欅坂46が終わりましたが

 欅坂46というアイドルグループは、私の妻をはじめ女性ファンが多い方ではないかと思う。妻が欅坂にはまったとき、女性アイドル好きの女性とはどういう感覚なのだろうと考えたことがある。男性アイドル好きの男性というのはあまり聞かないし、そういうのではないだろう、もしそうだとしたら私には少し理解しかねる感覚だ。そうしばらく考えて辿り着いた結論は、甲子園好きのおっさんと同じような感じ、である。これなら分かる。

 男性の場合、子供の頃に戦隊ものやなんやを好きになるように、染色体には強さへの憧れがすり込まれていて、その対象として、現実には格闘家やスポーツ選手を好きになっていく人が多いのではなかろうか。女性の場合その憧れというのは美しさになるのではないかと愚考する。なぜなら子供の頃に好きになるセーラームーンやプリキュアは、変身して大人っぽくなったり、可愛くなったりするからだ。現実にその対象を考えれば、アイドルというのは全く不自然ではない。欅坂のようなアイドルグループは、中学生高校生くらいの初々しい年頃からスタートして、そこからの成長を応援したり、青春を感じたりするわけだ。これはまさに、私のようなおっさんが高校球児を好きなのと同じような感覚だろうと納得した。真相は知らない。

 そして欅坂は今日終わった。唯一無二の存在だと思う。昔のアイドルはクールな感じも結構いたように思うけど、最近はあまりいない。Perfumeとかはわりとクールな方かもしれない。しかし、欅坂はもっと繊細で、ひびの入ったガラスのような危うさでもって、私達のセンシティブな部分を刺激するような、そういうパワーを持ったグループだと思う。だからその存在自体も不安定であればあるほど、私達の心に響くようになっていて、きっとそれが限界に達してしまう前に終わることにしたのだろう。もしくは、もう限界で終わらざるを得なかったのだろう。そして朧気な足場をリセットして、また一から始めることにしたのだと私は思っている。そして終わる寸前、限られた時間しか存在できない彼女たちのパフォーマンスは、これまでで最も刺さるものがあったに違いない。そんな感じで、彼女たちの魅力は男心を唆すようなところとは別にあって、そういうところが女性ファンの多い所以でもあろう。しかし、櫻坂もデビューシングルの感じでは、欅坂とそんなに方向性は変わってない気がして安心しました。


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