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【262日目】終点は浅草

ご隠居からのメール:【終点は浅草】

昨日は十二月八日。日本がハワイの真珠湾を攻撃した開戦記念日だが、それよりも重要なのはお釈迦さまが悟りを開いた日で、浅草寺では成道会が催される。そこで、まず、国会図書館へ寄って、西村伝蔵『偲ひ草』のコピーをとった後、浅草寺にお詣りすることにした。

国会図書館の資料は著作権保護を重んじる観点から、コピー枚数に制限がかかっているが、「西村伝蔵偲ひ草 道のしるへ」は、およそ半分に相当する40ページをコピーすることができた。昭和十一年七月に永眠した伝蔵さんの追悼文集だ。実をいうと、少年時代を過ごした高瀬の思い出を偲ぶ文章があるのではないかとひそかに期待していたが、それはなかった。

弔辞の類が多いが、岡山の親戚からの弔辞はみあたらない。ただ、伝蔵さんの思想が述べられている説教集が残りの40ページに収められていることがわかったので、近いうちに再度コピーをとりに行く予定。

その後、浅草にまわり、浅草寺でトオルさんのお許しをもらえるようお願いした。風雨が強く、天候不順だったので、ご機嫌は斜めだったようだが、「息子へ紡ぐ物語」の原点は大井町なので、なんとかお許しを頂けたと思っている。

帰りは、トオルさんとよく通った「どぜう」の飯田屋は閉まっていた。その代わりに、すき屋に寄ると、タッチパネル方式に慣れていないので注文ができない。店員を読んで、すき焼き定食を注文すると、食材がないといって断られた。雨が降っているためか、路上飲みの居酒屋も閉まっている。ヘタレ気味になったが、うどん屋をみつけて何とか昼食にはありついた。

しかし、この調子ではそのうち永井荷風のように浅草でころび、「病魔歩行殆(ほとんど)困難」となる不安がきざしてきた。万一の場合にそなえて、「息子へ紡ぐ物語」のエンディングを検討してほしい。終章のタイトルは「終点は浅草」だ。ついでに、「原点は大井町」とすれば、つりあいがとれて、バランスがよい。

それから物語はそろそろ300日目だが、何日目までとするかを決めてほしい。およそ6か月半くらいの元ネタがあるから。300日目+プラス「より道」は掲載可能だが、来年2月までがんばって元ネタつくりを続ければ365日まで延長することはできそうだ。


返信:【Re_終点は浅草】

「息子へ紡ぐ物語」は、365日で終わりにしようか。うまく精査しながら「終点は浅草」で締めくくることにしましょう。


さて、世界情勢について。

年明けにロシアとウクライナの戦争が勃発するのではないかと言われており、かなり緊迫している。未だに不凍港を虎視眈々と狙っているロシアの思惑とロシアの従属国から脱して、EU・NATOに守ってもいたいと思っているウクライナの思惑が重なっている。

恐ろしいことに、ロシアは千鳥列島の松輪島に地対艦ミサイルシステムを配備したというニュースも入ってきた。北方四島にも着々と軍事設備を配置しているので、要塞化するのだろうか。

米英加豪は北京オリンピックの外交ボイコットを表明した。理由は、新疆ウィグルに対するジェノサイド問題。これは、中国共産党と台湾・国民政府との対立に列強欧米が参加したということ。日本は、なるべく問題に巻き込まれたくないが、連合国側と足をそろえるしか道はない。

ミャンマーのスーチンさんは、二年間の禁錮が決まった。21世紀になった現代でも大清帝国の問題。いや、共産主義と資本主義の対立が再炎していると考えてよい。コロナウィルスがその機会をつくったと考えると、中国共産党の覇権主義政策の一環なのではないかと、疑惑が生まれてしまう。

このような視点で世界をみることができるようになったのは、このメールのやりとりのおかげだ。あとは、実際にアメリカやイギリス、フランス、ロシアや中国に足を運び、感じたことを文章にしてみたいな。


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