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【読書】『不思議の国のアリス』~なぜ読まなかったのか分かった気がした~

 『不思議の国のアリス』、子どものころに絵本で読みました。アニメでも見たような気がします。友達にもアリス好きの子がいました。それなのに、なぜ、私は大人になるまで小説を読まなかったのでしょう。

 2022年6月ごろに、やっと重い腰を上げて読んだ『不思議の国のアリス』。

 大人の視点に立って読めば、この奇想天外さをおもしろいと思い、興味を持ちながら読めました。

 なぜ、私は、『不思議の国のアリス』を読まなかったのだろう。

 この謎が、ずーっとついてまわっていたのですが、最近になってふと気がつきました。

 「ハートの女王が怖い」

 子どものころに、絵本で読んで思ったのか、ディズニー映画を見て思ったのかはわかりません。ただただ、理不尽にもアリスがトランプたちに追いかけられるシーンが、手に汗握るを通り越して、恐怖心にとらわれてしまった記憶が出てきました。

「捕まったらどうなるの?捕まったらどうなるの?アリス逃げて!」

 まるで、自分が追いかけられているような気分だったことが思い出しました。

 映画やドラマ、漫画や小説でもそうですね。主人公が逃げ切れるか捕まるか、緊迫感のあるシーンではドキドキして手をぎゅうっと握りしめることがあります。

 大人でも味わう感覚を、私は子どものころ、『不思議の国のアリス』で味わっていたんです。

 ハートの女王の「首を刎ねろ!!」というセリフがどれだけ怖かったか。まるで、自分が判決をくらったかのような気分でした。

 『不思議の国のアリス』を読まなかった理由、たぶん、ハートの女王が怖かったんだろうと思います。それが、わかって、ちょっとスッキリしました。



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