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飲食店が【緊急事態宣言解除後の売上】をどう作るか

目前に迫った緊急事態宣言の解除。
飲食店は緊急事態宣言が解除になれば、一斉に通常の営業時間で通常メニューの営業を再開すると思います。

それでも飲食店には思い縛りがあります。
それは《新しい生活様式》という縛りです。

先日投稿した《飲食店の『アフターコロナ』に向けて》《飲食店のアフターコロナ【出口戦略】》で説明させていただきましたが、もう一度《新しい生活様式》の内容を確認してみましょう。
出典:厚生労働省ウエブサイトより

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この中で飲食店に関わる事は【食事】の部分です。
そして売上に大きく影響するのは次の1つです。
・対面ではなく横並びで座ろう

この一項目は飲食店にとって売上を大きく左右します。

なぜなら飲食店の売上は以下の公式で成り立っているからです。

アスターコロナで売上を作るには

図で説明したように、飲食店の売上は《売上=客数×客単価》で計算できます。

《新しい生活様式》はこの客数を大きく変えてしまいます。
なぜなら、飲食店で食事をするときに対面せず、横並びでという事になると、【満席率】が大きく減少し、客数が減る事は避けられないからです。

【満席率】とは例えば40席のお店で20名のお客様が入店されていると満席率は50%ということで、今回は1卓当たりの満席率が大きく下がる事が避けられません。
《新しい生活様式》では対面ではなく、横並びで座る事(そして離れて座る)を基準として挙げているので、何もしなければ1卓4名席で最大の満席率は50%になってしまいます。

そこで以下の図のような事を考える必要があります。

アスターコロナで売上を作るには【客席例】

通常の4名席では横並びで着席するとお客様同士の距離を確保できません

そこで対応例としてテーブルの中央に衝立を設置し、対角線に座る事で”密”を回避します。
また、テーブルを広げて横並びで着席する事で”密”を回避する事も可能です。
そしてその複合で、席を広げて中央に衝立を設置する事で2名のお客様を2組、あるいは4名までのお客様を離してご案内する事で”密”を回避して、なおかつ満席率100%を達成する方法です。

イメージとしては衝立を挟んでカップルシートが2つ向かい合っているパターンです。

これは改善策の一例ですが、なんとかして満席率を上げないと、営業しても売上が上がらず、結局は赤字になってしまいます。

そしてもう一つの対策方法として、席を変更することは出来ないので、満席率が下がるのは仕方がないとして、それでも売上を上げる方法です。

以下の図をご覧ください。

アスターコロナで売上を作るには【客単価】

これは一例ですが、客単価で客数減少分を確保するという考え方です。

上記の図では今までは席数が40席として満席率が70%、客単価が2,500円で2回転すると仮定して一日の売上が140,000円です。

《新しい生活様式》に合わせて満席率が50%にすると、他の条件が変わらないと売上は100,000円で、売上は通常のマイナス40,000円になります。
これで月の営業日数26日だと通常売上3,640,000円から1,040,000円も下がり、71.4%しか売上はありません

これでは営業しても赤字は確定です。

それではどうするか。
出来る事はただ1つ、【客単価】を上げる事です。

上記の図では1人あたり1,000円の客単価を上げる必要があります。
実際は今まで2,500円の客単価で営業していたお店が、客単価3,500円に上げる事は並大抵のことでは実現できません。

では、現実的な方法として何が出来るか。

それは店内売上で500円、テイクアウトで25,000円を確保するように、複合で客単価と売上を確保する方法です。
現在テイクアウトや弁当販売を行っているなら、緊急事態宣言解除後も継続して併売を行い、売上のチャンネルを複数持つ事で客数減分の売上確保を目指します。

また、単純に今までランチを行っていなかったお店が、時短営業等でランチ営業を始めているなら、そのまま継続して売上を確保する方法です。

普通に今までと同じ営業を行っていては、新型コロナウイルス感染症が広がる前の売上には戻りません。

自店で何が出来るのか。
自店で何を行うのか。

しっかり考えて、対応を準備して緊急事態宣言解除後のスタートダッシュを決めましょう!


いただいたサポートは飲食店への支援活動に使用させていただきます。 ありがとうございます。