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2020年の精神安定剤（ベストバイ）

ウスイダイスケ

辛く苦しい時期が続いた年だった。緊急事態宣言以降、思うように人に会えず、酒を飲みに行くのも憚られ、大好きな買い物も気を遣わざるを得なかった。

そんな中でも年の終わりが近づくにつれて、少しずつ気持ちが持ち直してきたのは、やっぱり大好きな服やおいしいもののお陰だったと思う。

今年もあれやこれやと言い訳しながら、軽率に自分へご褒美を与え続けた中で、本当に買って良かったものたちを紹介したい。

男がドレスを着て何が悪い／HYKEのミリタリードレス

ひょんなことから伊勢丹新宿店公式サポーターに選ばれた。

サポーターは"イセタニスタ"と呼ばれ、イベントに参加したり座談会に参加して記事に出たり、日々SNSで伊勢丹新宿店の魅力を発信している。

その中で新宿店を見て回って、予算別で選ぶご褒美ギフトを各々語るという回があり、本館1～3Fを見て回っている中で一目惚れした品がHYKEのミリタリードレスだった。

（見かけた当日騒いでいた図）

これまでもレディースの服はよく着ていたが、ドレス／ワンピースやスカートには抵抗があった。ただ、心奪われるシルエット、軍物をサンプリングした特徴的なパターン、オールブラックの超ロング丈（身長171cmの私がsize2を着てギリギリ引きずらないサイズ感）。袖を通した瞬間の高揚感を前に、つまらない自意識は無力で、あっさりとこの服の強さと美しさに屈した。

着る度にテンション上がるし、褒められるし、強い気持ちでいられる。今年買ったすべての物の中でベストバイだ。シルエットがほんと～～～に最高なので誰か写真に収めてください（noteに載せるクオリティの着画がない）。

おいしいものって本当においしい！という当たり前の気づきを得た／NARISAWA

ベストバイ、というかベストイート？なのだが、人生ではじめて星付き店に行った。高校生までは「まずくなくて食べられればいい」くらいの人間だったが、大学生になって「自分の金で飲み食いするならちょっとでもおいしいものがいい」と貧乏根性を発揮し、実家を出て自分で料理をするようになってからは、日々出汁をひいたり低温調理器でいい感じに肉を仕上げたりしている。

話を戻す。同僚に収入のほとんどをレストランと美容に突っ込む強者がいて、話の流れで他の食道楽たちとNARISAWAに行こうという話になった。ランチ（ハーフコース）で24,200円。誘われなければ何でもない日に行こうなんて、これまでの自分であればとても思わない値段だったが、今の私はこの文章を書きながら今度はいつ行こうかと考えるくらいには虜だ。

高級店・イノベーティブと聞くと、あっさい食道楽の私は「苔とか食べされられる？？？」くらいに思っていたが、蓋を開けたら（行くまで一切の情報をシャットアウトしていた・その方が面白そうだと思ったので）全くそんなことはなく、どの皿もただひたすらにおいしかった。見た目の美しさ、食材の組み合わせ、滋味深さに心溶かされ、口福。デートでも記念日でも何でもない日に、ちょっとだけ贅沢することの良さを覚えてしまったので、2021年はひとりでどこかのコースをキメに行こうと企んでいる。

ニッパー君しか勝たん。これがワイヤレスイヤホンの正解／VictorのHA-FX100T

気に入っている人には申し訳ないのだが、AirPodsに代表されるあの形状が苦手である。また、ここ4～5年JVCの有線イヤホンを使っており、2年くらい前に某メーカーの当時実売価格2万前後のワイヤレスを試した時に「あっ2万でこれか」とガッカリしたのが頭に残り続け、紐にしばられる音楽生活を送っていた。

そんな中で、2年半ほぼ毎日使ってきたイヤホンが断線しかけ。ちょうど楽天スーパーセール時期だったので、ワイヤレス・1万円代くらいで探していた中で見つけたのがVictorのHA-FX100Tだった。

最初はJVCの別機種を検討していたのだが、ググっている最中にeイヤホンさんの動画レビュー（テキストレビューもあり）にたどり着き、関連動画に出てきたのが今回の機種だった。

まず見た目が良い（ニッパー君がかわいい）。「プロのエンジニアが認める“心地よく音楽を楽しめる音”に仕上げました」と公式に記載がある通り、ビクターのスタジオエンジニア監修という開発背景も良い。レビューも絶賛。翌日試聴し即決した。

まず見た目が良い（再掲）。イヤーチップが5サイズ付属しており、おそらく大体の人は納得のいくフィット感を得られる。私は邦楽のロックバンド（ギターとベースとドラムのシンプルな編成のもの）を聴くことが多いのだが、各楽器の鳴りがはっきりと感じられ、低音（キックとベース）の出方も好みだった。高音域から低音域までクリアに聴こえて解像度が高い。元々使っていた有線とも遜色ない音。

ワンタッチ・ツータッチでボリューム調整や曲送りもスムーズにできて、電池の持ちも良い。最近はWeb会議でも使っているが、相手へかなりクリアに自分の声が届いているようで、副次的なメリットがあった。ありがとうビクター一生ついていきます。

2020年の買い物を振り返って

夏が終わったころから、なんとなく調子が上向いた。きっかけは前述のイセタニスタとレンタルコスメえらぶ人を始めたことで、しばらく連絡を取っていなかった友人と話したり、SNSでの発信を増やしたり、動くことで活力が戻ってきた気がする（鶏／卵で活力が戻ってきたから活動で来た、なのかもしれないけど）。

2021年はQOL向上に惜しみなく投資していきたい。言い訳を盾にして、軽率にご褒美を自身に与えながら。

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