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【2021年オンライン対応】『あまり第二外国語に時間を取られたくない』東大新入生に特化した言語選択ガイド

はい、どうもこんにちは、UTFR代表のンダーカです。1年ぶりの記事更新になります!!

まずは、東大に入学することが決まった皆様、おめでとうございます!

今、めちゃめちゃ嬉しいですよね?
いよいよ東大での生活が始まるんだ!と。目の前にはそろそろ入学手続きの書類が広がるはずです。
「第2外国語でフランス語をとって外交官として働くのもいいね!」とか。
「ドイツ語を選択して原著で数学書を読むんだ!」とか。

素晴らしいと思います。


ですが!あいにく僕はそういう新入生じゃありませんでした。
二外...やりたくなさすぎる...そもそも外国語苦手だったのに、授業についていくだけで精一杯になりそう...」と。要はめちゃめちゃ意識が低かったわけです。合格直後でこれということは、その後の意識の推移も推して知るべし。

ただ、二外にそこまでコストを割きたくない、という新入生は、ただ意識低い人だけに限らないはずです。例えば他に研究したいことがあるとか、部活に全力を注ぎたいとか、進振りで絶対行きたい学科があるから他の科目の勉強も頑張りたいとか、いろんな人がいるはずです。そんな人のために、世界初の、第二外国語のコストを最小化するためだけの記事がこちらになります。

一般的に、合格直後、意識は高く、第二外国語も張り切って選ぶわけですが、上記のような状態になる可能性が少しでもある方は、この記事も読んで検討するといいと思います。

てか、合格直後ってことは、喜びと将来の希望のピーク、要は意識の高さも一番ピークな可能性が高いわけですよ!ここからモチベ下がることを考慮て二外を選ばなくて、逆に大丈夫そ??(大丈夫では全然なかった僕)

語学選択概論

それでは、まず語学選択システムについて軽く説明しますよ〜。

まず、既修言語を1つ、初修言語を1つ選ぶのはマストです。既修言語は、99%以上の東大生が「英語」です(僕は違うけど)。初修言語は、6言語の中から選べます。基本的にはこの2外の選択によってクラスが決まります(僕は既修が特殊だったので特殊なクラスになったけど)。
そして、やる気があるという人は、いろんな言語の授業が開講されてますので、「第三外国語」として履修することもできます。20種類くらいある印象です!まあこの辺は履修の手引きとかの方が詳しいので簡潔に終わります。

余談ですが、僕は既修ドイツ語-初修スペイン語-第三外国語で英語特別クラスという超珍しい履修形態を組んでいました。まあこういうのは東大生の中でも僕だけですね。

さて、それでは本題の、「結局どの言語を選ぶのが楽なの?」ということですが、この決定要因は2つあると僕は考えております。つまり、
⑴先生の点数の付け方
⑵クラスメイトの意識

の2変数です。
諸説あるとも思いますが、言語ごとに習得の難しさはそこまで変わらない気がしますし(特に東大の2外にあるものでは)、言語自体のお役立ち度とかはこの記事では考慮しません。そこまで言語に偉そうなことを言える人ではないので...
それより、まず何よりも大切なのは、先生の点数の付け方です。個人的には、僕はこの変数を考慮してなかった(というか情報がなかったのでできなかったのですが)結果として、結構大変な目にあいます。

それで、上記の点は、各言語ごとに解説していくほかないので、やっていきますね。クラス番号が若い順にやっていきます。

既修ドイツ語・フランス語・中国語

はい、これは例年約0.7%程度の新入生が選ぶ超珍しい選択パターンですね。僕がこれです。まあ超マイノリティなのであまり役に立たないとは思うんですけど、せっかくなので知って欲しいなって。この3つの言語既修とすると、通称「インタークラス」というクラスになります。

もう一つの言語としては、英語を選ぶ人が多いですが、他の言語を選ぶ人もいます(例えば僕のスペイン語みたいに)。ドイツ語が1組、フランス語が2組、中国語が3組です。6科類合同かつ3組合同でせいぜい25人程度なので、1〜3組の人を東大で見かけるのは結構レアです。例えば文Ⅰ-Ⅱの1組の人は2人しか僕の学年はいません。めっちゃレアなので見かけたら写真を撮るといいですよ。

例年クラス仲はとてもよく、11号館のスペースでたむろしがちです。11号館でウェイの集団を見かけたら多分インタークラス。なんとこれ、オンライン時代の今においても、バーチャル上に存在するという凄さ。伝統は潰えなかった...!!

余談ですが、既修ドイツ語のクラスはめちゃめちゃ楽です。実は入試が終わった瞬間にドイツ語を1日20時間くらい勉強してインタークラスに入るのが、進振り点を最大化する方法であることは案外知られていません。

既修ドイツ語って申請書に書きましょう!!

ロシア語

基本的に変な人多めです()
変な人でも全然受け入れてくれる雰囲気ありますし、何より「ロシア領」「ソ連領」と呼ばれる溜まり場があるのはでかい。溜まり場が代々あるようなクラスはこのロシア語と前述のインタークラスくらいじゃないですかね(「インプラ」と呼ばれます)。オンライン受講がメインの今においてはどうなっているのかちょっとよくわかりませんが(情報求)

肝心の点数のきやすさですが、やはり選ぶ人が少ないだけあって、ロシア語を選ぶのに強烈な動機がある人が多く、結構みんな意識高めです。一方で

「テストの難易度はそこまで難しくない」(理系3年)


という声もあり、まあ標準程度の楽さなのではないかと思われます。
とのことです。何よりの推しポイントは、溜まり場があって、文理それぞれも関わりがあるので、広く知り合いを作ることができることではないでしょうか。あと、有名なツイッタラーが多い印象がある。現実世界であまり見ない割には。

韓国語

「コリ語」と学生間では呼ばれています。コリ語選択もなかなかレアです。
どういう人が多いかというと、KPOP好きとあまり外国語が得意じゃない人(って聞いた)。ウェイでもないし、かといって地味でもない。また、人数が少ないので、仲は良いところが多い印象ですね。女子率も比較的高く、理系でも3割くらい女子がいたりします。

語学の特性上、文法や文字も規則性がわかりやすいので、楽な部類に入るのではないでしょうか。

「ハングル文字は最初は読みづらいけど、なれれば結構簡単。構造はローマ字と同じ(子音+母音)。単語は日本語由来の言葉が多く、覚えやすいです。(漢字語+ハダの形は日本語から予測できる。カムサハムニダは感謝+ハダ」(理系1年)


実際、全員の意識がとても高いというわけではないので、

「まじめにやっとけば単位は来る」(理系1年)

とのことです。ただし、要注意なのが、かなり厳しい成績をつける先生がいることです(有名)。その人に当たったら...

とはいえ、その教員に関してのコメントもいただきましたが、どうやら、頑張り次第のようですね(まあそんな頑張りたくない人のための記事なんだけどね)。でも、高得点狙いとかなら、コリ語結構おいしい気がする。

「Mという教員が大鬼だと言われているが、勉強すれば簡単に優上くれます。2外に時間をかけれる人にはおすすめ。単語を覚えれば優は取れるはず。ちなみに、Mは(小テストの点数+期末の点数)×出席率で点数を出します。つまり、出席率が5割を切った瞬間に落単確定なので注意」(理系1年)


イタリア語

僕はスペイン語で厳しい思いをしたから、隣の芝生が青く見えてるだけかもしれませんが、イタリア語ユートピアな気がするんですよね。先生が点数くれる人がすごい多い印象あるんですよね。実際『教員逆評定』(※時代錯誤社という団体が校門前とかでメガホン使いながら売ってます。これマストバイ。)でも、仏・大仏率例年めっちゃ高い印象あります。

一方、学生のモチベーションはまちまちですかね。お洒落だけどちょっと変わってる人が多いイメージあります。イタリア料理やイタリア旅行への愛が深い方が多いので、やる気がある人もいますが、そこまで意識高くない人も散見される印象です。個人的にはイタリア語1番推しますね。僕の6月ごろの口癖「イタリア語にすればよかった...」でしたし。

「(意識低い人に)オススメできますね。一列二列は小テスト以外出席しなくていい上、初級会話は期末以外出席しなくていいので」(文系2年)


という声も頂きました。
普通、語学は出席超重視されるんですけどね...ほんまか...

ただ一方で、

「教員が年々鬼化している。
普通に大変なので注意が必要。
クラスの雰囲気は悪くない。」(理系2年)


というコメントも頂きました。それでも比較的楽な部類ではあるとは思いますが、予断は許されませんね。まっ、他の言語も体験できるわけじゃないからね。
クラス仲がいいのはガチだと思うので、そういうのを求めてる人にはオススメです。

スペイン語


意識低くて、なんかパリピとかも多そうだし、スペイン語にするか〜と思っている君!

まさに2年前の僕!!

それはやばいぞ!!!!

実際クラスメイトの語学モチベはそんな高くないです。ただ、実際の誤算は、語学以外に時間ふりたいからスペイン語選んだ勢は意外と多く、結局そんな彼らはスペイン語に関してもまあまあ真面目です。そして、スペイン語の楽しさに途中で目覚める人もまあまあいた印象。でも中国フランスドイツ語に比べればまだクラスメイトの平均的な語学モチベは高くないと思います。

ただ、最大の誤算は、個人的には教官の点数の付け方にあった。まあ毎年変わっていくので、今年はどうか知りませんが、特に演習といって、会話メインの授業を担当するネイティブ教官がみんな結構厳しいんですよ...説教シーンも多いし。

「◯◯に当たったら死」(理系3年)


と言われてる教官もいました。ただ、理系であればネイティブ教官に教わる機会も少ないかなと思うので、良い選択かもしれません。

まあ意識低い人が多いのも相まって、落単率は高いです。僕もめちゃめちゃ苦しめられ、結構頑張ったつもりなのですが、55可でした。スペイン語の他の授業も全部可でした。まあでも、僕の小テスト平均点1.9点(10点満点)だった授業もあったことを考えるとやっぱり優しいかもしれない🤔

あとは普通に僕の想像よりも初心者には優しくない言語だった気がします...

「スペイン語簡単とか言ったの誰?点過去とか線過去とか意味わからんのやが?」(理系4年)
「簡単か、と言われると活用多くて難しい」(理系1年)


ただまあどの言語選んでもそれなりの難易度あるのでそれは覚悟しなければならないのかもしれません...ただ、周りの意識があまり高くない分、高得点が欲しい人にはお勧めできるかも。

また、オンラインに関しては、テストの形式がちょっと厳しいかも。

どの言語もそうだったと思うけどSセメのテストは地獄でした。時間制限キツキツの中で50問くらい選択肢その他諸々の形式の問題をGoogleFormで回答するという形で、半ば運ゲーでしたが、流石にもうしないかな。(理系1年)

やっぱオンライン授業はきついですね。

あと、個人的に感じたこととしては、スペイン語の人々は、サークル活動に精を出す人が多く、その分クラス内での関わりは希薄になりやすい可能性があるかも。クラス内でがっちり固まりたい人は、ちょっと注意点かもしれません。

中国語


なぜか学生間では「チャイ語」と呼ばれます。
雑にひとことで表すと、チャイ語は非常に「平均的」な言語選択だと思います。クラスメイトの雰囲気もあまりチャラチャラしてなく、あまりオタクっぽくもなく。結構まじめな人が多いイメージですね。2外への意識も東大生のちょうど平均くらいだと思います。

「実際真面目な人が多くて、でもみんな仲良し、マイルドな良いクラスでした。」(文系4年)
「ひたすらに真面目な人が多いイメージ、言語だけでなく他の科目においてもみんなしっかりやるのでそれにのっていけば、やる気ゼロでも東大生の平均の点数が取れる。ウェイウェイしてると浮く」(文系2年)
「クラスの雰囲気は、よく言われるようにまあ普通な感じ。試験前とかはクラスで協力する雰囲気はあったけど、クラス会を頻繁に開催するような感じではなかった」(理系1年)

という感じで、真面目な人向きかもしれません。

まあやっぱりみんなまじめな東大生なので、普通に時間は取られます。むしろ、英語をやっていたことがアドにならない分、時間の吸い取られ方はトップクラスかもしれません。ピンインピンインピンインピンイン...

「拼音(ピンイン)の暗記ゲーなのと周りが真面目にやるのとで、興味がない・やる気がない人にはオススメできません」(文系2年)
「中国語自体に関しては、ピンインを覚えるのが本当に大変です。簡体字・ピンイン(声調覚えるの大変)・意味を覚えなくてはいけないので暗記嫌いだとしんどいと思います」(理系2年)
「先生がどのような試験問題を作るかによってキツさの種類が変わるとは思う。Sセメは、先生が読み上げた中国語を聞いてパソコンでそれを入力という方式だったので、キーボードで打ち込むために拼音を覚えるのがキツかった。Aセメは、先生が読み上げた中国語を聞いて手で書き取りという方式だったので、漢字を書けるようにするのがキツかった」(理系1年)

あとは、隠れた良い点としては、教員についてがあるかもしれません。例えば、

「一番いいのは教員の数。中国人の先生がかなり多いので2年以降も継続しやすく、上達もしやすい」(文系4年)

という声や、

「ネイティブ教員が大体皆日本語ペラッペラなので日本語で円滑なコミュニケーションが可能」(文系2年)

という声もいただきました。

やっぱり寄せられたコメントを見ても、どことなくまじめですね。

ドイツ語


文法構造が複雑で、初心者に優しくないというイメージがあるので、どうも意識高い人しか集まらないですねドイツ語は。あと「理一ドイ語」に象徴されるように、男女比はバグってることが多いです。でもドイツ語には鈴木光さんがいるから...

「やりたいことがなければ特に文三は詰みます。ハイデガーやキェルケゴール、トーマスマンを原著で読みたいとか、ナチに興味があるとか、プロイセン大好きじゃないと周りの真面目な人たちに押し潰されて死ぬ」(文系4年)


ちなみに、なぜ文三だとより大変かというと、まあ語学に興味ある人が多いという理由もあるのですが、多くの人が進振り競争に参戦するため、みんな本気で点数を狙いに来るからです。まあ第二外国語にあまり時間を割きたくない人にはドイツ語はおすすめできない選択でしょう。

「日常でドイツ語に触れる機会が全くないため、テストの点だけ取ったるかみたいなモチベさえ消える」(理系1年)


こういうタイプが何かを間違えてドイツ語を取ってしまうと色々と大変です。何度も言ってるように、語学を選ぶその瞬間がモチベのピークだから。ちゃんとそこ考慮してこ。

あとまあ、クラスメイトは割とまあそういうイメージはあるけど、そういうのこそ東大生だと思う方にはいいと思います。

「クラスが陰キャを自称する僕でも引くくらい陰。趣味:数学がクラスに5人いてドン引いた。ガチで勉強してる感を出してきてウザい。かといってそこまでいい点じゃないところもウザい」(理系1年)


でも、文法さえマスターすれば中級から上級になるのは比較的簡単ですし、やっぱり厨二心をくすぐられる言語なので、やる気ある人にはぜひ挑戦してほしいですね。

フランス語

フランス語がクラスとしては最後です。まあやはりフランス語の特徴は、おしゃれ・意識高い・男女比1:1の3点に集約されるでしょう(※ファクトというよりイメージです)。ただやっぱ、キラキラの裏には、やっぱ厳しさがあるんだよな~

「文3であることも理由かもしれないが、クラスの人は勉強熱心な人が多かった。正直、英語ができる人の方がフランス語も身に付きやすいのではないかと思っているので、英弱は周囲がやる気ないor簡単な言語を選ぶと良いと思う」(文系4年)
「文三フラ語の男女比は6:4から半々なので共学の人にとっては何の違和感もなく過ごせます」(文系1年)

という声が寄せられ、実際僕のイメージもこんなかんじでした。教員も厳しい人が多く、なかなか大変です。しかもみんな入試の時の英語の得点が高く、要領もいいので、クラスで頭抜けるのはかなり困難を極めるでしょう。その一方で、こんな意見も聞こえました。

「意識低い系はフランス語だと思う。
周囲が優秀で、ひねくれてない良い人たちの集まりなので、みんなに頼ってれば平均優はくる(隙自語)」(文系4年)

優しい世界ですね。ちなみに優は上位20~40%程度の人に与えられます。一匹狼には何かと厳しいかも...?

でもまあ、語学の特性上やっぱ覚えることは多いですね。

「アルファベットを使うところは取り組みやすいです。とにかくあまりにも活用が多い...本当に覚えることが多いです。発音は難しいですが、きれいにできるとテンション上がります」(文系1年)


あと、先生は優しい人が多いが、エキセントリックな人多めなイメージがありますね。

「演習のフランス人、語学の壁関係なく意思疎通難しいがち」(文系1年)
「フラ語の教員は大体仏です。
某演習の先生は、オンラインだと機嫌マジで悪いです。でも対面だと気さくでめっちゃいい先生になります。対面授業は楽しいです」(文系1年)


なんかすげえわかる...

まとめ

いかがでしたか?第二外国語への意識が低い新入生たちの助けに慣れれば幸いです。少なくともこの記事は2年前の僕に見せたかった...!

これは独断と偏見でしかないですし、年度や科類によっても変わって来るとは思いますが、強いて言えば、楽な第二外国語である可能性が高いのは韓国語とイタリア語でしょうか。

何度も言ってますが、語学を選んでる瞬間が基本モチベのピークだからな...!!下がってもやっていける言語を選ぶのがおすすめだよ!!

第二外国語、一度選ぶとやり直しがきかないので、慎重に選びたいですね...

では!

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