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240805-雲の上の図書館@高知県梼原町

建築家・隈研吾氏の設計した美術館が早々と老朽化して、どーいうこと?!的なツイート
(ごめんなさいね、どうしてもXとかポストって言いたくないの)が、にわかにTwitter上を賑わせています。

そういえば期せずして、氏の設計建築を見てきたばっかりだと思い出し。
8月上旬の四国旅行で訪れた、高知県梼原(ゆすはら)町の「雲の上の図書館」です。

ネットで検索してみると、非常に評判がよろしい。ワクワクする!とか、木の温もりを感じられるとか、おしゃれ!とかね。

司書資格取得の為の勉強を始めたばかりだし、これからは旅先でも、できるだけ現地の図書館に行ってみて空間を感じたい。。。と思っていたので、行ってみました。四国なんて気軽に行けないもんね。
行ったついでに、の精神は大切です。

とりあえず撮ってきた写真を上げておきます。

左側が図書館。右隣は複合福祉施設YURURIゆすはら。

立地が決していいわけではないのに(ほぼ車一択でしょうねえ。山間部です)
ご覧のように、8月上旬の平日に訪れたにもかかわらず、そこそこ混んでました。
自分たちを含めた、観光客が多かったと察します(インバウンドの方も一定数見受けられました)

まずオッドロキ〜〜だったのが、靴を脱いで入館すること!
つまり「土禁」です。

そりゃお掃除は楽かもしれませんが、福祉施設が隣接するような地域ですし、住民は高齢者が多いと察するのですが。
いちいち靴を脱いで入館する。。。って、結構心理的なハードルが上がる気がします。
誰のための公共図書館ですか?観光客ではなく、住民の為の施設ですよね?

図書館の内装

階段の上から撮影。階段があるってことは、スリッパを履いて階段を登る必然性もあるってことです。
高齢者と慣れないスリッパって、結構危険です。転倒の恐れもあります。


四国が誇る大作家・大江健三郎の全集も、針金のようなブックエンドで本に傷がついてますよ。。。
外国文学を一括りにした書架。。。

こちらの図書館ではいわゆる「日本十進分類法」(国内の多くの公共図書館で使われている分類法)ではなく、
図書館独自の分類法で本を並べているそうです。
だから、例えば外国文学にしても、英米文学もロシア文学も一括りにされちゃってる、ということよ。

これについては、建物とは直接関係ないので、今は触れませんが
すーーーーっごく色々言いたいので、またトピック作ります。

これが「木の温もりを感じる空間」?!

感性は人それぞれです。しかし、このマッチ棒のような細い木材の集合体を見て、実際に空間に身を置いてみても
「寛げる」
「木の温もりを感じる」
「ずっとここにいたい!」
とは、残念ながら私も夫も感じませんでした。

少なくとも「知の空間たる図書館」という空間を愛してやまない、私個人としては、
全くもって
「ときめかない」
「ワクワクしない」
場所だった。。。と言わざるを得ません。

隈研吾氏の設計した図書館は、ここ梼原町以外にも全国津々浦々、幾つもあるとのことですが、
もしここ高知県梼原町の「建物」が、今、話題になっているように耐久性に問題を抱えているとしたら、
たとえ、私個人的には
「無茶苦茶な分類だな〜〜〜」
と思う図書資料であっても、それらが朽ちて傷むような空間であって欲しくない。

図書館の資料の保存に見合った建物であって欲しいわけです。

100年保つ建物を、空間を!って、考えて設計して欲しいんだけどっ!


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