発達・認知科学の参考文献リスト
noteでamazonの表示が綺麗にできるようになったということで、文献のオススメができるようになった!「こんなふうになったらいいな〜」と思っていたので、早速活用。ぼくが参考にしている認知・発達に関する文献をご紹介します。
「学び」の認知科学辞典
この本の内容が頭に入っていれば、「学び」についてのおおまかな歴史・研究体系は網羅したと言えそうです。第1部は「学びについての歴史」。第2部は「子どもの学び」。第3部が「生涯を通した学び」。第4部は「学びのメカニズム」。第5部「関係性と状況のなかでの学び」。第6部「学びとテクノロジー」というテーマの分け方。noteを書くときは、テーマやキーワード別に索引しながら参考にしているので、まさに「事典」です。
ベーシック発達心理学
数ある発達心理学の教科書のなかで、群を抜いて素晴らしいのがこちらの本です。この本も、「これさえ頭の中に入っていれば、網羅したと言える」という感じ。とりわけ第4章 胎児期・周産期、第5章 感覚・運動の発達、第6章 愛着の発達などは、ぼくも繰り返し参照しています。さらに学びたい人向けの参考文献・論文へのガイドも充実。
乳幼児の発達―運動・知覚・認知
正直、やや難解な本ではあります。しかし、発達心理学の元祖ともいえるジャン・ピアジェについて学ぶなら、直系の弟子の貴重な翻訳書であり、ピアジェ以降の研究もまとめられたこちらがオススメです。
感覚と運動の高次化からみた子ども理解
ピアジェの理論から、感覚統合の臨床実践をもとに書かれた本。宇佐川先生は、学生に療育のための道具を自作させていたという話があります。道具をつくることで子どもの行為の理解が深まるからです。ある意味「デザイン思考」的。この本の「子どもの発達水準の体系」も見事です。
アナログゲーム療育 コミュニケーション力を育てる
7月に発売されたばかりの、松本太一先生(@gameryoiku)の新著。こちらもピアジェの「シンボル」という概念をもとに、アナログゲームがどのように子どもの心を育みうるのかを解き明かす本です。ハウツー本というよりも、子どもの発達を知るためにアナログゲームを手がかりに学べる本で、ここでご紹介するどの本よりも優しい言葉で書かれており、なおかつ、ゲームという具体例を通して思考が深まる本。
意味から言葉へ 物語が生まれる前に
絶版なんですけど、ぼくの著書でもがっつり引用した大好きな本なので、最後に!ピアジェに対する批判を展開しつつ、感覚から言語までの子どもの世界との関わりを巧みに描き出した素晴らしい1冊です。フッサール現象学でいう「間主観性」、脳科学などでいう「共同注意」を発展させた「相互主体性」の概念は、コミュニケーションのあり方を問い直します。ミネルヴァ書房さん、どうか復刊を…!
という感じです!また気が向いたら「育児書編」「脳と感覚器編」「美術書編」などやりたいな〜という感じです。
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