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古代語を喋らないでくれたまへ

ある日、旦那くんが言いました。

「あれ?衣紋掛けどこだっけ?」

衣紋掛け!!平成生まれの君は読めますか?「えもんかけ」です。ハンガーのことですね。もはや入力しても変換すらされないうえ、Googleの予測変換にも「衣紋掛け 死語」と出てきてしまう古代語となってしまいました。

衣紋掛け。素敵な日本語なんですけれどね。言葉の響きも、文化の香りも漂う品の良い言葉です。それなのに、それなのに!!いつしかハンガーにその座を奪われてしまいました。私の子どもの頃は、みんな衣紋掛けって言っていたけどなぁ。

(↓ 小さくてごめんなさい。うちは古代、こんな部屋でした。この椅子まあまあどの家庭にもあったなぁ)

さて、古代語となってしまった日本語は、衣紋掛けだけではありません。乳母車(うばぐるま)もそうではありませんか?

「あっ、そこ乳母車あるから…」
「ベビーカーね(笑)」

(笑)がムカッときますね?そりゃあ、乳母車っていったら、子連れ狼の大五郎を思い出しちゃうかもしれないけれどさ。。(しとしとぴっちゃん、しとぴっちゃ~ん♪というあれです)

それから、電信柱(でんしんばしら)も言わなくなってしまいましたね。わざわざ(でんしんばしら)ってフリガナを入力しているのがちょっと悲しい。。これも宮沢賢治が『月夜のでんしんばしら』ってタイトルで作品にしている素敵な日本語なのになぁ?子どもの頃、電信柱が生き物のように見えませんでしたか?私は見えたんです。

いつから電柱が主流になったのでしょう?よくよく考えてみると、電柱って電信柱の「信」を抜いただけでは?でんしんばしら。可愛らしい名前なんですけどね。

(↓ 人形劇を親に見せているところです。右側に「3年2組の仲間たち」ってシルバニアファミリーのぱちもんみたいな人形の箱が積んである…。それにしても、きったねぇ部屋だな、おい)

最近は、デニムって言いますよね。私が子供の頃は、ジーパン、もしくはジーンズでした。私の地域だけかもしれませんが、ジーパンを言い尽した辺りで、なんかカッコ悪い雰囲気が流れて、ジーンズと言うようになりました。

それがいつしか世間ではデニムが主流になってしまいましたよね。日本語が外国語になるならまだしも、外国語が外国語になるとか、カッコつけているのか何なのか?もうちょっとよくわからないです???

そういえば、お笑い芸人のヒロシさんのネタで、こんなフレーズがありました。

ズボンがパンツなら、パンツはなんて言えばいいんですか!!

そうなんですよね(笑)ズボンって、パンツと言うようになりましたよね。ねぇ、なんで?なんでなの???「パンツ」って言うほうが逆に恥ずかしくない?

(↓ これもクソだせぇなぁぁぁ~ クリームソーダの自転車を乗っている人はおしゃれ上級者だった)

いつしか古代語となってしまった古き良き日本語たち。だけど今、リバイバルファッションということで、90年代のデザインが流行っていますよね。

少し前から、パフスリーブ、バルーンスリーブといって、袖に膨らみのあるデザインが出回るようになり、ジャケットやコートもドロップショルダー(袖付け部分が肩より落ちているデザイン)になりました。わざわざXLサイズが売れたり、色味も蛍光色が”かわいい"と取り入られるようになりました。

音楽もシティ・ポップが流行っています。アニメやイラストも、シティ・ポップを思わせる色づかいがあったりと、おもしろいなぁと思います。

だけど、古代語はもう喋らないかなぁ?お笑いとして使うことはあっても、日常的に使うとなると、ちょっと勇気がいりますよね。ビデオがなくなって巻き戻しがなくなったように(今でも言っちゃうけれど…リモコンにはさり気なく「早戻し」って書いてある)生活様式が変われば、使われなくなる言葉も出てくるんですよね。

それにしても、古代語を喋ると、なんだか懐かしくて幸せな気持ちになりますね。8分の5チップス、知ってる人いるかな?

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