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ゆう凪どき


ふと涼し風のひと筋吹いてきてそれを最後に昼は死にたり


ゆう凪に蝉声ぎゅうぎゅうに詰まっていきもできない影伸びはじむ



白球はなおしろじろとかけめぐる球児の汗散る甲子園の中


電球も熱ある気してうすぐらいゆう凪の部屋に校歌流るる



火の前に立つのも難き酷暑の中きりりと青い露草も項垂れ


なまぬるいはずの外気をゆうゆうと羽根風切って秋津飛びゆく



あなたなら100ねん先も覚えててわたしにあの日言ったことばを



シキウタヨシ

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