遊森謡子
【完結】帝都周遊型の大正あやかし恋愛小説です。のじゃ姫幽霊に憑かれているクールな女給と、お人好し坊ちゃんな駆け出しの作家先生。 note創作大賞に応募中、応援よろしくお願いします!
第二幕、二人は浅草のカフエーで再会 第一次世界大戦については、当時の兵士の日記を少し読ん…
はじめに noteさんでは初めまして、ライトノベル・ライト文芸作家の遊森謡子(ゆもりうたこ)…
「『この怪談を、真実と思うか、虚構と思うかは、貴方次第である。完』……と。よし」 万年…
悧月は通路を歩いてくる。 「それはそうだよね、陰陽寮がなくなってから代を重ねてるんだし…
夜空は曇り、星も月も見えない。 暗闇の満ちる道を、悧月と柊士郎はタクシーで虎ノ門に向…
宮城(皇居)の南側、虎ノ門から麻布のあたりは、華族の屋敷街である。 花墨は、暗くなり…
食事時の『カメリア』は忙しい。しかし花墨にとっては、その忙しさがありがたかった。仕事に…
「きゃっ」 「うわっ」 皆が驚く声とともに、食堂が暗くなった。しかし扉が開けっ放しになっ…
あちらこちらと移動して、夕方に薬師寺邸まで来た時には、さすがに二人とも少し疲れていた。…
高鳥屋百貨店は、元々は呉服店である。 日本が清との戦争に勝って景気が良くなり、高鳥屋…
二日後。 開店してすぐの和洋食堂は、昼食にはまだかなり早く、客がほとんどいなかった。 …
壁に固定されている金庫に、二人は近づいた。 「奥方の持ち物を、彼はここに入れたんだな。…
茶色と灰色の屋根、ベージュの外壁、明るい青のアーチと黒の鋳鉄の手すりに囲まれたベランダ…
市電の駅の近くでタクシーをつかまえ、悧月が花墨を連れてきたのは、文京区本郷にある真新し…
帝都中心部には監獄がいくつもあるが、そのうちの一つである巣鴨監獄には外国人犯罪者が収監…