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不完全という完全さ、その美しさを、誰もが生きている。

「発達」とか「成長」とか言っている者たちの、上から目線や傲慢さに、鼻持ちならない感じを抱くことが多い。

あと、スピリチュアルな人達の、魂は成長するために転生を繰り返しているという言い方にも、げんなりする。

魂はこのままで既に完全なんですよ。

魂は経験したくて、地球に来ているだけ。
どんな営みも、霊性や神聖の現れにすぎない。

人間の小さなメガネで善悪優劣をつけているから、わけがわからなくなるんだ。

そもそも、サイババ みたいな聖者も公園で寝ているホームレスも魂レベルでは、まったく差がない。
優劣をつけているのは人間だけで。

そもそも時間じたいが幻想だから、進化も劣化もない。
いま、この瞬間にすべてが同時に起こっているから。

魂の成長とか、認識の拡大とか言ってる者達って、今の自分にずっとダメ出しし続けているわけよ。
それがどれだけ、自己否定につながり、人を査定することにつながり、人に優劣をつけることにつながっているか。

人はすでに、このままで、完全であり同時に不完全なんです。

不完全という完全さ、その美しさを、誰もが生きている。

相手を、他者を、神が肉体の姿を借りてここで遊んでいる存在であると思って、相手の話をただそのまま聞いていれば、それだけで相手はみずからの本質を思い出すのだ。

それを直感的に知っていたのが、私の恩師でもあり、共著で本を書いた精神科医の斎藤学氏で、彼はしばしば、あなたの病気はあなたの力の現れなんだと言っていた。


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