見出し画像

和の心コズミックスピリット㊲

+++

この記事は基本無料で全文読めます。100円と設定してありますが、それは読み終わった後に払ってもいいかな?って思えたらで全然OKです。ご支援いつもありがございます(*^-^*)

+++

■万物の生命全てが尊いという感覚がストンと腑に落ちる瞬間


注目すべきはそれ以前のアニミズムの時代においても、アニミズム的意識の形成にこの視角は重要な視角であったことです。

この視角の働きに偶然にも出会った芸術家がいます。縄文人がどんな感覚で生活していたかを実体験しようと、縄文住居で生活をした日本人芸術家の猪風来(いふうらい)さんは次のようにその体験を語っています。

縄文人の心を知るには彼らと同じ暮らしをしてみないと分かりません。北海道に移り住み、竪穴住居を造り、炉を囲む生活をしました。

零下20度の冬を越して春を迎えると、1メートル程掘った住居の炉端から見る地面は目線の上にあります。草や木や虫やキタキツネや生きとし生ける全てのものが頭上に存在します。

そうするとそれら万物の生命全てが尊いという感覚がストンと腑に落ちるようになります。これが縄文人と同じ心であり、私は「文視座」と呼んでいます。これが私の開眼でした。

「感性に響く縄文の旅」『トランヴェール』2013年5月号、JR東日本

縄文時代の1万年に及ぶかもしれない長い間、私たちの祖先はこのようにして地表よりも低い住まいの中に暮らしてきました。空間との関係というものは、私たちが思っている以上に心というものの根本に影響を与えます。

私たちの祖先は平安時代には多くの人が地表より上で暮らすようになりましたが、それでも竪穴式住居は多数存在していました。ですから、地表より高い位置に住まうようになってから、私たちはまだ千数百年しかたっていないのです。

それまでの長い歴史を私たちの祖先は、いわば大地の中で暮らしていました。大地の上に暮らすようになったばかりの人たちの中には、竪穴式住居の生活で感じていたのと同じ感覚を無意識に求める心理が働いていたとしても不思議はありません。

+

■日本人の心を和ませてきた典型的な茅葺(かやぶき)屋根


縄文から次の時代へと移行したばかりの頃の建築物には、この視角の働きを効果的に用いたと思われる様式が見られます。たとえば伊勢神宮のように、
古代日本の建築物の中には外観だけで私たちを崇高な気持ちにさせてくれるものがあります。

それらがなぜ私たちに崇高な心をもたらすのかを、感じ取ってみてください。そこにはそうなるべき、私たちの心というものへの深い洞察に基づく造形がなされていることに気付かされます。

私たちを崇高な心へと引き込む日本の建築物をよく観察すると、その多くに共通の特徴があることがわかるのです。それが現代住宅の屋根より大きな傾斜である十寸勾配の屋根なのです。

伊勢神宮の内宮正殿、出雲大社本殿、住吉大社本殿など、古代の高床式倉庫の様式を受け継いだと思われる古代様式の荘厳な神社は、いずれも見事にこの角度を示しています。申し合わせたように正確な十寸勾配で造られているのです。

十寸勾配というのは、水平方向に十寸行く間に垂直に十寸高くなる傾斜のことで、水平と垂直が同一のバランスとなる傾斜です。

十寸勾配に近い屋根は趣のあるヨーロッパの歴史的建造物にも見られましたが、海外の建築であるにも関わらず、やはり深い情緒や懐かしさを感じさせます。

しかしながら私が最も感心させられるのは、日本人の心を和ませてきた典型的な茅葺(かやぶき)屋根の伝統民家が意図したように十寸勾配かそれに近い勾配であることです。




+++

■過去記事

続きものになっているので、興味がもてた方は最初から読むとより面白いかと思います(*^-^*)


+
+

■関連書籍と記事の紹介

ガイアの法則

これからは日本の淡路島、明石の東経135度線が世界の中心となる…。これは世界、宇宙の法則であるスピンにそれが証明されているという千賀一生さんが実際に体験したチャネリングより記された一冊です。

+
+

日月神示解釈本:中矢伸一

千賀一生さんを紹介していた、主に日月神示の解釈本を書いている中矢伸一さんの書籍です。今の感染症の時代を予期していたかのような内容が書かれているのが興味深いところです。

ここから先は

0字

¥ 100

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

応援ありがとうございます(*^-^*) この応援資金で今後の活動資金に当てさせていただいて、より充実した記事の作成を頑張らせていただきたいと思います。