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モクレンモクレン風が吹く

 あたたかい日が続いたおかげで、あちこちで花開く様子を見るようになりました。手のひらからあふれるような、モクレンの開き方は、かわいくもあり気品もうかがえます。開き切ってしまうと、あとは散るばかり。地面で茶色くなっていく様子は、ちょっぴりさみしく感じます。

 満開か、もしくは満開になりかけているモクレン。強い風が吹き荒れて揺らいでいます。この風に雨が加われば、早い段階で散ってしまうかもしれません。

 強い風が吹くと、花が散ってしまう。

 花の寿命は短く、いつまでも咲いているわけではありません。そのせいもあり、強い風が吹くと花の見ごろを逃してしまいそうな、焦る気持ちが出てきます。

 それでなくても、春から初夏の間は短いです。

 じりじりと待ち焦がれていた花の開花は、開いた瞬間から次の季節へと駆け抜けていくようです。

 今日は穏やかな春の陽気とは言えませんが、吹き抜けていく風は、冬のような冷たさはありません。それでも、昨日よりは気温が下がっているので、肌寒く感じます。

 モクレンは、3月上旬から中旬にかけて見かけるので、例年通りともいえるでしょうか。

 木の枝にならぶハクモクレン。白い火がぽっと灯るようで好きです。

 

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