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音楽の背中・暮らしの奥に(日記)

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大人や子供がやってきて音楽をまなぶここutena music field での出来事と、日々のふりかえり、明日への希望などを。 音と音のあいだにある音楽と西洋音楽の仕組みへの敬意…
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#音楽室

音楽室便り5月

うてな便り5月 5月、爽やかな季節ですね。 音楽室の近くでも、燕が盛んに鳴き交わしています。 ただ、急激な暑さに体はついていくのに一生懸命ですね。 生徒たちもあくびの多いこと。 しっかり眠って、しっかり起きて、季節に馴染んでいくことは、体のリズム。習慣っていうのはとっても音楽的なものなのかもしれません。ピアノの練習も習慣化して「いつものこと」と体が覚えていけば良いのです。でも、「やらされ感」の習慣は私は歓迎していません。変な我慢の癖がついてしまうから。 心地よいものを繰り返

6月半ばの音楽室・「きれい」という君が。

写真は、音楽室前に 秘密基地的な窪みのある場所をつくって そこに椅子とテーブルを置いたんだけれども、ちっともゆっくり座る時間がない。 ・・・・・・・・ 音楽室の出来事 指より体の方が三倍も動いてピアノ弾いてる 男の子が、 即興、、というより適当弾きをしていて、 何かのはずみで 右と左で6度音程の進行がなったとき、 その子 目が輝いて 「今の、きれいなかったことない? きれいやった〜。いいおとやった〜」 いや、むしろ、 それに感動してる君をみてる私の幸せ。 子どもが

6月の音楽室

新しい曲とどんなふうに出会う? 音楽室では、秋のコンサートに向けて、それぞれ大きな曲に取り組み始めています。 まだ耳に馴染んでいない曲を譜読みするのは大変。 音楽的要素のない譜読みになって 「これはレで、えっと、次はラで、 あれ、ひだりわすれた・・・」 って感じの作業になってしまいがち。 だからと言って、耳コピさせたり、 隣の大人の指示待ち楽譜無視で弾き覚えさせたりもしません。 楽譜を自力で読む力を育てることは、とても大事なことなので まる覚えさせることには反対。 どう

2月の音楽室

子どものテクニック 2月は淡々と、粛々と毎日が過ぎていきます。 特別なイベントがなくお休みもないこの機会に 生徒たちには、テクニックやスケール練習など、 それぞれの課題に向き合ってもらっています。 テクニックって、早く弾けるようになるとか、間違わないで弾けるようになる、とかいうことじゃあないなあ、と、つくづく思います。 姿勢を良くしなさいと言えば硬くなるし、指をもっとしっかりというと肩が上がる、そんなもんです。 めんどくさい身体とのやりとりが、少し実る、少し解れる、解放さ

9月の音楽室

オンラインの一週間が過ぎて、今週は音楽室に生徒たちがもどってきました。 コンサートを終えて、それぞれ自分の新しい課題をオンラインで話し合って、それからの今週。まあ、生徒たちの明るいこと。このコンサートでそれぞれ思った以上の成長を感じるし、なにより、会話が気持ちいい。 師弟関係でもなく、友情でもなく、そうだ、同志、というのが近いかも。 私と彼らは、音楽をとおして対話する。 そこに大人と子供の落差はないし、レベルのランク分けもない。 一人ひとりが自分の音楽を見つけにくるだけだか

10月2週めの音楽室

仕事まえに、しばしお昼寝。ここで寝るか?というところで寝ます。 コーヒー飲んで気合い入れて、先週のワークノート眺めるのが始める前の日課。 ミュージックリテラシーワークブックを使ってのピアノの前の感覚のウォーミングアップは、結構生徒たちも楽しんでやってるようで良かったです。 なんと、ネウマ譜もどき。演奏してもらったら、全くネウマ譜と同じでした。ネウマ譜というのは、今の楽譜ができるまでの楽譜のこと。やっぱりこの人は中世ヨーロッパの自由七科の出でしたか、と思う、小学3年生の男の

9月末のutena.m.f

音楽室の外の空気も秋らしくなってきました。 2Bの鉛筆の減りがはやい、9月後半の音楽室です。作成したワークブックと、もう一つのスケール練習で生徒の皆さん、筆記が多くなってきてるからです。 ワークブックはみんな同じで、はじめのページをしました。ついにスタートです。幼稚園から大人まで。グループワークの皆さんにもやってもらうことにしました。30人くらいいっぺんにはじめたことになります。ありがたいのは、どの方も快くこのやり方を受け入れて、楽しみにして頂いてること。製本したワークブッ

utena.m.f風の音楽室〜オンラインその後

風の音楽室生徒たちが完全復帰して、音楽室は風の中フル稼働となっています。 風の中、というのは、ワーク中も部屋中の窓を開け放しているから。 これ、本当はずっとしたかったことなのですが、ご近所迷惑になるかな、とできなかったこと。でも、庭はあのとおり、広々としているし、ご近所さんたちも温かい人ばかりなので、甘えさせてもらうことにしました。 風が子どもたちの笑い声やまだまだ細いピアノの可愛い音色をさらって行きます。 わらべうたを歌うあいまに鳥の見事なさえずりが合いの手を入れて

着ぐるみ

役目を終えた着ぐるみを脱いだ「先生」をやめる、宣言からの生徒の反応はなかなか新鮮ですが、なにより、私自身のしごとに対する抵抗感が随分と減りました。なんだか、気分がとても楽なのです。 しておもえば、私自身が、既成のイメージの「先生」であることに如何に縛られてきていたことか。先生なんだからこんな事ができなきゃいけないとか、先生なのにできてない、とか。いや、でも逆に自分の権威をその名で守られてきてるところもありました。少々難ありでも、「先生」と言っておけばなんとなくハリボテで形に

7月半ばのutena.m.f/会話という音楽

音楽リテラシーのワークブックは50ページほどかけたところで、だいたいこの倍はかかりそう、というのが見えてきた。一週間で作ろうなんて、無謀でした。気長に取り組もう。ということで、しばらくnoteにも手を出せなかったこの頃ですが、久しぶりにutena.m.f.の日記など書こうと思います。 先週はワークブック作りのためにお休みさせて頂いてた音楽室も今週は子どもたちやってきています。自分ってだめやん、て思う日もあれば、今日は全部うまくいったやん、と思う日もある、普通の日常的ペース。

音楽室7/3

金曜が一番生徒が多い日。 蜘蛛が糸を吐くような細い声で、ねむい、とつぶやきながら、超低速でピアノを弾いていた生徒が、弾き終わって、そのまま長椅子のほうへぐでっと寝そべってしまいました。ついでに枕がわりにもふもふのクッションを渡して、じゃあ、私がピアノ弾くから、今日は鑑賞の日にしよう。 一曲弾き終わったところで、生徒は「かっこうは弾くー」と言いながら「もう一回弾いて。」というので、私の演奏そのまま継続。 聞き終わると、自分で宣言したとおり、かっこうを弾きはじめました。弾い