はじめの一歩

「我慢してそこに居続ける必要あるの？」
ある日問われて私は固まった。
何も返せなかった。ここに居ないといけない理由も、居たい理由も何も。

ところがそれが良いきっかけになった。
「そうか、どこかに行っても良いんだ」と。
当たり前のことに気付けた瞬間だった。

たとえば行く先も定めずに走り出してみても良いし
やってみたいことを好きなだけ挙げてみても良い。
私は自由だったのだ。

できれば目的地は定めておきたいし、できるだけ安全なルートで行きたい。
何となくで動き出してみるのも新たな発見や出会いがあるかもしれない。
ちょっとだけ臆病な私にできるのか少し不安ではあるけれど。

残念ながら時間は有限だ。
いつまでも足踏みしている訳にもいかないし、地図を眺めている訳にも行かない。
一歩、踏み出してみよう。

現実的には厳しい道かもしれないし、間違った選択肢かもしれない。
私は自由だ。それだけは間違っていない。
行きたいところに行って良い。それだけで目の前が開けた気がした。