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【#3】【3分記事】失敗ばかりする店長
加藤副店長が裏でコソコソやっていたが、
大した問題ではないので時を進めようと思う。
最初の2ヶ月くらいは部下たちの尽力があり、
営業成績も最上位を獲得できていた。(勤めていた会社は月毎にランク制で評価をする)
しかし、肉体的精神的疲労は確実に皆を蝕んでいった。
この頃の私は休日でも朝礼を行いに出勤していた。
ただ会社のマニュアルでは休日出勤は御法度なので、隠れてこっそりと。
なぜそんなことをしたのか?
みんな疲れていると思うけれど、店長が背中を見せることで「スタッフたちを激励できる」と思ったからだ。
冷静に考えてみればそんな効果はないだろう。
(店長になると休日出勤もしなきゃいけないとは、なんてブラックな会社なんだ)
(また店長きてるよ)
そんなスタッフたちの声がどこかから聞こえてくる。
でも当時の私にはそんなこと微塵もわかっておらず、アホみたいに休日にも朝礼をしに出勤していた。
3ヶ月目になると他のスタッフ(*)の欠勤も目立ってきた。
* 他のスタッフとは、特に事情を抱えておらず毎日元気に出勤してくれていたスタッフのこと。
一部のスタッフが欠勤をすることで、毎日出勤してくれているスタッフの体調に支障をきたし始めたのだ。
「いいよな〇〇さんは簡単に欠勤できて」
店舗崩壊の産声だ。
流石にこれ以上の無理はできないとおもい、地域マネージャーに人員編成をしてほしいと打診した。
だが帰ってきた言葉は「復職希望店舗がそこだから変えられない」だった。
「こいつバカなんじゃないか」
正直今でもそう思う。
なぜなら育休明けや家庭事情ありのスタッフが所属メンバーの過半数を占めていたからだ。
この異常さは、シフトを作ったことがある人ならばわかってもらえるだろう
誤解してほしくないのが、育休明けで時短なことや子供の体調不良で急な欠勤をするのが悪いのではない。
バランスが悪すぎるだろうって話だ。
時短スタッフや事情ありスタッフが2名くらいなら
なるべく二人が被らないようにシフトを組めば欠勤しても大きなダメージは防げる。
しかし、過半数を占めるとなるとそうもいかない
必ず二人以上かぶることになり、その両方が同時に欠勤すると詰むからだ。
(復職希望店舗ってのは飽くまで「希望」だろ)
(隣駅にも店舗があるわけだし、居住地からそう大差ない距離なんだからいれかえればいいじゃないか)
いつしか私の心の中は「醜悪な文句」でいっぱいになってしまっていた。
批判ばかりする人間ほどみっともないものはないと思っている。
思っているが、不満が噴出するのを止めることができなかった。
ダサい
ダサすぎる
どれだけ正しいと思うことを言っていても「誰かの正義は誰かの暴力」であり
360度正しい意見など存在しない。
にもかかわらず自らの「正義」をふりかざし、しまいには営業中に加藤福店長とオペレーションの指示で衝突する始末。
この時から店舗の営業成績も落ち始め、何をやっても裏目になる失敗続きの店舗運営をすることになるだった。
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