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世界一詳しいETF特集 第一章

こんにちは、アメリカ株式義塾です。

今回の『世界で一番くわしいETF特集_第一章』では、
ETFに興味を持っている読者の皆様のために、「基礎の基礎から」ETFを徹底解説していきます。
この講座は6部構成でお届けする予定です。
第1回ではETFを具体的にわかりやすくご紹介します。



では、突然ですが、質問です。

皆様はSEC情報開示データのことをご存知ですか。

実は、これを閲覧することで、ETFの運用状況、目指す目標、実績などを詳しく調べることができるんですよ。

SECとは?

SEC(Securities and Exchange Commission)は
米国の市場監視機関(連邦政府機関)です。日本語では「証券取引委員会」と呼ばれます。SECのデータベースであるEdgarでは、日本のEDINETと同様に、有価証券報告書のような企業が開示するいろ〜んな報告書を閲覧することができます。

無料で!

最初はハードルが高いと感じられるかもしれませんが、一度だけ慣れておけば投資の「宝物」なんです。



それでは、講座を始める前に、下記の自己診断テストをしてみましょう。

ㆍ個別株に比べて、ETFの方が安全性が高いと思うから、ETFに投資している。
ㆍETFと投資信託(ファンド)の違いがよくわからない
ㆍそもそもETFの仕組みがよくわからない
ㆍETFにおける流動性プロバイダー(LP)の概念がよくわからない
ㆍETFが一体どうやって指数や特定業種に連動しているのか、よくわからない
ㆍETFに投資はしているものの、構成銘柄とか、ポートフォリオの割合とかはよくわからない

自己診断テスト

回答の結果、ひとつでも当てはまった方は、この講座を読むことをお勧めします。ETF特集は第六章までと長い特集となりますので、

気に入った方はぜひアメリカ株式義塾をフォローして、見逃さないようにしてください!

アメリカ株式義塾の可愛いマスコット「蕪くん」

ETFとは、日本語では上場投資信託という意味で、
「Exchange Traded Fund」の略です。

詳しいことはわからなくても、たいていの人は「ETFって何?」と問われたら、
ナスダックとかS&P500とかの証券指数や、特定の業種の平均株価を追跡しているものじゃない?」
と答えるでしょう。

まさにその通りです。実際、投資をするにあたって、この程度の知識で十分だと考える方もおられるでしょう。別にETFのことを深堀りしていかなくても、投資でお金を稼ぐ際には問題ありません。後ほどご説明しますが、リクイディティ・プロバイダー(LP)や、SEC開示システムのN-CSR、Nport-Pなどを知らない人も、儲けを出すことはできます。

しかし、それでもなお、ETFを勉強することで、もっとがっつり稼げるのではないでしょうか?

先ほどお話ししたように、ETFとは「Exchange Traded Fund」の頭文字を取ったもので、投資信託の一種です。
つまり、ETFも普通の投資信託も、結局はどちらもファンドというわけです。では、ファンドとは具体的に何でしょうか。銀行に行くと、銀行員からよく「これが良い」と強く勧められるあの「ファンド」のことです。このファンドとは、お客様から預かったお金を銀行が投資するなどの運用で増やし、満期を迎えると、信託報酬を差し引いた後の残額をお客様に返すという仕組みです。もちろん運用が失敗に終われば、元本割れしてしまうリスクもあります。



残念ながら、資産運用には失敗がつきものです。ファンドの選び方を間違えた場合には、これまでに投資した資金が目減りしたり、元本割れが起こるリスクがあります。しかも、ちょっと言いにくいんですが、投資の世界ではサァーッと血の気が引くほどの失敗が数え切れないほどあるんです。なかでも、世間を賑わせたあのライムファンド詐欺事件は、高まる投資熱に警鐘を鳴らす良い例です。おっと、話が少し脱線しましたね。


投資信託(ファンド)とは?

我々投資家から集めたお金を、銀行やその他の資金運用機関が株式など様々な投資先に投資し、そこで得た利益から信託報酬を差し引いた残りを分配金として投資家に還元する商品

だったら、ファンドとETFって一体どこが違うの?

最も大きな違いは、ETFがセカンダリーマーケット(二次市場)で取引できることです。

セカンダリーマーケット(二次市場)って何?

セカンダリーマーケット(二次市場)とは、既に発行された証券(株式や債券など)が投資家間で売買される市場のことです。
一次市場は「発行市場」と呼ばれるもので、私たちのような一般投資家が取引するマーケットではありません。私たちが一般的に株を買ったり、売ったりするところは全部セカンダリーマーケット(=流通市場)だ、と考えても良いです。

この二次市場での取引価格が実際には現時点でのETFの相場になります。
もう少しわかりやすく説明してみますね。

例えば、我々がとある銀行のファンドマネージャーに勧められて、仮にその銀行が販売している「オイシイカブ・ファンド」を500万円で購入したとしましょう。とりあえずこの「オイシイカブ・ファンド」にお金を預けて、その証券を受け取りました。このファンドがどれだけの利益をあげるかは未知数なんです。銀行の凄腕プロたちが精いっぱい頑張ってくれて、満期になった時に600万円に膨れ上がっていたらと最高ですが、損するリスクも常にあるわけです。普通、ほとんどの投資家は銀行を信じて満期までファンドをほったらかしておくものです。

ところが、ETFの場合はセカンダリーマーケットでこの受け取った証券を再び取引できます。

画像の出典: Youtube

仮に、トムが「オイシイカブ・ファンド」を500万円で購入したとしましょう。満期まではまだ時間があります。そんな中で、トムは自分が受け取った証券そのものの相場がどうなっているのか気になって、居ても立っても居られなくなりました。もしトムが満期前にこの証券で取引するとしたら、どれくらい儲かるでしょうか?


トム:やあ、ジェリー

ジェリー:なんだよ急に!驚かせるな。。

トム:ちょっと聞いてくれよ。いや聞いてもらえませんか?俺さ、「オイシイカブ・ファンド」に500万ぶち込んでいるんだけどさ、ファンドマネージャーによると、組み入れ銘柄がなんと○○製薬、○○精密工業、○○テクノロジーなんだって。どう思う?有望銘柄だらけだし、満期になるとボロモウケすると思わない?

ジェリー:へえ、確かに。満期には600万になってるかもよ?

トム:それでさ、お前さ、もし俺がこのファンドの証券を売ることになったら、550万で買う気はある?

ジェリー:さすがに550万はちょっと、530万なら興味はあるけど?

トム:ほお、そっか。わかった、じゃあ530万にしようぜ。


この会話、しっくりきませんか?トムが購入した「オイシイカブ・ファンド」は、セカンダリーマーケットの売り手と買い手が提案した価格が一致し、530万で取引されました。
このようにセカンダリーマーケットで売買できるファンドとして誕生したものがETFです。さきほど、ETFは上場投資信託ともいわれると説明しましたよね?
すなわち、ナスダックやニューヨーク証券取引所に上場されているETFであるからこそ、市場参加者たちはファンドの二次取引ができるというわけです。


アクティブファンド、インデックスファンド、そしてETF:これら三者の違い

三者の差は微妙な差ですが、これを理解することが肝心なポイントです。

今まで学んだことをまとめてみましょう。
要するに、ETFは売り手と買い手がセカンダリーマーケットでファンドを二次取引できる金融商品です。

ここで、注意すべき点が一つあります。投資信託(ファンド)はアクティブファンドとインデックスファンドの2種類に分けられるということです。また、ETFはこの両者とははっきりとした違いがあります。

さて、今日はここまで。


今日のポイント

ETFはファンドの2次取引ができるという特徴がある金融商品である。

ETFはアクティブファンドとインデックスファンドとは異なる商品です。
みなさん、こんがらがってはいけませんよ!


次回予告

「アクティブファンドとインデックスファンドの違い」
混同しやすい両者の違いをそれぞれ見ていきましょう。

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※本記事は連載となります。次回の投稿までしばらくお待ちください。※


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