見出し画像

あらすじ・登場人物・参考文献

士族屋敷に住む14歳の少年 天野政立が、妖怪猫又に導かれて幕末の騒乱を駆け抜けていく物語。1867(慶應3)年12月、現在の神奈川県厚木市にある荻野山中藩の陣屋が、薩摩藩の浪人から襲撃を受けた。元服もまだの政立だが、犬死はご免と弟と逃げて、江戸屋敷に援軍の飛脚を立て、子どもながらにも奮闘する。(9月スタートの連載です。毎週金曜日16:00投稿)

主人公 天野政立(あまの・まさたつ)荻野山中藩の士族屋敷に住む。父は藩の専属医。14歳で藩の陣屋の襲撃を目の当たりにし、妖怪猫又に導かれながら奮闘する。

猫 又 妖怪、化け猫。幕末の日本を達観した目で見て苦言を呈す。日本に生きる者すべてを実は深く想っている。口が悪いのは性格。

真 與 本名は藤田真與(ふじた・まこと)政立の屋敷のお隣さん。

荻野山中藩 現在の神奈川県厚木市下荻野。大政奉還後、薩摩藩は関東を騒乱の場とし幕府を一挙に倒すため、三大挙兵運動を計画した。下野国(栃木県)出流山、甲斐国(山梨県)甲府城攻撃と、今回の荻野山中藩陣屋襲撃の3つ。陣屋襲撃事件以外は失敗に終わった。

参考文献
『府中史談』第二十二号(藤田英孝「幕末から明治へ―荻野山中藩士の歩んだ道」)1996年
山中泰昌『新聞集成 明治編年史第一』財政経済学会 1975年
篠田鉱造『増補 幕末百話』岩波文庫 2003年
阿部信行「新撰組と府中(天然理心流と周辺の人々)」(『府中史談』第三十号)2004年

著 者
なかむら詩子(なかむら・うたこ)
主婦、ときどきアーティスト。作家、詩人、音楽家。大学で日本思想史を学び、幕末から明治初期社会における民衆の意識を研究する。「メロディ・ライン」(『月刊 詩とメルヘン』8月号/サンリオ出版 2003年掲載)/『蛍が飛ぶ日』日本文学館 2006年 出版/「まあるい地球のなか」(『素敵な瞬間』日本文学館 2011年 掲載)他


この記事が参加している募集

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

素敵な時間をあなたと過ごせて嬉しいです。サポートどうぞよろしくお願いいたします♪