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音楽の背中・暮らしの奥に(日記)

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大人や子供がやってきて音楽をまなぶここutena music field での出来事と、日々のふりかえり、明日への希望などを。 音と音のあいだにある音楽と西洋音楽の仕組みへの敬意…
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#music

あらためて考えてみる音楽ってなに?

「音楽=演奏」で完結させるにはもったいない。 音楽と人のあいだにはもっともっと深い関係があるはずだと思いたい。 音楽に対するイメージを拡大していくことは、 その可能性をうんと変化させていってくれるはずです。 ということで、今月は集った人たちと音楽をめぐるイメージマップに取り組んでみました。場所は、Zoom。オンラインでnoteメンバーシップ・深めるコースのイベントです。 連想はまだまだ続きそうです。 さて、どんなワードが引き出されてくるんでしょう。 楽しみです。 自分で

生徒が主導権を握ろうとするとき

先週は、h君も私もなんとなく気分が噛み合っていなかったと思います。 いつもおだやかなhくんです。 が、この日は、カツンとなにか金物のように言葉も仕草も跳ね返ってくる。 自閉傾向がすこし強めな日。 その前の週に、絶対できると思うから、と 彼の意に反して、両手で弾かせたのが不満だったか。 だって好きな曲は言わなくったって両手で弾くやん、弾けるやん。 とはいえ、めいれいされるのが嫌なんだろな。 めいれいと違うんやけどな、 最初からできん、したくない、というのを、 前回はただ私は待

朝15分の”音楽を描く”ワーク

「音楽プロセス体験の会」noteサークルリニューアル 楽器も楽譜もあとまわし、音楽の動きを動線を描いて体験する、ちょっと変わったワークショップ。「音楽プロセス体験の会」noteサークル。600円の楽しくコースが4月からリニューアルしています。 「音楽プロセス体験」というのは、「音と音のあいだ」に音楽がある、ということのリアリティを追求している、ここ一連のワークショップの総称です。 noteサークル「楽しく基礎コース」では、そのなかでも、「音楽を描く」utena drawi

音楽をスローリーディングしてみる

noteのオンラインサークルの7ヶ月め経過報告 [音楽のプロセス]と[自分の感覚]を結ぶ方法として 音楽の要素を描いて体験するutena drawing を 動画やzoomを使ってみんなで学ぶ「描いてまなぶ音楽プロセス体験の会」というのをやっています。 7ヶ月やってみて運用の仕方にだいぶ慣れてきたとともに、さらに伝わりやすくするための軌道修正を思案中です。 これまでのこと月イチのお題のたのしさ noteサークルの料金が月額制ということもあり、月単位で内容を決めていくこと

音楽室オンラインコンサートチャレンジ

生徒たちのコンサートが無事終わりました。 今回は、生徒の演奏を予め録画しておいて、macbook Airのimovieで編集してzoomで音楽室と生徒さんのご自宅を結んで、のオンラインコンサート。 うちの音楽教室が「音楽室」と変化していってからの初めてのコンサートになります。 先月末に予約していたホールから電話があり、愛媛にコロナの蔓延防止法が発令され、延期かキャンセルをお願い、ということで、やむなくオンラインに変更したのでした。くやしいことこの上なく、でも、だからこそ、

utena.m.f音楽を描く’愛媛講座 2020.1014

utena drawing のワークショップも、東京での開催がままならず、唯一行えているのが、この愛媛の定期講座のみとなっています。ここは時々抜けるときもあるけれどだいたい一月に一度やっていて、多分4年目くらいかも。 参加者さんの、「楽しみにしてますー。」といただくラインのありがたさ、無邪気さ、に対して、私のほうは、逆に責任感をまっとうできるのかな、などどたちどまってしまって、お休みにした8月。とりあえず、9月、10月とやってみて吹っ切れた感じがします。 この愛媛でのドロ

音楽はもともと誰かの体験だった(音楽の学び方の方向をかえるすすめ)

音楽はもともと誰かの体験だった音楽っていろいろあります。 音楽って何か、と問い始めるときりがないけれど、 一つはっきりしているのは、 その曲や演奏、たとえば私、私の心を動かしてくれるその歌は 私のところに届くまでに、とっても多様な人の”体験”があったはず、ということ。 そして、 その歌を伝える人の それからきく私の 音を編む所作と、 音を選ぶ所作と、 その手を伸ばす先にある音楽というフィールド。 音楽、というフィールド その歌のその根は、長い時間を経てできた「音楽」という

2019.8/20音楽を描く日々の記録/原点回帰

どっちに向いてスタートダッシュするのある程度自分の得手不得手がわかってきたら、原点回帰です。 というか、すぐ、原点回帰したがる講座。 講座を継続受講しているうち、できる気になっていたものが実は薄い層でしかとらえていなかった、というようなことを受講者さん本人が気づいてきたりする場合や、あるいは私がずっとみていて、ここを突破したら、次の景色が見えてくるのになあ、と感じ始める場合、それ以上難しい曲に取り組んでも上滑りするだけになっていくので、うちの講座ではもう、とことんシンプルな

五感って、感覚が5個ってわけでもない

ゲーテの目ゲーテは目の人だった、 と、なにかで読んだことがあります。なにだったかよくおぼえていないのですが・・それはどういう意味だったのだろうか、とときどきふっと思い出します。 よく、現代は視覚情報が溢れていて、人間の感覚も視覚過多だ、というようなことを耳にします。あと、視覚優位か、聴覚優位か、とか。現代人が視覚の情報過多、というのはそのとおりだと思うし、視覚に対峙させるのが聴覚、というのもわかる。でも、自分はどうなんだろう、ということでこれを考えてみると、私はどうも、ひ

連弾の練習もドローイングで。

リトルコンサートの前 8月に子どもたちのコンサートがあります。 仕上げの出来だけにこだわらないこと。 いつもレッスンの中で自分に言い聞かせていること。 みんな驚きの集中力ですが、中には、まだ途中で迷子になってしまったり、そもそも人前で演奏するってことにピンときてない子もいたり、で波乱万丈な毎日です。 6月までで譜読みが終わらなかった子は引きずらないように、曲を短くしました。なんでなら、結果だけが大事じゃないからです。 6月までにとにかく弾けるようになった曲を、7月は愛でる

身体の衰えと音楽との向き合いの話とか、ハモリの体験とか。

今日は愛媛講座の日7/10午後からいつもの4人の定期講座でした。 すっかり生活の一部になってきているのがいいです。 ハモリを導入東京のほうでは、和音を聞き取る分離唱をいいタイミングで始めたことで、体験が大きく動いた、という方がいました。期を同じくして、こちらでも、数ヶ月前から空間の縦を同時に体験する、ということが自然に講座の中に入ってきていたのを今回は一気にハモる、という体験に持ち込みました。 ハモる初体験、というと、メロディの三度下に平行の音を並べる、というパターンが一

音楽理論は点というより・と、7/7の庭

写真は生徒が描いたもの。 うまいヘタ関係なく、絵を描くのがみんな好きですねー、うちの生徒たち。 無意識領域では音楽が嫌いな人はいないと思うけど、絵を描きたいというのも、赤ちゃんのときからの自然な欲求なのかも。 音楽理論は点というより梁前回のnoteに音楽理論は点だ、と書いたけれど、あとから思ったのは、理論が導き出すのは点だけれども、理論自体はシステムだから、点を支える梁なのかも。 実音としての点に至る背景には、ほんとに複雑にいろんなものがあるな。そのシステムを生んださらに背

7/2 全と一

東京での音楽を描く’音楽リテラシー講座終了今日は東京の娘と東京散策したあと日本橋で別れ、 飛行機に乗って愛媛に帰ってきました。 東京での講座 (音楽を描く’ 音楽リテラシーと、 音程が不安の人のための音楽講座、個人レッスン) は昨日で終わり。 次は8月25日からになります。 東京での講座はまとまってあるので あとで振り返ってみて なんとなくひとくくりのテーマがあったような気になります。 今回は、全と1、といえばいいのかもしれません。 部分が全体を支え、全体性が部分に光を当

6/22自閉症の生徒対策で片付けを始めたら

片付けができない!!言い訳をするわけじゃないけど、(いいわけだけど・・) 里子に出していたアップライトのピアノが突然に帰ってきたころには父の看護におれていて、教室の整理どころでではありませんでした。で、とりあえずな感じでグランドピアノを隅に移動してもらい、反対側の壁にアップライトをおいてもらいました。その頃から、自閉症の生徒の態度がむっちゃわるくなって、今まで目に入らなかった引き出しが目についてものを引っ張り出したり、ほおりあげたり、で、私もついダメ出しの数が多くなっていたか