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伝承歌をうたい継ぐ魅力~感じる心を思い出す

20年近く前のこと。「天使の歌声」というアルバムをリリースして、話題となったイギリスの女の子がいます。シャルロット・チャーチです。懐かしい!という人もいると思います。私は、彼女の歌声が大好きなんです。

彼女と出会ったのは、雑誌のCD紹介ページでした。当時の私は、彼女が歌うような歌はまったく聴きませんでした。サラ・ブライトマンも知らないくらい(ナニソレおいしいの?)だけど、何となくジャケットに惹かれたのと、みんなが良いというんだから、きっと良いのだろうくらいの気持ちで、その「天使の歌声」を買いました。

(↓ 我が家のCDたち。ボーカル&ピアノの楽譜も持っていたのだけれど、コピーとかしているうちになくしちゃったんだよね…涙)

さあ、買ってきたCDを開封して、楽しみにワクワク再生しました。

(・・・・???)

最初、こういう歌って私にはまったく響かなかったんです!

そもそも私が聴く曲は、ほとんどロックでした。日本のミュージシャンではB'Zが大好き!CDはシングルもアルバムも揃えていたし、ライブにも何度か行きました。あと、ジャニス・ジョップリンが大好きだったんです。ジャニスもCDもたくさん集めて真似して歌っていました。

モーニング娘。とか安室奈美恵とかが流行っていた時代に"おじさん"たちが聴くようなツェッペリン、ジェフ・ベックなどを聴いていたのだから、ちょっと変わった子だったかもしれません。同年代に話のわかる人がいませんから、自分の世界だけで楽しんでいました。姉にはよく「詩子はいつも知らない曲を聴いている」って言われていました(笑)

それなのに、シャルロット・チャーチの歌声が大好きになってしまったんですね。

そこで、まずは声楽を習ってみました。少しでも近づきたい!もともとクラシックピアノはやっていましたから、音符も古典も苦手意識はありませんでした。これで私もきっとあんな歌が歌える!いやどんな歌?ホーリーでファンタジックな不思議な世界……そう、伝承歌です!

さて、シャルロット・チャーチ、こんな歌声です。聴くとわかると思いますが、暑苦しくなく、押しつけがましくなく、愛らしくも涼しげな風のように吹き流れます。この歌声に世界も私も次第に魅了されていったのです。

シャルロット・チャーチは、イギリスのウェールズ地方の出身なんです。そのため、ウェールズ語で歌う曲も収録されています。(言葉は猛特訓したそうです)「マイ・レーガン・ラブ」は私のハートを鷲掴みしました!この伝承歌はザ・コアーズも歌っていて、どちらもエキゾチックで不思議な良い雰囲気を出しています。

↑ シャルロット・チャーチ/↓ ザ・コアーズ

その他、「カリックファーガス」「ザ・リトル・ホーゼス」「ダニー・ボーイ」「アメージング・グレイス」など、天使の歌声で伝承歌をたくさん歌っています。私は何よりもこの伝承歌というものが、魅力的に映ったんですよね。古くから伝わる曲を歌い継ぐって、ミステリアスだし素敵!そして、最高にクール!

↓ ケルト民謡の「カリックファーガス」風や岩肌を感じられる素敵な一曲。

私が声楽を習い始めたのは、クラシック云々というより(クラシックも大好きなのですが)こういうホーリーでミステリアスな曲を歌いたい!という気持ちが意識の底にあったのだと思います。思い返せば、YouTubeで音楽動画を配信することにしたのですが、ここでは不思議な香りがする伝承歌やホーリーな歌をたくさん歌いたい!という熱を表現するために始めたのでした。

↓ 特に好きなケルト民謡。この曲を歌うと、私の底に流れる川の水を汲むような気持ちになるんです。

↓ ホーリーでミステリアスな歌は「ピエ・イエス」やイギリスの作曲家パリーの「エルサレム」なんか歌ってみたい!だけどこのように、物語を感じさせる雰囲気も捨てがたい。ちなみにこれイギリスで大ヒットしたクリスマスソングで、シャルロット・チャーチもアルバム「dream a dream」で歌っています。

私には、大切にしている言葉があります。それは、歌の先生から言われた言葉です。

「詩子さんの声は、ほんっとうに癒されるお声で。これはもって生まれたお声、才能だから、これからもぜひ歌い続けていきましょうね」

自分の声が、もって生まれた声、ましてや才能だなんて思ったことがなかったので、私は驚きました。だって、歌うことは好きだけれど、どう活かしていいかわからない、というよりは、なんでこの声をもって生まれたのかわからなかったから。

今も活かし方をわかってはいないのですが(笑)昔、音楽ボランティアで病院や介護施設で演奏していたとき、「アメージング・グレイス」がどこで歌っても喜ばれたのを思い出します。伝承歌でもって聴く人の琴線を響かせて、私のように、自分の底に流れる川の水を汲むような気持ちで、自分が本当に感じたい心ーーー感じる心を思い出し、生きることって、表現する喜びなんだと、自分を解放する力が蘇ればいいなぁと思っています。

↓ この「アメージング・グレース」も明らかに妖精とか不思議な世界を意識していますよね(笑)かぶれてやがる…。私の中のベスト・ホーリーソングです。

ところで、天使の歌声と呼ばれたシャルロット・チャーチは今、どうしているかというと・・・?

ぜ、全然ちげぇーー!!? 谷間とかよぉぉぉ…(驚愕)

コメント欄に「What the hell??(なんてこったい!)」って書かれてる(笑)何せみんな「天使の歌声」のときがデフォルトになっているので、驚くのもムリないですよね。だけど、ここまで真逆になっていると、返って興味が湧いておもしろいかもしれない!!?

よし!私もこうなってやろうぜよ!最後にオマケです。ジャニス・ジョプリンの「メルセデス・ベンツ」を歌ってみた!Yeah!

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