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ニューヨークの仕事探しは難しい

こんにちは。
先日わたしは初めて英語話者のお友達(といっても元同僚)とランチしてきました。
その人はニューヨークに住んで10年以上の韓国系アメリカ人ですが、とにかく歩くのが大好きで。30ブロックぐらい歩きました。これがニューヨーカーの過ごし方か〜と妙に納得してみたり。(だからよくコーヒー片手におしゃべりして歩く人たくさん見るなあと)

その人とたくさんおしゃべりして気づいたのは、ニューヨークの仕事探しは難しいということ。
その人は5月末に退職し、退職後から職探しをしていましたが、2ヶ月弱たった今でもまだ見つからないということ。

というわけで今回は、その人(以下Aさん)の職探しについてと、今後の自分の職探しについても考えていきたいと思います。

①Aさんが求める条件

Aさんが求める条件は
・週40時間勤務
・日曜日は休みたい(教会に行くため)
・給与は月7000ドル
・時給ではなく月給で働きたい

これだけを見ると、特に問題はなさそうに感じました。

②仕事の探し方

彼女は日系のエージェントを使っているようです。
エージェントに①の条件を提示したところ、とりあえず一度面談しましょうと提案され面談したと言っていました。韓国系アメリカ人の彼女にとって、企業の担当者ではなくエージェントと面談するのはちょっと不思議だったようですが、日本だと普通だと思うと伝えました。
面談後、エージェントは条件に合いそうな求人を何件か紹介してくれ、そのうち何社かと面接をしたそうです。


③なぜ決まらないのか

(1)自分がやりたいことと違う

彼女は本当はNPO法人で困っている人(特にホームレス)を助ける仕事をしたいと言っていました。ただその仕事は給料が安く、月3000ドルから4000ドル程度しか得られず、マンハッタンに住む彼女にとってはあまりに少ない。
その収入で働くためには、自分以外の誰か(パートナー)からの収入も必要だけど、今のところパートナーはいないしできる予定もないから今回は諦めたそうです。

(2)エージェントの求人と自分の条件との乖離

彼女は賃金の問題からNPO法人で働くことを一旦は諦め、賃金や自分の経験から考えた時、どうしても再びレストランで働く必要があると感じたようです。
その場合で、いくらマネージャー(日本でいう店長のような立場)であっても7000ドル前後の賃金を支払ってくれる会社は少ないようです。
エージェントが提示してきた求人として、
月給6500ドルだけど、週50時間勤務(休憩30分)
月給7000ドルの場合は、マネージャーではなくバイスプレジデントとしての採用になる
とのことでした。
でも少なくとも6500ドルはないと暮らせない…ととても悔しそうでした。


(3)日曜日に働けないことへの質問が多すぎる

彼女は毎週日曜日教会に行くため出勤できないのですが(一緒に働いている時からそうでした)そのことについての質問がとても多いそうです。
彼女は「パーソナルなことなので」と返答しているそうで、パーソナルなことと返答された場合は普通深掘りしないのにめっちゃ聞いてきて、いい気持ちではないと言ってきました。

ほとんどのレストランにとって日曜日は売上も大きく出勤してほしいだろうから、面接官の意図もわかるのですが。素直に宗教上の理由と伝えた方が納得してもらえるのではないかな〜とも思いました。もちろんわたしにそんなことを伝える英語力はないし、こちらの慣習もわからないので、なにも言えませんでしたが。

④思いがけないトラブル

それは、事前に見た求人内容と、実際の求人が違っていたことです。
新しくオープンする懐石料理レストランのマネージャーの求人ということで面接に行ったら、鉄板焼きレストランのマネージャーとして面接されたそうです。
Aさんは懐石料理の予習をたくさんして行ったのに、何も聞かれなかった。むしろ、お酒を飲むか聞かれて、飲まないと答えたら、あからさまにがっかりされたとのこと。
その人は一緒に働いている時からお酒は飲まないけど、商品については一生懸命勉強されていました。
少しもったいない質問と答えだと思いつつ、採用する側としてはお酒好きな人を雇いたいのかなとも思いました。

⑤よく聞かれる質問と、よくする逆質問

この内容については日本語でも同じように感じたのですが、
「なぜ前職を退職したか」についてはほぼすべての面接で聞かれたと言っていました。

そして彼女は「どんな人と一緒に働きたいか」と毎回逆質問しているそうです。もはやマナーだと言っていました笑
その時に
can do attitudeって言われたと笑っていました。
正しい英語かはわからないのですが笑、いつも機嫌よく仕事を受けてくれて、パワフルで元気な人という意味かと感じました。

最後に

パートタイムの仕事や、給料の低い仕事を探す分には求人がたくさんあるのですが、いざ1人暮らしできる分の給与がもらえる仕事となるとかなり厳しいということがわかりました。

よく日本のニュースで「ウエイトレスで時給3500円」といった内容をよく見ます。
日本ではほぼ、最低賃金の職種で、ニューヨークではそれだけもらえる。ニューヨークに住む人みんなが高収入だよ、と見せたいという意図が伝わります。
でも実際ニューヨークのレストランで働く人のほとんどが移民で、お金のためや夢のために働いている人が多い印象です。
今回書いたAさんも、40歳になったらNPO法人を立ち上げたいと言っていました。そのために30代は一生懸命働くのだそう。


彼女が素敵な仕事に出会えることを祈っています。



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