華僑心理と資本主義
こうみくさんのnote
華僑心理学No.8 真似ることに対する中国流の価値観とは?
を読み、膝を打った!
あぁ…そりゃぁ噛み合わないなぁ…と。
非常に丁寧に考察されている文章で
とても面白かった。
せっかくなので、
前職:アパレルメーカー
現職:自営業のジュエリーデザイナー
趣味:ハンドメイド全般 (最近は主に洋裁)
というワタシ自身の経験を踏まえ感想を残したい。
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まず、この価値観と資本主義の相性サイアクだなぁ…と感じた。
そりゃそうだ。
そもそも、中国は社会主義とされている国で、資本主義国家ではない。
こうみくさんの考察では教育の違いと分析されているが、ワタシは資本主義と社会主義の考え方の違いではなかろうか?と考える。
資本主義では資本は結果を出した個人の物だが、社会主義では国有か公有で個人が持つことはできない。
資本主義社会では
資本はそれを産み出した人が受け取るべきものなので、
「人が産み出した資本をその人に無許可で模倣して販売することで、考えた人が受け取るべき資本を横取りしてはいけない」
という、共通認識のもと動いている。
だから、必死にアイディアを振り絞ってイイモノを産み出すために試行錯誤を繰り返すことにも全力を注げるし、成功すればその苦労は報われる。
それに対して、社会主義国家だと
資本は国有もしくは公有だから、
誰かがイイモノを産み出したとしても
それはみんなのモノって考えるんじゃなかろうか?
だから、そのイイモノを多く広めることができる人が広めたほうが沢山の人に行き渡っていいし、それを上手にやれる人がいるのなら、誰が作ってもいいじゃない!
と、こうなるのでは???
社会主義の国で育ってないので想像でしかないけど。
そもそも、共通認識が違うからズレが生じるのだ。
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語弊があるかもしれないが、多くのものはカンタンに完パクできる。出来上がったモノを見てそのままマネしてカタチにするのは簡単なのだ。
その人に技術がなくても、小ロットからでも外注できる先や、機械などの技術が格段に進歩して、物作りインフラは整っている。
アイディアと資本と経営能力さえあれば、素人でもブランドが作れる現代。
さらにいえば中国で生産されるモノの多さを考えると、その作り方のノウハウもそこにあるということで、その国の考え方として全く同じ模倣品を販売してもいいとなると…いやいや、ワタシが社長ならもう工場移したい…
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まぁ、でも、中国に限った話ではないのですよ、最近は。
その辺の認識があいまいすぎて
誰でも作れる世の中なのも手伝って
やっっっすい廉価モノがすぐ出回る。
そして、すぐ買い換えればいいから
買う人も大半はそれでよくて
どんどんアイディアも資源も浪費されていく…すごいスピードで。
本当にそれ楽しい???
むかし、アパレルに勤めてた頃
自社の売れ筋アイテムを他者が中国工場に持ち込み、そのまんま作ってほしいと依頼があった…と、その工場から連絡が来たことがある。
その当時勤めてた会社も、そこの工場と取引があったからだ。
その連絡があったおかげで、廉価モノが出回ることを未然に防げた。
中国の工場の方が連絡をくれたおかげだ。
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こうみくさんは双方の文化に触れて育った方のようで、その考察の実体験感にはおよそ及ばないが、少なくともワタシの認識では、そのようなコチラの価値観に配慮してくれる中国の方はいる。
だからこそ、世界の工場として重宝されてるのではないだろうか?
ちなみに、ワタシの趣味の洋裁。
ワタシは気に入っていたのに着れなくなった既製服をよくバラします。
バラしながら、その製造工程を学び、パターンを写し取り、別の生地で再現します。
そうすることで、作り方と感覚を学ぶのです。
もちろん、それを販売することはありません。販売できるレベルのものではない、と、いうのは置いといて、その気に入っていた製品をちゃんとリスペクトし、その価値を知ってるから、許可なくそんな失礼なことはしないのです。
日本人も優れた作品を模倣することで学んでいます。
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結局、何が言いたかったかというと
買う側もキチンと選ばないといけない世の中になったよね〜ってこと。
モノを買う=課金=その事業の運転資金
結局、モノを買うという行為はその事業を応援することにつながる。
ガソリンを注いでいるのだ。
風が吹けば飛ぶくらいの資金力ながら、ワタシが個人事業主として続けてこれたのは、ワタシのデザインや作品に共感してくれる方々が購入してくださっているおかげだ。
いろんな製品が世に溢れてる。
いろんな価値観が入り乱れてる。
難しいところも多いが
ワタシはなるべく自分が残ってほしいと思う製品や価値観に課金したい。
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noteをはじめて、『スキ』をもらえるのがとってもうれしい!って感じてます。
自分の感想を記録に残して、誰かがそれに共感してくれたことが目に見えることがうれしいです。
『スキ』してくれる方々へ。
ありがとうございます!
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