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派遣社員は理想的だと感じる私

『派遣社員になったんだ。』
そういうと、必ず言われる言葉がある。
「え?どうしたの病気?」
「大丈夫?」
一体何を思ってそんなことを言うのだろうかと一般的な正社員から正社員型の派遣社員になった私は感じる。

社会が何かからか生み出したレッテルなのだろうけれど、みじめだと、つらいなと、正社員に戻りたいなと思った事は一度もない。

どちらかというと、ストレスも減って、技術も学べて、いろんなところで働けれる可能性が広がって、かなり楽しい。その理由を綴ってみようと思う。

正社員の頃と派遣社員の今

正社員の頃は、会社に縛られていた。
基本的に会社の利益を考えて、自分の部下のことを考えて、どうすれば自分の仕事によってお客様に還元できるのかを考え続けていた。
今思い返してみれば、自分なりの考えはあるけれど『会社』というフィルターを通した意見が全てだったように思う。

でも、今は違う。基本的に自分自身の意見。
もちろんそれを言うか言わないかは自分の都合を優先させる。
社員に角が立たないように伝えられれば伝える。ただ、それが自分のためにならないことだったら、あえては口にしない。別に自分の会社ではないから。
全体の利益になるなら口にするけど、それは自分の口から出なくてもいい。社員の口から言うように誘導すればいい。ただそれだけ。社員をうまく使えばいい。その会社に所属して、その会社と働きたいと思っている人を。

ここまで綴ると、相当ひねくれた奴かもしれないが、私がこうやって考えるようになったのは、「それはこの会社しかできないことなのか?」という考えによるかもしれない。

会社というものと自分の力

会社に所属しているという点では今も正社員としては雇用を受けている。
ただ、技術派遣という立場だから、雇用されている先では仕事をせず、派遣先で仕事をする。

前職では、ブランディングの話に携わっていたこともあった。
会社の価値向上。差別化。会社をどう作っていきたいか。みんなでどう幸せになっていくか。
会社への愛を育んでいく場だったなとつくづく思う。

製品のアイディアやサービスがずれないようにしていくには必要な工程だと今でも思う。ただ、会社はいつなくなるかわからない。それに、会社はそのとき守ってもくれない。あるのは自分の力だけ。

つぶれる寸前の会社も前職の時いくつか見てきた。
その中には本当につぶれた会社もあった。

やりたいことが似ている会社、思いが似ている会社があったとしても、『社長』が変われば『経営陣』が変われば、それは変わってしまうということも見たし、聞いた。

その時に、最後に信じられるのは『人脈』と『縁』と『自分の力』だなと感じた。

私自身が派遣が最高と思える理由

①時間が作りやすい
②いろんな勤務先のいいとこどりができる
③人脈が増える
④ストレスが減る

この4つは確実に言えると思う。

①時間が作りやすい


これは、確実。
人に割く時間が大幅に削れる。
教育を任せられることはあっても、その人自身のキャリアを考える必要はない。あくまで、仕事の意味での教育だけしておけばいい。
正社員でマネジメント職に就くと、確実に面談は避けられない。そして、その方自身の能力やキャリアプランの聞き取りから、どう成長させていくべきかを考える必要が出てくる。

正直、自分の人生ですら考えることが多いのに、人のことまで考えていられないとつくづく思っていた。

とはいえ、相談されれば時間を作るし、その時間を捻出すれば、残業は増える。
そのほかにも会議という名の終わらない戦いもあったりする。
そして、コミュニケーションという名の『根回し』に時間を割かなればいけない。

派遣社員はそこが割愛できる。
それなりのコミュニケーションさえ取っていれば何の問題もない。
非常に精神的にも楽である。

②色々なところのいいとこどりができる


派遣先が変われば、転職をしたような感じになる。
ただ、ベースは近いし、自分にもそれなりの技術があるから、新たなところでの技術習得はかなり楽になりそうだ。
そして、社員の人はその会社しか経験がなかったとしても色々な会社を巡る私たちからすれば、他の会社で働いたときのことからアイディアが生じることもある。
その数が増えれば増えるだけ、より多くの先で働くことができるし、別の会社を自身で立ち上げることもできると思う。

③人脈が広がる

色々なところで働けばそれだけ、横のつながりは増えていく。コミュニケ―ションをしっかりと取っていれば、人脈は広がっていく一方だ。
営業の頃は、営業をしかけた先もしくは取引先、ライバル会社の人たちとのコミュニケーションしかない。自分から行かなければ増えていかなかった。
しかし、今は受け身でも増える。
そこに自分でプラスしていけばより一層、人脈は広がる。
ここは転職を重ねる人たちとも違うところがあると思う。
転職とは違い、派遣会社からの要望で変わるだけだから、転職の時にたまに生じるマイナスもほとんどない。

④ストレスが減る


①も影響するところだとは思うが、自分の仕事に集中できるからこそ、ストレスが減る。
無駄な仕事がないから、自分の仕事を全うして、何なら時間もあるから新しいことを学んで、アウトプットのために仕事をして、より一層早く仕事ができるようになるから、より新しく学ぶ。
好循環の繰り返しだ。
勉強することが好きな私にとっては、かなりオアシス空間になった。

加えて、『一歩引いてみることができる』からこそ、ストレスが生じない。というのもあるかもしれない。
今までであれば頭に来ていた人やことも『ま、いっか。自分の会社じゃないし』と受け流せるようになった。
正社員だったころは、どうしたらよくなるのかを考えて、無駄にストレスを感じていた。

そのような形で、ストレスが消えて、趣味が満喫できる派遣社員をしたことは私の幸福につながった。
そして、貯金額も以上に伸びた(ストレス発散に使っていた金額が異常だったからだ)。
だから私は、派遣社員をこれからもやっていきたい。そう思う。


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