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【Twitter連携企画】クイズ★進振りケース(CASE09)

 オンライン授業が始まって早1ヶ月。新しい生活様式での「大学生活」に慣れてきた人も多いのではないだろうか。しかし一方で、定期試験や成績評価、そして特に、進学選択、いわゆる「進振り」には不安を抱えているだろう。コロナ禍の影響を完全に取り除くことはできないが、我々にできるのは進学条件を今一度確認し、問題なく志望学部・学科に進む準備をすることだ。
 UT-BASE公式Twitter( https://twitter.com/UtBase )で行われている、進振りのあれこれを具体的な例を用いて理解する「クイズ 進振りケース」。第9回は「総合科目A~F系列の追い出し」についての出題だ。解説もあるので、ぜひ参考にしてみてほしい。なお、断りの無い限り、既習外国語(英語)と初修外国語を選択した非TLP生を想定しているので、これに該当しない人は適宜、『履修の手引き』を見て確認してほしい。

CASE09 【追い出しの基礎】

【問題】
文科一類1年の米主(べいす)君、文科三類2年の湯治部(ゆちべ)君、理科一類2年の鍔江(つばえ)君が総合科目の履修について会話している。3人の会話の様子(画像)をみて、発言内容が明らかに誤っているものを1つ選ぼう。

スライド40

【選択肢】
① アの「D系列でA系列を追い出し」
② イの「理系は」と「9ページ」
③ ウの「A系列ならA系列の中で」
④ エの「同じ単位の枠組みの中」

(Twitterでの出題はコチラ)

知識の確認

 今回は、総合科目A~F系列の追い出しについて説明する。前回のCASE08や前々回のCASE07も総合科目を例に出題をしたが、総合科目について再度整理してみよう。なお、総合科目L系列の説明はまた後日行う。

■「科目の枠組み」
 今まで学習してきたことを思い出そう。追い出しは、『履修の手引き』55ページ及び9ページで指定された単位の枠組み(科類の要件/単位取得条件を含む)の中で行われる。この単位の枠組みは、『履修の手引き』9ページに掲載されている科類ごとの枠組みで、この記事では便宜的に「科目の枠組み」と呼ぶこととする。問題で湯治部君の言っていた通り、追い出しは同じ「科目の枠組み」の中でしかできない。
 では、総合科目において、この「科目の枠組み」のくくり、境界線はどこにあるのだろうか?単刀直入に答えを言ってしまうと、『履修の手引き』9ページの各科類の列の枠組みが境界線である。科目区分とは以下の画像の左側の列の分類のことを指すが、進振りで注目するのはそれではなく、「科目の枠組み」、つまり、画像の赤い部分を指すと把握してほしい。

スライド41

 なお、「科目の枠組み」は正確には単位の枠組みなのだが、そう表現すると直感的でなくなるため、敢えて「科目の枠組み」と名付けている。(対して、『履修の手引き』などに載っている「科目区分」という概念では「総合科目A~C系列」のような分け方をしていない。)

■総合科目(L・)A~F系列の追い出し
 したがって、総合科目の追い出しは、次のそれぞれの「科目の枠組み」の中で行う必要がある。
文科一類:総合科目L系列 総合科目A~C系列 総合科目D~F系列
文科二類:総合科目L系列 総合科目A~C系列 総合科目D~F系列
文科三類:総合科目L・A~C系列 総合科目D~F系列
理科各類:総合科目L系列 総合科目A~D系列 総合科目E・F系列

 さらに、追い出しはそれぞれの枠組みに付された条件を満たしつつ行われる。すなわち、『履修の手引き』9ページに記載の、「2系列以上にわたり6」、「3系列以上にわたり、Lから9を含め17」、「2系列にわたり」、「9(注2)」、「3(注3)」といった条件が全て考慮される。したがって、
“追い出しの結果、重率1で計算される科目が総合科目A系列のものしかなくなった”
という状況は発生しえない。「2系列以上(文三は3系列以上)にわたり」という条件が満たされないからだ。これについては次回とまた別の回で詳しく説明する。

問題の解説

【問題】
文科一類1年の米主(べいす)君、文科三類2年の湯治部(ゆちべ)君、理科一類2年の鍔江(つばえ)君が総合科目の履修について会話している。3人の会話の様子(画像)をみて、発言内容が明らかに誤っているものを1つ選ぼう。

スライド40

【選択肢】
① アの「D系列でA系列を追い出し」
② イの「理系は」と「9ページ」
③ ウの「A系列ならA系列の中で」
④ エの「同じ単位の枠組みの中」

【解答】

【解説】
 以上で確認した通り、「科目の枠組み」は「科目区分」(『履修の手引き』9ページ表の左側の列にある小区分のこと)とは異なる。問題の画像のウで米主君が考えている「同じ単位の枠組み」(「科目の枠組み」)は、エと合わせて推測するに科目区分のことであると言えるから、これが誤りだと言える。総合科目の追い出しについては、同じ「科目の枠組み」内であれば、系列が違う科目でも追い出すことができる。したがって、アでの鍔江君の発言や、イでの湯治部君の発言は正しい。逆に、総合科目A系列と総合科目F系列のように互いの「科目の枠組み」が違えば、それらの間で追い出しを行うことはできない。

 ところで、問題の会話の後、米主君は自らの間違いに気づくことはできたのだろうか…彼の運命や如何に──
(終)

 以上のことは基本的にほぼ全て『履修の手引き』に掲載されている。万が一履修条件の抜け漏れがあった場合は、すぐに手引きを参照しよう。特殊な成績計算方法を採用している学部・学科もあるため、各位志望に合わせてチェックしてほしい。
 また、進振りに関する詳細な情報を掲載しているUTaisaku-Webや成績を入力すると自動で基本平均点を計算してくれるUTESなどのサイトを活用するのも有効だろう。
もちろん、UT-BASEでも進振りに関する耳より情報をご提供していく予定なので、参考にしていただければ幸いである。次回は今回の復習の意味も兼ねて、「総合科目A~Fで追い出しができないパターン」の問題を出題する。お楽しみに!

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