モーツァルト春への憧れ1

私が歌をうたう理由

たゆたう夢のなかに手を突っ込んで
何かをつかもうとそれをかき回す。

それはときどき、手に触れることもあるのだ。
だからこそ、忘れられなくて
どこまでも 追いかけたいと思う。

ときどき、それは夢の中から立ち上がり
クジラの背のように半身を煌めかす。

私は、ごくごく普通の人間で、
なにか、特別なことを知っているわけでも、
できるわけでもない。

でも、その、なにかは、
いつも胸の中に住んでいる。
どうもそんな気がする。

一緒に生きているのかもしれない。

それは、なにか特別なこと、ではなく、
きっと、普通に誰にとってもそうなんだと思う。

私は教師でもないし、芸術家でもない。
ただ、その一緒に生きるものと運命をともにできたら
一生幸せだ。
そうしたい。
私の仕事は歌、おそらくとても平凡な。

だから、
同じように、なにかとともに生きている
あなたに声をかけたいのです。

一緒に夢を解き放とう、と。

感覚という触手を押し広げて、
自分を一回りだけ明るくする。
せのびはしなくていいから、
それで十分に、
それは見えるしきこえるし、ふれることもできる。

ただ思い出すだけでいいのだから。

愛媛の片田舎でがんばってます。いつかまた、東京やどこかの街でワークショップできる日のために、とっておきます。その日が楽しみです!