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【マダミス制作 虎の巻】#8 時系列の書き方

割引あり

 マダミスのキャラクターテキストには、何時にどんな行動をとっていたかを示す「時系列(タイムライン・タイムテーブル)」というものがあります。
 それぞれのキャラクターの行動を突き合せる「時系列整理」は犯人を絞り込む方法の一つであり、推理や整理の必要なシナリオでは時系列が重要である場合も多いでしょう。

 本記事では、マダミスにおける時系列の書き方と工夫ポイントを解説します。




◆時系列とは?

 時系列(タイムライン・タイムテーブル)とは、キャラクターごとに配布されるテキストのうち、事件前後の行動が時間帯とともにまとめられているものです。

12:00
自室で本を読んでいた。隣の部屋から物音が聞こえた。

13:00
Aさんが訪ねてきた。他愛のない話をする。Aさんのネクタイとシャツが少し乱れていたのが気になった。

14:00
廊下からBさんとCさんの会話が聞こえてきた。Bさんは怒っているようだった。

時系列の例

 マダミスのプレイ経験があれば、一度は見たことがあるでしょう。

 ストーリー重視のシナリオや特殊な推理をするシナリオでは存在しない場合もありますが、時系列はマダミスにおける整理・推理を成立させる上で重要となるテキストです。
 また、キャラクターを演じるにあたり、プレイヤーがキャラクターの行動やその時の感情・思考を追体験するためのものでもあります。

 基本的には時間帯とその時の行動・思考で構成されており、1000字程度から1万字以上まで分量は様々です。詳細に記された時系列が長い場合は、簡易時系列として抜粋版が用意されていることもあります。


◆時系列を書く手順

 それでは実際に、時系列を書く手順を見ていきましょう。本記事では、以下のような手順を例にとって説明します。

①犯人の簡易時系列を書く
②全員の簡易時系列を埋める
③詳細な時系列を書く


①犯人の簡易時系列を書く

 まず、犯人であるキャラクターの簡易時系列を作成します。
 理由は2点、「複数人の時系列を同時に組むより簡単だから」、「他のキャラクターの時系列を考える際の軸にしやすいから」です。

 以下に一例を示します。

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