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9ヶ月ぶりの一人じゃない外食

イギリスは5月17日からレストランやカフェの店内飲食が可能になっている。ロックダウンの全面解除は7月19日に延長されたので、どこの飲食店も店内に入る時はまだマスク着用を促されていて、食事中だけ外してもかまわないのである。

私は5月17日以降も誰かと外食は控えていた。たまに一人で飲食店に行く時は、空いている店を選んでいる。ぎゅうぎゅう詰めで、隣のお客としきりもなく食事をする事にまだ抵抗がある。

イギリスは一時的に一日の感染者が1000人を下回り、日本よりも少なくなっていたのだが、気がつくと昨日の感染者はざっと16000人、死者も21人だった。現在イギリスの感染の主流は90%がデルタ株である。感染率がイギリス株よりも60%高く、症状も頭痛、喉の痛み、鼻水と普通の風邪とほぼ変わらないため、若者は風邪だと思ってパーティーなどに出かけて、より感染を広めていると言われている。ちなみにデルタ株の症状で、味覚、臭覚の欠如はほとんど報告されていないらしい。

このような状況のイギリスだけれど、今日は意を決して9ヶ月ぶりに、友人とお昼ご飯を食べにお気に入りの韓国レストランに出かけてきた。そしてこの店に来るのははっきりと覚えていないが一年以上ぶりのはずだ。12時の開店時間とほぼ同時に行ったのだが、食堂のようないでたちの小さな店で人気もあるため既に先客が何組か座っていた。

ここでいつも私が注文するのは、ロンドンでは置いてない店が多いユッケの石焼ビビンバである。熱い石の器のふちで生の肉をジュージュー言わせながら、コチジャンを好きなだけ入れて混ぜていくのもまた楽しい。肉の色が変わったら、フーフーしながら食べる。久しぶりに食べた石焼ビビンバは以前と変わりなく大変おいしかった。

普段から私はあまり外食はしない人であったが、コロナパンデミックが起こってからますますしなくなった。でもたまには、友人と一緒においしいご飯を食べながら、SNSだけでは話しきれない会話を楽しむことも自分には必要なのだということを思い出した。あまりにも長いロックダウンを経験したばかりに、ごくあたりまえだった日常に戻るのに少し時間がかかりそうである。


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