地域想合研究室.note

地域の「想い」にもっと耳を澄ませて。 まちのあらゆる人びとの視点で暮らしを研究し街づく…

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地域の「想い」にもっと耳を澄ませて。 まちのあらゆる人びとの視点で暮らしを研究し街づくりの今を考えていきます。 NTTアーバンソリューションズ総合研究所メディアポリシー:https://www.ntt-us.com/usri/privacy/pdf/social.pdf

マガジン

  • 連載:地域のイノベーター見聞録

    街づくりは、仕掛けるのも、盛り上げるのも、実行し続けるのも、やっぱり「ひと」。 「地域のイノベーター見聞録」は、さまざまな地域で、新たな活気を与え、街づくりにつながるチャレンジを始めている活動を調査している中で、地域研究室が「なぜ?」から興味を持った魅力あるひと(たち)に、その地域と活動の魅力を学びに行く企画です。

  • インタビュー:あの人に聞く、〈◯◯〉と〈まち〉

    まちにはさまざまな職業・コミュニティ・性別・ジェンダー・役割をもった人がいます。個人の視点だけではまちは成立しません。 「あの人に聞く、〈◯◯〉と〈まち〉」は、各分野の最先端で活躍し、独自の観点から〈まち〉を考えている方へのインタビューをとおして、街づくりの新しい視点やきっかけを探すインタビューシリーズです。

  • 連載:都市空間生態学から見る、街づくりのこれから

    2015〜2020年にかけてNTT都市開発・東京大学Design Think Tank(DTT)・新建築社の3者で行われた共同研究「都市空間生態学」の紹介と、それに紐づく「いま考えるべき街づくりのキーワード」を紹介します。 記事を執筆するのは、DTT在籍時代に同研究の主任研究者を務めた木内俊克氏(現:京都工芸繊維大学 未来デザイン工学機構 特任准教授/砂木 共同代表)。当時の試行錯誤を振り返りながら、今私たちが街づくりを考える上で必要なエッセンスを発信します。

  • 研究紹介:都市空間生態学サマリー

    2015〜2020年にかけてNTT都市開発・東京大学Design Think Tank(DTT)・新建築社の3者で行われた共同研究「都市空間生態学」の内容を紹介します。

最近の記事

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地域想合研究室.noteとは?

地域想合研究室.noteへようこそ。 ここは人びとの「想い」に寄り添い、街づくりをサポートする地域のパートナー、NTTアーバンソリューションズ総合研究所(NTT US総研)内にある小さな研究室です。 この長い社名だけでは分からないような、どんな人が、どんなことを考えて日々研究を行っているのか? といった生の声を発信できるようなメディアをめざしていきます。 初年度である2022年度のメインコンテンツは、2015〜2020年にかけてNTT都市開発・東京大学Design Th

    • 騒音を心地よい音楽に変えるインフラづくりとは?〜「福岡の音楽都市の可能性」トークイベント第3部〜

      第3部 来場者を交えたディスカッション <モデレーター> 深町健二郎(音楽プロデューサー、日本経済大学経営学部教授 等) 文化と観光の好循環 吉田宏幸(以下:吉田)  福岡市経済観光文化局の吉田宏幸といいます。皆さんの議論が刺激的で、こういう場がずっと続けばいいなと感じました。行政の立場からお話しすると、2023年は福岡にとっては当たり年なんです。海外の旅行ガイド『ロンリープラネット』や『ニューヨークタイムズ』などで、2023年に世界で行くべきまちとして、福岡が選ばれてい

      • 現役&元市役所職員のActions——まちを変えるきっかけづくり|地域のイノベーター見聞録〈美濃加茂版〉Vol. 4 渡邉峻哉/美濃加茂市役所経営企画部 秘書広報課 + 酒向一旭/やまのはたへ(元・美濃加茂市役所職員)

        はじめに 冬も終わり春がやってきましたが、まだまだ肌寒い日が続きますね。美濃加茂の冬は明け方にひどく冷えた日でも、日中の気温は10℃弱と、厚手のコートとマフラーを装備すれば十分なくらいでした。引きこもりがちになることもなく、まちを歩いたり、新しい飲食店にトライしてみたり、そこで人と知り合ったりと、春夏秋と変わらず楽しく生活することができました。 美濃加茂に来てからの1年弱で、noteで取材した方に限らず、自身のお店を営まれている方からまちへの想いをお話いただく機会に恵まれま

        • コロナ以後に、音楽で立ち上がるまち〜「福岡の音楽都市の可能性」トークイベント第2部〜

          第2部 『音楽を軸とした街づくりの可能性』 <ゲスト> 花村武志(西日本鉄道株式会社 福ビル街区開発部部長、水上公園 ミズベリング福岡代表) 井上絵梨(lyf Tenjin Fukuoka lyfチャンピオン 支配人) 岡本篤佳(NTT都市開発株式会社 レソラ今泉テラス開発担当) <モデレーター> 深町健二郎(音楽プロデューサー、日本経済大学経営学部教授 等) ※ゲストの肩書きは2023年当時のものです。プロフィールは文末へ。 個性的な文化が生まれるのは、街のウラ側 深町

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        • 騒音を心地よい音楽に変えるインフラづくりとは?〜「福岡の音楽都市の可能性」トークイベント第3部〜

        • 現役&元市役所職員のActions——まちを変えるきっかけづくり|地域のイノベーター見聞録〈美濃加茂版〉Vol. 4 渡邉峻哉/美濃加茂市役所経営企画部 秘書広報課 + 酒向一旭/やまのはたへ(元・美濃加茂市役所職員)

        • コロナ以後に、音楽で立ち上がるまち〜「福岡の音楽都市の可能性」トークイベント第2部〜

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        • 連載:地域のイノベーター見聞録
          12本
        • インタビュー:あの人に聞く、〈◯◯〉と〈まち〉
          11本
        • 連載:都市空間生態学から見る、街づくりのこれから
          12本
        • 研究紹介:都市空間生態学サマリー
          1本

        記事

          「飲食」がもたらす体験の強さ──浅草橋で昆虫食を提供する「ANTCICADA」|地域のイノベーター見聞録 vol.7

          取材:齊藤達郎・今中啓太(NTTアーバンソリューションズ総合研究所)、小野寺諒朔、福田晃司 文:福田晃司 写真:八木元春(料理写真は福田晃司) 人口増加による食糧危機などを背景として「昆虫食」が徐々に注目を集めています。その端緒は、国際連合食糧農業機関 (FAO)が2013年に発表した昆虫食の食料活用における将来性に関する報告書。実は栄養価が高い昆虫は私たちの栄養摂取源として有望とのことです。今では、無印良品でも昆虫を使った製品が販売されています。 一方で、昆虫と言えば、

          「飲食」がもたらす体験の強さ──浅草橋で昆虫食を提供する「ANTCICADA」|地域のイノベーター見聞録 vol.7

          人の死は都市にどう現れるか──納棺師・木村光希さん、社会学者・辻井敦大さんに聞く、〈死〉と〈まち〉

          街づくりは、主にまちに住む人間のために計画されるものですが、人間には必ず死が訪れます。多くの人びとが暮らす都市では、同時に亡くなった人びとを弔うための計画が求められ、それはたとえば墓地や霊園のような空間として、都市に現れます。 しかし、近代化以降、人びとと死の関係は多様に、あるいは疎遠になりつづけているように思われます。戦後日本において「家」制度は解体が進み、個人が尊重される社会が一般化するにつれて、継承者や縁故者がいなくなってしまった無縁墓の増加など、多くの社会問題にもつ

          人の死は都市にどう現れるか──納棺師・木村光希さん、社会学者・辻井敦大さんに聞く、〈死〉と〈まち〉

          手間をかけることに価値を見出す——シモキタ園藝部の「緑を通じてみんなでつくっていくまちづくり」|地域のイノベーター見聞録 vol.6

          取材・文:齊藤達郎/今中啓太(地域想合研究室) 小田急線の東北沢駅~下北沢駅~世田谷代田駅間の地下化によって生まれたおよそ1.7kmのエリアが「下北線路街」として整備されているとのことなので現地に行ってみた。緑があって心地の良い空間であることは間違いないのだが、多くの人がイメージするであろう都市部の公園とは異なった印象を受ける。今回は、なぜこういった印象を受けるのかを探るため、シモキタ園藝部共同代表の一人であるランドスケープデザイナーの三島由樹さん(株式会社フォルク)にお話

          手間をかけることに価値を見出す——シモキタ園藝部の「緑を通じてみんなでつくっていくまちづくり」|地域のイノベーター見聞録 vol.6

          人口が増え続けるまち美濃加茂——住みやすさの理由を住民目線で考える|地域のイノベーター見聞録〈美濃加茂版〉Vol. 3 藤原涼太郎/ミュージックバー「dominant」

          はじめに 4月より美濃加茂に住み始めて半年以上が経過しました。毎日を楽しく過ごしていたら、あっという間に紅葉のシーズンが訪れていました。というのも、美濃加茂市では週末になると、そこかしこでイベントが開催されているのです。「今週は/来週は、あそこへ行ってみよう」と予定を立て始めるとキリがないくらいに。美濃加茂は忙しくない週末がない……これは、私が見つけた美濃加茂らしさのひとつです。 例えば木曽川沿いにある「リバーポートパーク美濃加茂」。市が設置する都市公園で、川遊びやBBQを

          人口が増え続けるまち美濃加茂——住みやすさの理由を住民目線で考える|地域のイノベーター見聞録〈美濃加茂版〉Vol. 3 藤原涼太郎/ミュージックバー「dominant」

          みんなで考える、まちと音楽のもっといい関係性〜「福岡の音楽都市の可能性」トークイベント第1部〜

          第1部 『福岡の特性を活かした音楽都市の可能性』 <ゲスト> 深町健二郎(音楽プロデューサー、日本経済大学経営学部教授 等) 齋藤貴弘(Field-R法律事務所弁護士、ナイトタイムエコノミー推進協議会(JNEA)代表理事) 伊藤佳菜(ナイトタイムエコノミー推進協議会(JNEA)森ビル株式会社 タウンマネジメント事業部) <モデレーター> 髙山貴久美(BRIDGER代表) ※ゲストプロフィールは文末へ 福岡は“のぼせもん”のまち!? イベントの冒頭に、森記念財団都市戦略研究

          みんなで考える、まちと音楽のもっといい関係性〜「福岡の音楽都市の可能性」トークイベント第1部〜

          自動販売機は社会を映す鏡?──自動販売機マニア・石田健三郎さんに聞く、「自動販売機」と「まち」

          まちを歩いていて多くの自動販売機を見かけるのは日本ならではの風景です。 日本は自動販売機の設置台数の多さが世界でも有数の国。さらに、屋外に設置されている割合は群を抜いているそうです。 災害時には備蓄倉庫や一種の電源として扱われたり、子どもや高齢者を見守るカメラやネットワーク機能を備えたものがあるなど「まちなかに溢れている」という特性を活かした、一種のインフラとして扱われるようにもなっています。 そのようにまちと密接な関係を持つにもかかわらず、当たり前の存在だと思われている

          自動販売機は社会を映す鏡?──自動販売機マニア・石田健三郎さんに聞く、「自動販売機」と「まち」

          テクノロジーと文化のバランスの重要性──吉村有司さんに聞く、「テクノロジー」と「まち」

          「テクノロジーを利用したまちづくり」と言うと、なにかすごそうな印象を受けますが、その手法や目的にはさまざまなものがあります。 ただ、重要なのはテクノロジーの利用を目的にするのではなく、テクノロジーを利用して「どう良くしたいのか」を考えることです。 2023年に入って、ChatGPTやStable Diffusion、Midjourney、DALL-E 2など「生成AI」が話題になり、特にChatGPTは政府や多くの企業が触れざるを得ないほど大きな影響力を持ち始めているように

          テクノロジーと文化のバランスの重要性──吉村有司さんに聞く、「テクノロジー」と「まち」

          中山道太田宿で約15年、コーヒー店とアート活動を続けてきたふたりが見据える、まちのこの先|地域のイノベーター見聞録〈美濃加茂版〉Vol. 2 篠田康雄・小川友美/コクウ珈琲・NPO法人 きそがわ日和

          はじめに 2023年8月5日(土)木曽川緑地ライン公園で夏の花火大会「おん祭」が開催されました。例年3万人超の見物客が訪れる、美濃加茂最大のお祭りです。 「おん祭」開催地の河川敷から一本北側の道へ入ると、旧中山道太田宿があります。私が4月に美濃加茂に越してきた日は、太田宿周辺に店を構える9店舗の合同展示「MARGINALIA」(下記フライヤー参照)が開催中でした。どんなイベントなのだろう? と歩いてみると、目を引くアートギャラリーがあり、物販店舗でも作品の展示が行われてい

          中山道太田宿で約15年、コーヒー店とアート活動を続けてきたふたりが見据える、まちのこの先|地域のイノベーター見聞録〈美濃加茂版〉Vol. 2 篠田康雄・小川友美/コクウ珈琲・NPO法人 きそがわ日和

          データを使ってまちを変える方法——Spatial Pleasure・鈴木綜真さんに聞く、〈データ〉と〈まち〉

          ふだんから私たちは「都市」という言葉を使いますが、では「都市とは何ですか?」と問われると、途端にむずかしくなってしまいます。たとえば「東京」や「パリ」は都市と言えそうですが、どこまでが東京で、どこからはパリでないかを考えると、行政区分として引かれた線引きでしか都市を理解できていないようにも思えます。 しかし、「都市」が実在することは事実で、私たちの目の前に実際にある。それを「都市である」と見えるようになるには、特殊なレンズのようなものが必要なのだと思います。そのレンズとして

          データを使ってまちを変える方法——Spatial Pleasure・鈴木綜真さんに聞く、〈データ〉と〈まち〉

          「ひと」のアクションの積み重ねが、まちをつくっていく|地域のイノベーター見聞録 【番外編】

          取材・文:今中啓太/齊藤達郎(地域想合研究室) 1. 地方都市でのコワーキングスペース+デジタル田園都市健康特区、MaaSを仕掛けた2拠点居住のイノベーター(長野県茅野市) 昨年の11月末、筆者今中が以前からいろいろと教えを乞うている矢部俊男さん(20年以上前からセカンドハウスのある長野県茅野市と東京で2拠点生活を送りながら、日本各地で地方創生に取り組むスーパーマン。大手デベロッパー勤務)に、「街づくりって短い単語ですが難しいですね」とご連絡したところ期待通りに「チノに来て

          「ひと」のアクションの積み重ねが、まちをつくっていく|地域のイノベーター見聞録 【番外編】

          片手袋に路上園芸、顔ハメ看板……まちには「面白がれる」ものがいくらでも存在している——合同会社 別視点・松澤茂信さんに聞く、〈別視点〉と〈まち〉

          片手袋に路上園芸、顔ハメ看板……よく目をこらしてみるとまち中には様々なものを見つけることができます。 そして、それを何年、何十年も収集し続けるマニアの方々も存在します。今回、お話を聞いた合同会社 別視点はそんなマニアの方々の視点を活かした事業を行っています。 代表の松澤さんが「珍スポット」マニアであったことから始まった別視点。松澤さんは、まちの人たちが「自分たちのまちには何もない」と言うような場所であっても、必ず面白がる要素を見つけることができると言います。 「街づくり」と

          片手袋に路上園芸、顔ハメ看板……まちには「面白がれる」ものがいくらでも存在している——合同会社 別視点・松澤茂信さんに聞く、〈別視点〉と〈まち〉

          10年後のまちの風景を想像すると、美濃加茂でカレー屋をやる方がワクワクする|地域のイノベーター見聞録〈美濃加茂版〉Vol. 1 高木健斗/カレーショップ「らんびー」

          見聞録〈美濃加茂版〉を始めるにあたって 私は今、岐阜県美濃加茂市の美濃太田駅の近くに住んでいます。2023年の4月に越してきて、気づけば3ヶ月が過ぎようとしています。中部地方に住むのは人生で初めてです。 移住ではありません。妻が隣の白川町(美濃太田から車で1時間弱)に転勤になったので帯同しました。知らないまちに住めばきっと新たな出会いがあるはず、そう思うとワクワクします。それに、もしも友達ができなくても妻が一緒なら不安なことはありません。 猫を飼っています。だからわれわれが住

          10年後のまちの風景を想像すると、美濃加茂でカレー屋をやる方がワクワクする|地域のイノベーター見聞録〈美濃加茂版〉Vol. 1 高木健斗/カレーショップ「らんびー」