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【自主ゼミ】産学官共創デリジェントゼミ第四回 2024/05/07


2024年Sセメスターから始まる東京大学教養学部自治会公認の自主ゼミ「産学官連携デリジェントゼミ〜将来の進路、人脈、価値観を広げるためのアクティブラーニング〜」の第3回を5/7に実施いたしました!
デリゼミは、「社会課題解決に資する人材・リーダーの育成」を理念に、「どの分野・どの職種でも活かすことができる能力である、課題解決能力を学び・実践する」ゼミです。初回ガイダンスに関する記事がnoteにあがっていますので、どんなゼミか詳しく知りたい方は是非ご覧ください!

本日は元アクセンチュアの元トップパートナーであり、現在グローバルマネジメント株式会社で代表取締役としてご活躍されている福住俊男さんに2回目のご講演をしていただきました。

前回は、グローバル人材とは?という観点からお話いただきましたが、今回はコンサルタントの仕事はどういったものかとそのポイントについてお話していただきました。

ご講演では以下の5つのことを教えていただきました!

1.コンサルタントとは
2.コンサルタントのコンピテンシー
3.コンサルティング会社とは
4.コンサル領域・仕事の内容
5.コンサルタント心得


1.コンサルタントとは


まずはコンサルタントの定義をご紹介します!
定義:クライアントの課題を解決するために、自分の持っている専門的知識・経験をベースに、アドバイスや支援活動をすることを業とする人

明確にすべきこと
①自分にとってクライアントとは誰のことか
②自分が売り物にする専門知識・経験は何か
③アドバイスや支援活動とは具体的にどのようなプロセスを通じて行うか

コンサルタントは、客の言いなりにならず、時には顧客の顧客に焦点を当てて、顧客すら気づいていないような顧客のニーズを見抜き、解決します。そのためには実証済みの自分の知識や経験など、自分の武器をよく理解する必要があるのです。

また、福住さんのお話で印象に残っていることとして、「右手で握手しながら左手で殴り合い、最後にありがとうございますと言わせなければならない」というものがあります。どういうことかというと、コンサルタントは顧客の本当のニーズに気がつくために、顧客に寄り添うだけでなく、時に顧客が突かれたくない場所を突くような鋭い指摘をしてでもいい仕事をしなければならないということです。
たとえ、クライアントにもう来なくて良いと言われるかもしれなくても、プロフェッショナルとしての責任を全うされる姿勢に感銘を受けました。

2.コンサルタントのコンピテンシー


コンピテンシーとは、高いパフォーマンスを発揮する人物に共通する行動特性のことです。
コンサルタントというプロフェッショナルのコンピテンシーと定義にはこんなものがあります!
①プロフェッショナル・コンピテンシー
定義:専門分野に関するコンピテンシー。売り物になる経験・スキル・知識
②顧客サービス
定義:コンサルタントとして顧客にニーズに合った付加価値を提供できる能力
③アントレプレナーシップ
定義:コンサルティング事業を自ら開拓・拡大する能力
④人材発掘・育成力
定義:自分および一緒に仕事をするメンバーを発掘・育成する能力
⑤人間力コンピテンシー
定義:人が仕事をする上で必要な人間的力量
⑥個人的資質(心がけ・性格)
時間厳守・情熱・学ぶ姿勢・尊敬される人柄・服装や態度・コスト意識・英語…

コンサルタントはやはり個人の資質が重要ですので、かなり高い能力が求められます。逆にこれだけの力を備えれば、プロフェッショナルの自覚が自然と芽生えることでしょう。社会人としてプロフェッショナルになるには、多くのことが要求されることを実感して少し不安にもなりましたが、それぞれの要素を噛み砕いてご説明いただいたので、自分の中でもそれぞれの能力とどう向き合っていくかについての方針が立ち、大変ありがたかったです。

3.コンサルティング会社とは


コンサルティング会社の定義:クライアントの経営課題を解決するためにコンサルタントおよびコンサルタントになろうとする人を採用し、育成し、彼らが質の高いコンサルティング・サービスをクライアントに提供し続けることにより、収益を上げようとする会社

そんなプロフェッショナルを育成するコンサルティング会社に不可欠な条件として、以下のようなものがあります。
一 優秀なコンサルタントを採用する能力
二 優秀なコンサルタントを育てる能力
三 優秀なコンサルタントを引き留めておく能力
四 コンサルティング・ノウハウを創造し共有する仕組み
五 優れたクライアントを獲得し、惹きつける能力

コンサルティング会社は、公正な評価のもと、適任者にはとことん任せる、そんな会社です。自分のアウトプットが評価に直結する厳しい世界であることを再認識するとともに、そんな会社でトップになられたカリスマにご講演いただけたことに再度深く感謝いたしました。

4.コンサルタントの領域・仕事の内容


コンサルタントは非常に幅広い領域があり、それぞれのコンサルタントが自身の専門領域のプロフェッショナルとして活躍しています。コンサル志望の方は漠然とコンサルタントを目指すのではなく、自分が何を目指しているのかよく考えて、どんなコンサルタントを目指すのかを決めてみましょう。
コンサルティング会社は東大生の人気就職先ではありますが、note執筆者自身を含めてコンサルタント職について詳しく調べ、自分の適性を吟味して志望している学生が少ないように感じます。特に様々なキャリアを模索する受講生にとって、一枚のスライドでコンサルティング業界の概観を知ることができたことは、大変大きな一歩だったのではないでしょうか。

5.コンサルタントの心得


コンサルタントの心得として、福住さんは以下のようなものをあげられていました。
①クライアントに対する心得
②上司に対する心得
③同僚に対する心得
④部下に対する心得
⑤ビジネス社会に対する心得
⑥家庭に対する心得
⑦自分に対する心得
コンサルタントはプロフェッショナルとして、優れた人材ネットワークを築いたり、クライアントの期待以上のアウトプットを出したりするために、上司や部下とも切磋琢磨して時に利用しつつ、同時に後続の人材を育てていくことが必要です。また、いい仕事は家庭の協力が不可欠なものなので、家族を大切にすることも大切です。そして何より、自分のキャリアに責任を持つことが大切であるということを教えていただきました。
自分も組織の中で動くことは多々ありますが、上司や部下に対する姿勢において大変学ぶことが多かったです。一周目のご講演でも「心」についてお話しいただきましたが、ハードウェアばかりにとらわれず、ソフトウェアまできちんとマネジメントすることの大切さを実感いたしました。

ご講演の後の質疑応答では、ご自身がコンサルを選ばれた契機ですとか、さまざまなコンサル会社の社風の違いなど、実践的なことについて詳しくお話いただきました!

コンサルタント界のトップまで上り詰められた方の生のお話を聞くことができ、自分のキャリア選択のために大変参考になりました。また、リーダーに必要な素養や、家庭など、社会人として守るべき場所を守るために必要な具体的な心得を教えていただけて、キャリアばかりに目を奪われていた自分の視野狭窄さを実感いたしました。
自分のキャリアについての考え方や向き合い方をまた大きく変えていただきました。深く感謝しております。
福住さん、お忙しい中、2回にわたって貴重なお話ありがとうございました!

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初回ガイダンスのnoteはこちら!


文責:河合奏楽


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