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【読書】『十年屋7~タイムセールいたします~』

 今日は2月22日。ねこの日ですね。ねこにまつわるお話をあちこちで見かけます。ですので、今日はねこがでてくるお話です。

 廣島玲子さんの作品『十年屋7~タイムセールいたします』。

 猫もでてきますが主人公は魔法使いです。十年屋と名乗るばかりで本名はわかりません。見た目は若い青年ですが、年齢不詳の魔法使いです。ちょっと謎めていますね。

 彼の魔法は、お客様の寿命と引き換えに、モノでも感情でもなんでも、時を止めておけます。期限は10年間。

 魔法使いには使い魔がいる場合もあります。十年屋のそばには、「カラシ」という名の猫。オレンジ色のふわふわの毛並み。エメラルドグリーンの瞳。語尾に「~なのです」とつきます。

 おいしいお菓子や食事を作るのが得意なら、お掃除やお洗濯、お客様のおもてなしもします。十年屋と仲の良いカラシですが、今回はずいぶん腹を立てていました。

 それもそのはず、十年屋はお客様から預かりものをしますが、10年経っても引き取りに来ない、引き取り拒否をするお客様もいるからです。預かったモノはあふれんばかり。通路にもモノが集まり、足の踏み場もない状態となりました。

 怒ったカラシの提案で、十年屋はタイムセールをはじめます。モノを預かることもあれば、モノを売ることもある十年屋です。

 十年屋シリーズを通してアイドルのような存在のカラシですが、6巻ではもう1匹猫が増えました。カラシの弟子である子猫のミツ。ミルクティ色の毛並み、愛くるしい表情。アイドルが増えた瞬間でした。

 カラシとミツが並んでいると、カラシの方がお兄さんな雰囲気なんですよね。ミツもカラシを尊敬しています。

 ミツは、銀行屋ギラトという魔法使いのもとにいます。「ハニー」「ダーリン」と呼び合う様子に、他の魔法使いたちはあきれつつもほほえましく見守っています。



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