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【読書】『魔石館4』~人生の岐路で運命の宝石に出会う~
先週、図書室に行きましたら、待ちに待っていた廣嶋玲子さんの『魔石館4』が置いてありました。
強い力を秘めた宝石の中には、ひとの手に渡ると不運を招くものもあります。もしくは、宝石自身がひとの手に渡りたくない場合もあります。
そんな宝石たちがひと休みする魔石館には、ひとりの老人がいます。その老人は、宝石たちが居心地の良いように整えていました。
さて、宝石たちには物語があります。
世界中のあらゆる国で、もしかしたら、異世界かもしれない場所で、宝石たちはひとの手の中にあり、共に人生を歩んできました。
今回物語を紡ぐ宝石は、ブラッドストーン、ラリマー、ガーデンクォーツ、アレキサンドライト、インカロース、サファイアです。
どのお話も魅力的ではありますが、ラリマーのお話が好みです、シンプルで短いお話の中に、ラリマーのもつ穏やかで力強い癒しの力を感じました。
インパクトがあったのは、サファイアでしょうか。
宝石言葉に、「誠実」があるのに、このサファイアの性悪さはインパクトがあります。
愛する人の永遠の愛を望む持ち主に、望み通りの愛をもたらしますが、その後、破滅をもたらすのが大好き。悪女という言葉では片づけられないかもしれません。
それでも、サファイアの魅力に手をのばしたひとは数知れず、魔石館にやってきたことで被害に遭う方はいなくなりました。ひとの手に余る宝石も、魔石館では丁重に扱います。
ひとつ一つのお話は短いですが、あらゆるひとの人生を、宝石を通してかいま見ることができます。
宝石を手にしたひとが、幸運を手に入れるか、それとも破滅を手に入れるのか。
できれば、自分の運命を好転させる、良き友となってほしいですね。
挿絵を担当されて佐竹美保さんの、絵を見ていると物語の奥へと入り込んでしまいそうです。
下記のリンク先には、『魔石館2』の感想が書いてあります。もし、気になる方はどうぞ。
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