#10 「人に伝える」感覚って?
私は今、声優を目指しています。
軽く目指した経緯を語ると、昔からお芝居をすることが唯一自分の好きで一生懸命になれることで、将来はお芝居で生きていきたいと思っていました。
そして高校を卒業してからは、最初は女優を目指して上京してお芝居を学んでいました。
でも学んでいくうちに、見た目に左右されず、もっと色々な役を演じたいと思うようになりました。
そこで、自分の見た目と全然違っても、性別が違っても演じられて、動物にだって物にだって、何にでもなれる声優が魅力的に感じ、目指すことに決めました。
経緯はこんな感じなのですが(全然軽くなくてすみませぬ)、私の悩みは「人に伝える」、という感覚が未だによく分からないのが悩みです。
観ている人の心を楽しませたり、熱くできたり、温かくできたり、勇気づけられたり、人の感情を揺さぶれる唯一の仕事がエンターテイメントに関わる仕事だと思います。私自身たくさんのエンタメに助けられました。もちろんVACONさんの音楽にも、、。
だけどそんな私自身は「自分が好きなことだから」お芝居をしています。「人に感動を届けたい」とか「笑顔になってほしい」とか、そういう想いを軸にできていません。ただただ自分が楽しいからお芝居をしています。これじゃ駄目だなあって思うのですが、「人に伝える」という感覚がやっぱり分かりません。
私が大好きな表現者の方の1人であるVACONさんにぜひお聞きしたいです。どういった想いで曲を作られていますか?やはり「人に伝える」ことを意識して作られていますか?もしそうならその意識はどういうものなのかお聞きしたいです。
また、VACONさんが表現者として一番大切にしていることも宜しければ教えてください。
(From 匿名希望さん)
ありがとうございます。
好きでやっていることでも、お仕事にするという側面がある以上は「人に伝える」意識が大切になってきますもんね。
直接的に人の感情を揺さぶるお仕事を目指す人も、上京する人も、続けられる人も、本当に凄い。僕にはとてもできません。
自分がどういった想いで曲を作っているかというのを意識したことがあまりなく、熟考しました。
自分にしかできないことだからとか、生きた証を残したいとか、誰かの記憶に生きていたいとか、そういう想いはありますね。
作品たちも「人に伝える」ことを意識して作られてはいないので、参考にならないかもしれないのですが…
自分が心の底から信じて愛するものであれば、人に伝わらないことはないだろうとは思っています!
表現者として一番大切にしていることは、ベストを尽くすことです。
カッコよく言うと、その一瞬に全てを刻み込むことですね(なんでカッコよく言った)。
後々振り返って稚拙だったもの、未熟だったこと、反省点、ポコポコ出てきますから。
でもその時その時にベストを尽くしてさえおけば
「当時は当時でベストは尽くしたから仕方ない。よく頑張ったな!ありがとう、昔の自分!」とすぐに前向きになれます。
成長した自分にどこまでも肯定的でいられる自分作りは大事だと思います。
一生勉強、一生成長ですもんね。
「人に伝える」感覚はいまいち掴めないままでも、お芝居との向き合い方が真剣で、そこに芯があって、常に誠実であるなら、伝わります。
しかし能動的に「人に伝える」ということを意識するなら、多くの人に望まれる姿に自分を変えていくことでしょうか。
やりたいことより、できることを優先させる。
「あの声良かったよ」「あの役ハマってたね」「あの演技すごかったな」
そんな声を全吸収して、演者として望まれる姿であろうと努める。
人に伝える感覚が掴めないけど掴みたいのなら、形から入ってみるのはどうでしょうか。
ご活躍をお祈りしております。
将来もし桑原由気か高橋李依に会えたらサインもらってきてほしいです本当に。よろしくお願いします。
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