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ぴあサポマガジンvol.2「宅トレのすすめ」

 暑い日が続きますが、みなさん夏バテはしていませんか? 今月のぴあサポマガジンでは、自宅でできるトレーニング、通称「宅トレ」の良さと継続のコツを伝授します。3年前のコロナ禍で特にブームとなった宅トレ。私も流行りに乗じたのがきっかけで始めたのですが、今でもその習慣は続いており、10kgのダイエットにも成功しました。この記事をきっかけに宅トレに興味を持ったり、生活習慣を見直すきっかけとなりましたら幸いです。


運動が脳と心を元気に!

 運動が身体の健康に良いことは言うまでもありませんが、実は脳、特に記憶を司る「海馬」を活性化させることが最新の研究からも明らかになっています。その原理を解き明かす要素は「BDNF(Brain-Derived Neurotophic Factor)」、日本語では「脳由来神経栄養因子」と呼ばれる物質です。BNDFは神経細胞の生存維持と樹状突起の伸長促進、神経伝達物質の合成促進を行います。ポーランド科学アカデミーの研究によって、13人の健康な男性に5週間の持久系トレーニングを行った結果、トレーニング後のBNDF濃度が上昇したという結果が得られました。つまり運動が脳の神経細胞を活性化させ、認知機能を向上させるのです。
 また運動はうつ病防止に効果があることが期待されています。ノルウェー在住の約3万人の成人を対象とし、1984~1997年のうちの平均11年間で運動習慣の追跡調査を行った研究によると、週に1~2時間の運動をしている人は運動をする習慣が全くない人に比べて、うつ病発症のリスクを12%抑制できることがわかりました。その要因は議論の段階ですが、数々の統計から運動習慣でうつ病が防止できるという結果が得られています。

時間がない人こそ宅トレを!

 とはいっても毎日忙しくてジムに行ったり、運動する時間がないと言う人もいるかもしれません。そんな方に宅トレはうってつけです。宅トレはすき間時間や夜寝る前など、思い立った時に始めることができるので、ジム通いよりも心理的ハードルは低いでしょう。
 宅トレ初心者におすすめなのが、自宅ウォーキング。好きな音楽をかけながら足踏みや段差昇降をするだけです。腕を大きく振りながら動くと運動量がアップできます。また体育の授業でお馴染みのラジオ体操もおすすめです。一つ一つの動きを大きく丁寧に行えば、ほんの10分間でも十分にやり応えがありますよ。
 宅トレに慣れてきた方におすすめなのが「HIIT(High Intensity Interval Training)」です。これは「一定時間だけに集中的に高い負荷をかけ、一定時間休み、再度負荷をかける」という一連の流れを非常に短いピッチで繰り返す運動法です。20秒運動→10秒休憩を8セット・4分間繰り返すものが一般的で、運動の部分にはスクワットやクランチ(腹筋)を行います。
 肝心なのは短時間でも、軽い運動でも良いので「毎日続ける」ことです。はじめたての時期、やる気が出ない時は5分間でも大丈夫。慣れたら徐々に運動時間を伸ばしていきましょう。

おすすめの宅トレYouTuber

 私はYouTubeの動画に合わせて宅トレを行っています。時間配分やメニューを考える必要がなく、動画を流すだけで手軽にトレーニングが始められます。宅トレ歴3年の私がよく使っているチャンネルはこちらです。
① Marina Takewaki
https://www.youtube.com/@MarinaTakewaki
高強度な筋トレから緩めのストレッチまで、幅広いトレーニング動画を提供しているチャンネルです。動画中で流れる「運動はじめて偉い!」「脂肪燃えてるよ!」など前向きになるメッセージに励まされます。
② なかやまきんに君
https://www.youtube.com/@themuscletv29
テレビでお馴染みのなかやまきんに君が運営する、筋トレ動画中心のチャンネルです。どのトレーニングもやり応えがあり、終わった後には汗だくで達成感に浸ることができます。「筋肉は裏切らない」
③ のがチャンネル
 https://www.youtube.com/@noga
3分からできる短時間のトレーニングを多く提供しています。イチオシはHIITトレーニング。動画を見るだけで「のがちゃん」のような美しい身体を目指そうと思えるので、宅トレのモチベーションが上がりますよ。

おわりに

 いかがでしたか?少しの時間でも運動をすることで健康な体を手に入れられるだけでなく、心がスッキリしたり日々達成感を味わうことができます。この記事を読み終わったら、あなたも立ち上がってLet’s エクササイズ!

【参考書籍・WEBサイト】
Tarzan Web「なぜ運動で頭が良くなるのか。最新研究でわかってっきた”すごい”効果」
2023年4月5日〈 https://tarzanweb.jp/post-283917?heading=3
糖尿病ネットワーク「うつ病の予防に週1時間の運動 ウォーキングは気分を明るくする」
2017年10月25日〈 https://dm-net.co.jp/calendar/2017/027463.php
S. B. Harvey et al., “Exercise and the Prevention of Depression : Results of the HUNT Cohort Study” Am J Psychiatry 175:1 (2018).

【筆者紹介】
工学系研究科修士1年。シックスパック腹筋を手に入れたい。

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