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出産レポ①

出産予定日の夜中の0時を過ぎたころ、律儀に陣痛が始まりました。

1時過ぎに、吐き気も伴い始めたので「これは陣痛」と確信。夫を起こし、病院に電話する旨連絡。(実は1月4日も陣痛かもと訴えて、前駆陣痛で通院し、帰されていた)

2:00病院到着。コロナのため、夫とは、ここでお別れ。一人での戦いが始まりました。次に夫に会えるのは、退院時です。

長男の出産時は、陣痛室でテニスボールで腰を押すなどサポーしてくれていた夫いました。しかし、今回はコロナで人との接触をできる限り削減している病院ではひたすら一人で陣痛とたたかっていました。1人目の時の出産もそうでしたが、夜中の人員は限られているので、しょうがない気もするけど。

基本的に私の担当は、玄関までお迎えに来てくれていたベテランぽい助産師さんが対応。到着して陣痛室に案内されました。まずは、お腹の張りを計測するNSTの装着と何かあった場合のための点滴用のカテーテル用の穴を確保。(ここまで来たら、家に帰されることはなさそう)

入院書類などのやりとりや、陣痛室で使うものを、部屋の中で設置していると、案の定陣痛が少し遠のいてしまう。陣痛って繊細なのよね・・・

「確かに、数分間隔できていますね。ちょっと後で見に来ますね〜」と助産師さんが、言い残して立ち去りました。まだ、子宮口の大きさは見ないのね・・・と私は内心がっかり。カルテには子宮口3cmと書かれていたり、もし陣痛がこなければ、2日後の朝には陣痛を誘発させる予定だったことも書かれていたんだと思います。

3:30頃、産科医の先生が現れる。見たことのない、熊のような男性の先生。寝起きなのか、ぼそぼそとしゃべる。内診をするも、言ったことが全然聞き取れない。先生が立ち去った後、ベテラン助産師さんに「子宮口、何センチって言っていました?」と助産師さんに確認するも「ん〜、私も聞き取れなかったから、確認するね!」と言われる。若干、このタイミングでこのメンバーでの出産は避けたいと思い始める。その後「子宮口5〜6cmが開いている」とのことを助産師さんから報告を受けました。

一人での陣痛室。痛みが遠のいている間に。夫に一応状況をLineで報告。

4時ごろから、陣痛が少しずつひどくなり、痛みがひど過ぎて冷や汗をかき始める。そういえば、一人目のときは、痛みで直前に食べた夕食を嘔吐していた記憶ばかりであったけど、冷や汗もすごかったことを、このタイミングで思い出す。(遅い・・・)痛みが過ぎるのを待つために、数日前にに知ったフロロジーの呼吸法を実践。集中できないのだが、とにかく「陣痛は赤ちゃんが外に出たいといっているパワーだから」と自分に言い聞かせる。とにかく、痛みは数分でおさまるため、痛みの間、数を数えるようにする。するとなぜか、息子がよく聞いていた英語の数字の(Seven Steps)が歌を頭がよぎる。少しは気がまぎれる気がした。

陣痛をまだかまだかと待ちわびていたときに見た、動画で陣痛の痛みの表現を思い出す。確かに「腰をトラックで何度も轢かれている」という言葉がしっくりくる。そんなことを考えていると、時間が過ぎていた。

5時ごろ2回目の先生の内診。子宮口8〜9cmになる。「いい感じで開いてますね〜」と言っていた気がする。が、まだ全開ではないので、いきみ逃し・・・「後少しだから、頑張ろうね!」と赤ちゃんと自分に言い聞かせる。

内診が終わると、陣痛室に1人取り残される・・・また、1人での痛みとの対峙である。

6時頃、ベテラン助産師さんがやってきて「少し早いけど分娩室にいこうか?その方が気がまぎれるし・・・」と言ってくれる。(嬉しい心遣い)

陣痛の合間に、歩いて移動。「前回は、分娩室には入ってからが長かったんです。4時間もかかったので」と伝えると「今回はそこまでかからないと思うよ。」と言ってくれた。その言葉を信じて、いざ、分娩室へ。

分娩台にあがり、再度内診。「赤ちゃんが降りてこないね、破水もまだだから、破水すると急に降りてきたりすると思う」と先生に言われる。この時点で子宮口全開。

破水を待ちながら、陣痛に耐える。痛みが強いので声がもれる。分娩室にいても、助産師さん、看護師さんは部屋におらず、一人で耐える。(ナースコールは手元にあったが、いつ呼んでよいのかわからない。)先ほど痛みでかいた冷や汗により体が冷えてきて、寒気がし始める。次の看護師さんか助産師さんが来たときに、伝えようと思う。

急に分娩台の周りのカーテンが仕切られた。と思ったら、別の人がやってくる気配。何かしらの処置をしている様子を感じる。陣痛に一人で耐えているときに、こういう刺激や人の気配があるだけでも、少し気がまぎれる。

7時頃、先生が交代。女医の院長先生でかつ、麻酔医の先生が登場。「ちょっとと見せてね〜。」と内診。そして「うん、産まれないね!」とはっきりと言われる。

え?!子宮口全開で、陣痛もマックスで結構な頻度で来ていますけど・・・と心のなかで叫ぶ・・・・

先生「おかぁさん、赤ちゃん、上向いているのよね。これだと、降りてこられないのよ。え〜とね、例えるなら、障害物競争の網をくぐる時でも、あごを下げてくぐるでしょ?お産も同じで、赤ちゃんはあごをぐっと下げないと、産道に入れないのよ。分かる?」

ええ、わかります。とても分かりやすい説明ありがとうござます。

私「で、どうすればいいですかね?」陣痛がマックスの状態で途方にくれながら、声を絞り出す・・・

先生「う〜ん。この調子だと時間が読めないね。時間がかかるとおかあさんも赤ちゃんも疲れちゃうし、赤ちゃんの向きも変えないといけないから、無痛分娩に切り替えた方がいいね。追加の費用はかかってしまうけど、いい?赤ちゃんの向き変えれないとか、時間がかかりすぎる場合は帝王切開になる場合もある。そのときは、麻酔しないといけないのは変わらないしね。今の状況は、お母さん、赤ちゃんにもかなりのリスクがあるの。」

今の説明を聞いたところ、どう考えても、麻酔をしない選択肢はないと判断した。

私「無痛分娩に変更をお願いします。」とにかく、ここからが勝負だ。

波打つようにやってくる陣痛に耐えながら、必要な書類を記入し、麻酔の準備に入る。

このとき一番辛かったのは、痛みに耐えながら、腰を丸めた体勢でじっとしていなければいけなかったこと。はじめから無痛分娩希望していたら、ここまでの痛みの中、この作業はなかったんだろうなぁと思う。

「麻酔がきくのが少し時間かかるからね。」と言って院長先生が去っていった。とりあえず、麻酔がきくのを待とう。痛みが来る度に呼吸に集中する。とにかく、頼りがいのある先生がやってきた。麻酔の処置も痛みもなく素早く早かった。もう少しだから頑張ろう。と赤ちゃんと自分に言い聞かせる。

麻酔が効くまで待っている間も、陣痛はやってくる。先生も来る様子がない。新しくついてくれた若い助産師さんが「いきみたいですよね。いきんでみますか?赤ちゃんが少し下がってくるかもしれないし。」と言ってくれる。

子宮口全開なので、いきんでもいいことを思い出す・・・

「いきみます」

とにかく何もしないで時間が過ぎるのは避けたい。なにか前に進みたい気持ち一心で、陣痛がくるのでいきんでみた。

気がつくと、少し痛みが和らいでいる。張りの頻度もきているので、これが麻酔の効果か〜と実感。

8時ごろ、長時間の陣痛に耐えているせいか、私の体力も無くなっているのか、少し陣痛が弱くなってしまっている。そして、私も赤ちゃんも呼吸が苦しくなっているということで、酸素のチューブを鼻に当てられた。

「陣痛の強さ、間隔が空いてきちゃっているので、陣痛促進剤打ちますね」と陣痛促進剤の投入。長男の時と同じ状況だ。

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長くなったので、2回に分けることにしました。
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