服作りと共存することの凄さ

先日Twitterを開いたらパクラを運営する廣瀬さんがこんなこと言ってた。
廣瀬くんとはTwitterで繋がり、弊社の関連会社である株式会社ヴァレイソーイングジャムともコラボさせていただいたりした。


ご本人は某ファッション大手で商品企画、生産管理などをされていてその後某ファッションベンチャーにて勤務され、今はALL YOURSにおられる。
もうとってもファッションな人だ(勝手に紹介してごめんちゃ)

僕もファッションの事業で困ったことがあったり、新しいアイデアとかがあったら電話をかけて普通に相談させてもらったりしている。
本当にファッションな人なのだ。

そんな廣瀬くんが上記ツイートをしていて、本当にすごいと思った。
売上がすごい!というよりも別の凄さを感じて、それが今の時代におけるファッションクリエイションとの共存イメージに近かったのでnoteにしたいと直感的に思った。


今の時代におけるファッションクリエイションとの共存

僕の勝手なイメージだけれど元々ファッションデザイナーというと非常にドリーミングな存在だった、テレビ俳優とかお笑い芸人とかミュージシャン!みたいな感じだったと思う。
もちろん企業に勤めている職業デザイナーはいたとしても自分の作りたいものをブランドとして立てて自分の作りたいクリエションができるのはほんの一握りだと思うし「自分のブランドを起こす」というのは本当に覚悟がいるもので、
新規で借り入れもして、スタッフも集めて、数百万円の資金を事前に用意して。。。
というようなものだったと思う。

それが時代が変わっていくにつれて誰でもECショップを持てるようになって、副業も許容されてきて、受注生産でB2Cで販売できるようになって、
縫製工場の数は減っているけど、自分自身で休みの日を使ってサンプルを作って小規模の受注会をやって、イニシャルコストをかけずSNSで告知していく。

そんな背景が後押しして個人がブランドを持つということが非常に容易になった。

今の時代においてもファッションクリエイションは「えいや」と力を入れなくても、ある程度力を抜きながら「まぁ数字が出てきたら独立するか」という力加減で運営できるものになっていった(もちろん本気な人もおられるけれど)

そうすることでプレーヤーの数は激増して、色んな思考のブランドが増えていくからお客様も洋服を選ぶ機会が増えていると思う。

洋服を作るということのハードルが非常に下がり、BとCの距離と関係が曖昧になってきている。これが現代のファッションクリエイションだと思う。


廣瀬くんのことをすごいと思った理由

弊社でも多くのファッションデザイナーさんやクリエイターの方の洋服を縫製させていただく。
その中には副業で服作りされている方からプロの方までさまざまである。

そんな中廣瀬くんの取り組みを見ていてい本当にすごいと思った。
廣瀬くんはなぜ特別なのか?

その理由は「好きなモノを作って好きなコトを生み出しているから」である。

廣瀬くんは冒頭に書いたようにファッション野郎である。
ずっとこの業界にいてキャリアを積んでいる、そんな中で自分のやりたいファッションを生み出している。
実はこのタイプは珍しくて「副業でファッションECをやっている人」の多くは別の本業があり「副業」として服作りを選んでいる。
例えば普段は普通の事務の仕事をしているが趣味で服作りをしているだとか、喫茶店をしていてそこでお客様に売れるようにと服作りをするだとか、
そんなパターンが多い、しかし廣瀬くんはそうじゃない本職でも死ぬほどファッションしている。
ALL YOURSでも服作りしまくって一日中服作りのことを考えて、それでいてプライベートの時間を使ってまた服作りをしているのだ。
「え?当たり前じゃん」と言われればそうなんだけれど、実は当たり前じゃない。

世界一周を2回できるくらいの売上が立ったら人は何を考えるか?
「これを本業にできないか」である。

しかしそうじゃない、廣瀬くんはあくまでも副業としてパクラをやっているのだ。

それがすごい。
しかもその副業が本業とかぶっていて、それを逼迫するどころか全体的にブランドイメージを向上させているのだ。

めちゃくちゃうまいこと本業と副業が絡まっていて、その全部が服作りで「好き」になっている。

その空気感をお客様も喜んでいて、一つの一体感が出ている。

そしてさらにすごいと思うのは誰にも嫌がられないこの副業の好きは家族にとっても新たな収益を生み、次世代の未来を繋いでいる。

どっちが本業でどっちが副業とかではなく、完全に「現代における服作りを生業にしている」と思うのだ。
人は本業の不満を別の業種業態の副業で解消しようとする。でもそうじゃなくて廣瀬くんは服作りででる不満を服作りで解消している。


こんなに服が好きな人の服が着たいもん。

本当にすごいと思う。

好きのゴリ押し。

好きこそもののなんとやら。


服作りのプロが、副業で服作りして全部をよくしていく。
(もちろん苦労もあるだろうけど)

これは新しい時代のクリエイションとの付き合い方なんじゃないかと思った。


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