いつか │ 詩
いつか人は死んでしまうんだってこと
この世界から居なくなってしまうということ
それは平等にあるもので
死があるから生命が尊いと思うのだと分かっていても、繰り返される死に慣れることはなくて
慣れることも怖くて
死は毎日、必ず何処かで振りかざされているのにも関わらず、わたしたちのすぐ傍に在るのにも関わらず
愛とかと同等に在るはずなのに
わたしたちは、いつも見失ってしまうね
そんなことを忘れてしまう
大切なことを忘れてしまう
大事なものほど見失ってしまう
最期に残るものはなんだろう
きっと些細なことなのかもしれない
陽の木漏れ日、すり抜ける風とか
瞬く星空、微かな温もりとか
冬の冷たい空気、雨上がりの香りとか
掬って残る僅かな記憶のなかに
どうか、きみの柔らかな声も残りますように
明日も、明後日も
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