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2023年11月29日。お別れ

27日に大切なお客さまとの別れがあった。
13年超のお付き合いだった。
面会するたび1分おきくらいに彼女が口にする言葉は
「あんたの目は大きくてきれいねえ、女優さんみたいやね」
「あたしはブスだって」
「あたしはバカやねえってみんなに言われる」
「それで今日は何の用事?」
この繰り返し。

認知症が進行してからの出会いなので
過去の彼女の性格も生活も全く知らないから
もしかしたら私の前にいた彼女は
知人友人が知る彼女とは別人なのかもしれないと時々思うことがあった。
根拠はご近所の方のうわさ、家の中の衣類の山、宗教関係。

人は生まれて死ぬまで変わらずにいることはない
変わっていくよね
イヤな人と噂された人も
意地悪な人と言われた人も
玄関先で人をあしらっていた人も
温和で優しく明るく冗談好きな人になるかもしれない

どんな人生を歩いてきたのかわからない私のお客さま。
それでも私は彼女の最期の13年を知っている。
息を引き取る瞬間に立ち会わせてくれたのも
彼女の優しさかもしれないと思う。
待っててくれてありがとうと伝えたよ。

人との出会い
別れ
何度経験しても悲しくてさみしくて涙が出る

さようなら
今日、午後から一緒にお寺さんに行こう。
目に見える彼女とはそこでお別れだけど
私の中に残り続けると思う。
私のスマホのカレンダーには
これまでお別れしてきた何十人の命日が記録されていて
毎年その存在を思い出させてくれる。

私の仕事は因果な仕事。
私になんて会わない方がきっといい。
でも出会ってしまったから
最期まで伴走するよ


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