人間性について、誤解

人間性。
私は太宰治の斜陽からの受け売りだから、浮世一般の定義とはちょっと異なるみたい。
ふざけんじゃねえ。
人間性のある人間はどんな人?と問われたとき、周囲からの信頼だとか、夢や目標があるとか、なにゆえ、そんな(形容する言葉が見つからない。仮に)難しいことを求めるんだ。
なめてんのか。
人間性とは、ヒュウマニティとは、

それは何の色気でも無く、慾でも無く、ああ、ヒュウマニティという言葉はこんな時にこそ使用されて蘇生する言葉なのではなかろうか、ひとの当然の侘しい思いやりとして、ほとんど無意識みたいになされたもののように、絵とそっくりの静かな気配で、遠くを眺ながめていらっしゃった。

太宰治『斜陽』

彼らはどこから、周囲からの信頼、夢目標なんてものに、人間性を見出したのか。無神経。

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