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まちの活気資源コード|都市空間生態学サマリー

名称:まちの活気資源コード
用途:街づくりのアイデアを出すためのサポートツール
制作年:2018年

概要

都市空間生態学の研究チームは、2018年度に豊島区の東池袋地域を対象に地域の方々へのインタビューや、地元の商店街・街づくりNPOと連携した社会実験を行いました。

そこから得られたエピソードや街づくりに関するアイデアの事例をカード形式に整理したものがこの「まちの活気資源コード」です。第一に、共有せずに埋もれてしまうにはもったいないエピソードや街づくりに関するアイデアを将来に利活用可能なかたちで記録すること、第二にカードを自由に組合せて、街づくりのイメージをふくらませる下地とすることを目的に作成されました。

豊島区の住民・行政・地域の商店主・街づくりNPO等が参加したワークショップで実際に活用され、それぞれが実現してみたい街のあり方をカードゲーム感覚で議論するのに役立てられました。

豊島区で行われたワークショップの様子

コードカードの種類

まちの活気資源コードは5タイプのコードカードにより構成されています。下記の図のように、実際にまちの方々に行ったアンケート・インタビューの内容を要約して、各コードへと抽出しています。

活気資源コード作成のフロー

以下に各タイプのカードの一例を紹介します。

「どこで」カードの一例
「なにを」カードの一例
「どんな」カードの一例
「おまけ」(その他)カードの一例
「頻度」カード

※2018年までにストックされたカードは本記事の末尾にまとめて掲載します。

使い方

実現の時間軸(中心に近いほどすぐに実行できそう)が同心円状に引かれたA0サイズの台紙にコードカードを並べて自由に組み合わせることで、街で取り組んでみたいことのアイデア出しを行えます。カードはそれぞれ何枚ずつ選んでもOKで、カードに無いネタは白紙カードを使って新しく作成できるものとしました。実際にまちの活気資源コードを活用したワークショップでは、こんなアイデアが飛び出しました。

ワークショップで出されたイベントのアイデア
A0サイズのコードカード台紙。内容の実現までの時間を基準にカードを並べる

カードの更新

コードカードは、ワークショップを行ったり新たにまちの方へインタビューを行ったりする度に、新しい知見が得られればその記録を追加して増やしていくことができます。ただし、ワークショップ時に並べるコードカードは、議論の効率性を考慮して常時75 枚程度を限度とします。新しいコードカードは使用頻度が低いものと入れ替えられ、古いカードたちは大切なアイデアの蓄積としてストックされます。そうすることで、常にまちの最新状況に即した内容のカードセットを維持することが、仕組みとして構想されています。

これまでに作成した活気資源コードの一覧

ワークショップで実際に使われた活気資源コード。参加者がその場でコードを自作できるよう、白紙のコードカードも用意された

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