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政府調達ってそもそも何なん?

志村正規 (医学部・医学系研究科財務・研究支援チーム[財務担当] 上席係長、
元 情報システム部情報戦略課会計チーム 係長)
1996年度に東京大学理学部用度掛に採用され、以降、学内8部局、学外2機関で会計系、とりわけ契約に限らず執行全般を経験。若かった頃は教務系の仕事への憧れもありましたが、もはやその憧れも今はなくなり、会計系に身を置くことを覚悟して常に研鑽の毎日です。

 私のような管理部門の職員は、何か特別な仕事をしているわけではないので、ここで何を書けばいいか特段のトピックスがないのが本音です。どうしましょう……少し政府調達についてでも書きましょうか。
 スーパーコンピュータをはじめ、高額(1,500万円以上)の調達(購入)では、「政府調達に関する協定」「政府調達に関する協定を改正する議定書(改正協定)」「政府調達手続きに関する運用指針等について(自主的措置)」の3本の柱の内容を遵守する必要があり、納品までに複雑な手続きを長期間に渡り進めていきます。
 なかでも、自主的措置は、内外無差別・透明性・公正性をよりいっそう図る目的で2014年3月に省庁申し合わせにより策定された日本固有のものです。特徴の1つが政府調達に該当するか否かの適用基準額です。国立大学では“1,500万円”を基準額にしていますが、実はこの金額は自主的措置により引き下げられた金額で、協定上では1,900万円になっているのです。引き下げることによって、協定よりも外国企業等への市場を開いていることを現しています。
 手続きが複雑で気を遣いますが、各国との協定であり、国が策定したものでもあるので、適正な調達手続きを心掛けているところです。

契約担当者の必需品。どこの部局にも必ず1冊はあるはず。

Contents
 
nodes vol.3 巻頭言
特集
 ICTと高等教育
 オンライン教育プラットフォームの運営と教員の教育力向上サポート
 VRを活用する教育の効果と可能性
連載 nodesの光明
 データストレージを止めるな!──着実な連携と監視で運用を支える
連載 飛翔するnodes
 シミュレーション・データ・学習の融合を可能にする
 新たな通信システムソフトウェア
nodesのひろがり
 政府調達ってそもそも何なん?
 東京大学のDXとは?
 地球を覆う巨大な情報通信網
 番外編 SC22参加報告

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