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済美平成中等教育学校「探求×ICTの仕掛け」公開授業研修会の振り返り

 2024.03.16に開催された、愛媛県松山市にある済美平成中等教育学校でのイベント振り返りです。全体的に、私立学校としての"攻めの姿勢"と"流れの周到さ"を感じました。

1. 公開授業

 午前に行われた公開授業は済美平成の先生方の授業だけではなく、全国から招かれたゲストティーチャーによる飛び込み授業も公開されました。私立学校での地域教職員向けの公開授業だけでも珍しいですが、外部からの飛び込みも全部公開するのはとっても珍しい取り組みだと思います。
※飛び込み授業は以下の内、和田先生→真木先生(愛大附属中)に変更になりました

ゲストティーチャーの皆様

 どの授業も生徒さんたちの表情を見ると「凄く熱中していた」と感じました。ICTをどう活用するかというより、全体の授業デザインの中で便利なポイントでICTを活用されている様子でした。SAMRモデルのM(変容)やR(再定義)段階だったと思います。GIGAスクール構想から4年ほど経ちますが、まだまだS(代替)やA(増強)から先へ行けない学校も多数みかけます。参加された先生方にとっては、今回はそこから一歩先をいった先生方の世界が少し見えたのではないでしょうか。

野中潤先生(都留文科大学)
濱田和幸先生(済美平成)
横尾圭二先生(瀬戸SOLAN)

2. シンポジウム

 午前中の飛び込み授業をされた先生方をパネリストに、愛光学園の和田先生がファシリテーターとして、参加者からの質問などを踏まえながら様々なテーマに対してざっくばらんに先生方の価値観についてお話し頂きました。
「導入から先生自身が盛大に滑る事で生徒たちも何を言っても大丈夫という安心感を与える」
「生成AIとはチャットベースで何度も何度も繰り返しやりとりをしてみると良い」
「限られた時間の中で生徒が主体的になる為に、"そもそもこの時間でどの様に育って欲しいか?"から考えてみると良いかも。そこに手法としてICTが便利であれば使ったら良いのでは」
「教科で学んだ内容を他で活かせるスキルを身につけて欲しい」
「学校の意義は"余白と多様性"ではないか」
などなど、飛び込み授業をされた先生方が何を想いながら授業を設計されたかが分かってきました。何よりもお答えされる先生方が皆さん笑顔で生き生きとされている姿が印象的でした。

参加者からの質問にお答えされる先生方

3. 座談会

 最後は外部講師の方々を3つに分け、それぞれの先生たちとざっくばらんに語り合う座談会を3回転行いました。ここまでの時間でなんとなく見えてきた先生方の授業感や想いを、近い距離で、ありのままの言葉でやりとりができました。まだモヤッとしていた頭の中がだいぶスッキリ整理された様に感じました。

座談会の様子

 理想的な授業を見て、先生方の価値観を聞いて、それでも腑に落ちないちょっとした事を聞ける。参加された方々にとっては、とても学びにつながる時間だったのでは無いかと思います。
 済美平成の先生方、運営など色々お疲れ様でした🙇‍♂️

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