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暗黒の香り
私は目が覚めた。
さほど爽やかでもない目覚めだ。
起き上がり歯も磨かず着替えもせずコーヒーメーカーをセットする。いい香りが漂う。
カップの中を覗くと暗黒があった。ミルクも入れてないし当たり前だ。
私はごく自然にブラックコーヒーにダイブした。
よい香りのあたたかい世界。コーヒーの世界。私はコーヒーを口に含みながら泳ぐ。
ここではそんなことをしても溺れないのだ。
さて、そろそろ上がろうか。
今度はミルクを入れよう、そしてまた泳ごうか?普通に飲もうか?
こんな遊びをしながら私の一日ははじまる。
コーヒー、その珠玉の種子。
これはコーヒーがみせる幻影なのだろうか?
さて、いつもの一日をはじめなければ。
私はコーヒーを飲み干すとパジャマを脱ぎ捨てた。
終わり
お金が欲しいです。