ロコ 美しいことば 美しいひと

美しい日本語に魅せられて、ツイッターで、画像と組み合わせて、悲喜交々綴っています。14…

ロコ 美しいことば 美しいひと

美しい日本語に魅せられて、ツイッターで、画像と組み合わせて、悲喜交々綴っています。140字という制限の中では、表現しきれないものばかりです。その為の補足を兼ねて、思うことを束ねてみたいと思っています。結婚観を綴ったブログからも引用したり、愛猫についても、追々語っていくつもりです。

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最近の記事

男子大学生の話(ショートストーリー)

「さっきはごめん」 僕が読みかけの本を開くと、挟んでいたしおりに、そう書いてあった。美咲の書き慣れた綺麗な文字だった。その文字が目に入るやいなや、僕は本を閉じて、部屋を飛び出していた。些細なことで、なんとなく気まずくなっていた。しかし、そんなことは、一瞬にして吹き飛んでいた。 常日頃、言葉の足りない僕を、美咲はいつも許してくれた。今回もそうだ。つい、男のプライドってやつが頭をもたげてくる。さっきは、プライドというより、みっともない男のやきもちだった。 「なんて情けないん

    • 54字の物語:No.1~No.55(Twitter)

      • Cats and other animals(twitter)

        • 仔猫のバニラ(ショートストーリー)

          高校へ入学して半年ほどが過ぎ、いつの間にかケンジの成績はまた中の中になっていた。 これは、今に始まったことではなく、物心ついたときからケンジは、存在感の薄い子どもだった。 ケンジは、校内ではひっそりとした生活をしていた。 しかし、この学校で唯一気に入っているところがあった。それは、川原が近いこと。 この学校には、下校するまで校外に出てはいけないという校則があるらしいが、ケンジは、昼休みは、川原で弁当を食べることに決めていた。 昼休み、ケンジは、こっそりと学

        男子大学生の話(ショートストーリー)

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        • ショートストーリー
          9本
        • 54字の物語
          8本
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          7本
        • 10文字ホラー
          1本

        記事

          54字の物語(1)『紫陽花』(ショートストーリー付き)

          僕は東京で仕事に追われる日々を送っていた。思いがけず君から届いた紫陽花の絵はがき。かつて、君と訪れた鎌倉を思い出す。「鎌倉にて。」と締めくくった君の意図は何だろう。短い花の季節を惜しむかのように、今すぐ君に会いに行かなければと僕は心が急いていた。今度こそ、君への想いを伝えよう。そう決心した僕は、その絵はがきを鞄にしまい、雨の中、鎌倉へと急いだ。とにかく、ただ会いたかった。そして、君と離れていた時間は、大切な事を教えてくれているような気がしていた。

          54字の物語(1)『紫陽花』(ショートストーリー付き)

          54字の物語(17)『心残り』(ショートストーリー付き)

          その日は、昼から小雨が降っていた。昼夜を問わず、人で溢れ返っているこの街。その中で一人、私が辿ってきた道のり。誰の記憶にも残らない、小さな蝋燭の灯火のような私の生涯。父の顔を知らずに育ち、男出入りの激しい母は、中学の卒業を待たずに家を出て行った。年をごまかし、夜の街で働いた。寂しくて、SNSで知り合った男の家を転々とした。暴力と虚構の中で生きるしかなかった。でも、これでやっと終わる。密かに心を寄せていたあの人のことを想った…。「私、今が一番幸せ。」そっと目を閉じた…。時化てい

          54字の物語(17)『心残り』(ショートストーリー付き)

          tomoshibi《灯》

          小さな飲み屋が軒を連ねる路地裏で、薄汚れたやや急な階段を降りると、古びたドアがあり、少し傾いた小さな札には、消えかかる文字で「灯」と書かれていた。店内は、カウンター6席とボックス席が1つ。薄暗い店内は、天井の数個のダウンライトだけで照らされていた。 開店も閉店も、店主の気分次第…。この店では、店主が出すウイスキーを、ただ味わうというのが暗黙の了解だった。様子を察して出されるウイスキーは、不思議とその日の気分に合っていた。 この店は、ウイスキーしかないが、棚一面に、かなりの

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          54字の物語(7)『本心』(ショートストーリー付き)

          ☆『本心』/Roco☆ 「ご自愛下さい。」と遠回りの言葉。 こんな季節の便りなど何の意味も無い。 本心は「君に会いたい。」ただそれだけ。 季節の挨拶は、毎年、決まった数人に送るようにしていた。定型文に近況を書き添える、よくある文章。そして最後は、「ご自愛ください。」と締めくくる。そんなやり取りを、数人と交わして何年になるだろうか?お互い、相変わらずな様子がわかるものばかりだ。だが、その中で嘘を書いているものが1通だけあった。遠回りの言葉が、もどかしかった。僕にとって、

          54字の物語(7)『本心』(ショートストーリー付き)

          54字の物語(38)『お弁当』(ショートストーリー付き)

          ☆『お弁当』/Roco☆ 「あのさぁ、 お弁当作ってきてあげようか?」 きのう唐突に君はそう言った。 僕は君を見つめたまま何も言えなかった。 「おなかすいたー。」 お弁当の蓋を開ける君と目が合った。 コンビニの袋から取り出す菓子パンの袋。 「あのさぁ、 お弁当作ってきてあげようか?」 きのう、唐突に君はそう言った。 僕は君を見つめたまま何も言えなかった。というのも、話らしい話をしたことがなかったからだ。さっさと食べ終わった君も、何も言わずにいなくなってしまった

          54字の物語(38)『お弁当』(ショートストーリー付き)

          54字の物語(18)『予期せぬ別れ』(ショートストーリー付き)

          ☆『予期せぬ別れ』/Roco☆ いつでも会えると 高を括っていた。 「そのうち帰るよ。」を口癖にしていた私。 誰よりも大切な母が もういないなんて。 納涼の候、暑い日が続きますが、 お変わりなくお過ごしでしょうか? そんな便りを出したくなるような、 京都の晩夏。 賀茂川、夕涼み、かき氷。 「おかえり。おむすび作ったろか。」 母の声が聞こえる。 「秋になったら、トロッコ列車でも 乗りに行こか。そん時、保津川下りも しいひん?」そんなことを言ったりして、 母にはい

          54字の物語(18)『予期せぬ別れ』(ショートストーリー付き)

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          10文字ホラー①(30編)

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          54字の物語(ショートストーリー付き)(1):紫陽花

          54字の物語(ショートストーリー付き)(1):紫陽花

          54字の物語 (1) 雨に打たれ、咲きこぼれる 紫陽花。生滅流転の定め故、 儚きは、人もまた同じ。 君からの短い便り。 まずは、鎌倉にて。 紫陽花/Roco

          54字の物語 (1) 雨に打たれ、咲きこぼれる 紫陽花。生滅流転の定め故、 儚きは、人もまた同じ。 君からの短い便り。 まずは、鎌倉にて。 紫陽花/Roco

          54字の物語①(10編)

          54字の物語 瞬時に切り取った、心の機微。 心模様。9×6の世界。 ショートストーリー。 季節の移り変わり。 懐かしい出来事など。 紫陽花/Roco 雨に打たれ、咲きこぼれる 紫陽花。生滅流転の定め故、 儚きは、人もまた同じ。 君からの短い便り。 まずは、鎌倉にて。 七夕/Roco 告知「私たちは、 偽りの関係を解消し、 それぞれにとっての 真実の愛を求める ことを誓います。」 7月7日。彦星、織姫 予感/Roco 素足に履くハイヒールのミュール。 着崩した

          婚活女子に読んでもらいたい~幸せになれるヒント~「結婚すれば幸せになれる」は幻想です。結婚してもしなくても、幸せにはなれます!結婚で不幸にならないための情報をまとめました。

          Photo by Sandy Millar on Unsplash ライブドアブログに投稿した記事をまとめてみました。 結婚を考える方たちの豆情報になれば幸いです。 『あなたは、本当に結婚したいですか?』 『結婚相手に求める条件』 『こんな男性となら幸せになれます!』 『「釣った魚にエサをやらない」男』 『大切にされないのは、どうして!?』 『この人、いい人?悪い人?』 『誰よりも、愛され女子になる!』 『ひとりの時間を楽しめる人になる!』 『つらい恋は、

          婚活女子に読んでもらいたい~幸せになれるヒント~「結婚すれば幸せになれる」は幻想です。結婚してもしなくても、幸せにはなれます!結婚で不幸にならないための情報をまとめました。