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気持ちを代弁してくれているものもあれば、ただひたすらに読んで打ちひしがれたもののような。
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#つらつら

「ウサギとカメ」の解釈から思うこと

「ウサギとカメ」の解釈から思うこと

「ゴールデンウィークは、母の実家である山形に行く」という暗黙のルールが明石家にはある。

母も姉も妹も(父は自由人なのでルール適応外)、どんなに私生活や仕事が忙しくてもゴールデンウィークの2日あるいは3日間は家族のために時間を作り、みんなで揃って祖父母に顔を見せに行く。

このルールは、私が生きている25年間、いまだかつて1度も破られたことがない。3姉妹が社会人になり実家を出て、家族の住む場所は京

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愛の総量と、その愛の配り方

愛の総量と、その愛の配り方

以前ともだちと、「愛の配り方って人それぞれだよね」という話をしていた。

なんでそんな話をしていたのかはもう忘れてしまったし、きっと特に深い意味はなかったと思う。新宿三丁目の「喫茶らんぶる」で、珈琲をすすりながらダラダラと仕事だとか恋愛だとかの話をしていたら、なんとなくそんな話になった。

「たとえば愛をお金にたとえるとして、人が持つ愛の総量が1000円やとしたら、その1000円をどう配るかって人

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愛にあふれている人

愛にあふれている人

人はいくつも分人を持っている多面的な生き物だけれど、本当の心の奥底にある「本音」はひとつなのだ、と思う。

それは大げさにいえば「信念」のようなもので、その人が何を大切にして生きているか、どういう世界観を持っているのか、など、そういったようなことだ。

そしてその「信念」は、意図せずともその人が紡ぐ言葉に滲み出る。その人が書く文章をたくさん読めば読むほどに、まるで最大公約数のように、その人が大切に

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とある矛盾と、やさしい固執。

とある矛盾と、やさしい固執。

「あなた(私)じゃなくちゃダメ」という気持ちと、「あなた(私)じゃなくてもいい」という気持ちが、自分の中に同居している。これは、私が今まで生きてきた26年間という短い人生の中で考えうる、最大の矛盾なのではないかと思っている。

社会人になってから、「自分がいなきゃチームが回らないなんてことは決してないから安心しろ(安心して自分の人生を生きろ)」という言葉をよく聞くようになった。どれだけ属人性の高い

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