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【ニットのお直し】ニットのお直しは難しい

ニットのお直しは難しい

 
 ニットの編地はループのつながりですから一箇所でも目落ちしたりほつれたりするとそこから傷がどんどん広がってしまいます。それ以上傷を広げない為にも出来るだけ早く対応することが大事です。でも、セーターのお直しは素人では難しく、プロでもとっても時間がかかります。傷の具合によっては新しく編みなおしたほうがずっと簡単ということもあります。でもカシミヤは原料の糸が高価なのでそんなに簡単に編みなおすことも出来ないのが辛いところです。

 また、傷の大きさに対する認識も違う時があります。作り手としては小さい傷というと、ひと目かふた目ぐらいのことですが、電話では小さい傷と話をされていたのに届いたセーターを見ると親指ぐらいの傷だったりします。これぐらいになると我々からすると大きな傷で、傷が目立たないように治すのは難しい部類です(もちろんお直しをしますが料金が高くなります)。

 また小さくても虫食い等の場合で何箇所も空いていることがよくあります。3箇所空いているからといわれて詳しく見ると5箇所も6箇所も食べられているときがあります。
 傷の場所や編地によってお直しの難度は大きく変わります、天竺のところは比較的お直ししやすいですが、リブや寄せ柄などはとっても難しく、残念ながら判らないようにお直しすることが不可能でこれ以上傷が広がらないようにする程度のケースもあります。いづれもお客様に確認の上で進めさせて頂いています。
 殆どのお直しは、「どこに傷があったのかわからない」とおおむね好評をいただいています。

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