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【詩】深く踏み込む

森の奥深くに踏み入ってみたい
木漏れ日もないような
深く暗い森の奥へ

ひとの声など届かない
ひとの気配などなく
ひとのにおいもなく
ひとと切り離されたような
この世にはないような場所へ

どこへ行くのか
何に会えるのか
どうして行くのか

誰も答えられない
自分にも答えられない

ふと見上げる

天の声ももう届かない
ただ深い森の奥の暗がりが
手招きするように呼んでいる

ふりかえることなく
招かれるままに進んでいく


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