ジェンダーギャップ指数121位、ジェンダーギャップ指数121位って、うっせぇわ

どんなに正しいことを言っていても「ジェンダーギャップ指数121位」って言葉がそこに入るだけで「ああ、こいつアカン人だわ」って思ってしまう。

確かに、「ジェンダーギャップ指数121位」という言葉は、「日本はジェンダー平等に関して物凄く遅れてるんだぞ」という危機感を煽るには便利な言葉だ。それゆえに多用されているのだと思う。

しかし、このジェンダーギャップ指数なる指数が実態を正確に表していないことは、過去に私はしつこいくらい何度も何度も指摘してきた。

「数字は嘘を付かないが、数字を使う人は嘘を付く」という言葉もあります。

安易な煽動や印象操作にこういう数字を用いることに、心底気持ち悪さを感じる人間がいることも、理解してほしい。文系の人には理解できないかもしれないけど。

そして署名を始めた高校生3人の皆さんに対しては、「あなたたちの着眼点、自分たちの立ち位置は間違っていないよ。」と伝えたい。ただ、ジェンダーギャップ指数121位の日本ではそれを受け止められるだけの器を持っていないだけ。たくさんの反論や心ないツイートを目にしてしまっていると思いますが、それらは違う立ち位置から見た意見だと思います。

いや、着眼点や立ち位置は間違ってないとしても、手法が間違ってるんですよ、手法が間違ってるのに、我々がそれを受け入れる度量がないせいとかにしないでほしい。多様性と言うくせに他人の価値観を否定し、他人の価値観にイチャモンを付けるということに矛盾を感じないのはおかしいです。「〇〇しよう」と言えば良いのに「〇〇をやめろ」というのは、悪しきキャンセルカルチャーです。他人の価値観を否定することでしか成立しない社会運動は、他人からその運動を否定されて終わる未来しか待っていません。それをバックラッシュと言うもよし、因果応報と言うもよし。

✅日本社会は、これからSDGsを推進する世界の大きな流れに乗らなければならない 5.ジェンダー平等を実現しよう 

✅性別の多様性が大切にされていく必要がある。LGBTQ+ それは、個人の人権や尊厳が大切にされる社会を創るということ。

私は、こういう考えに危うさを感じています。ぶっちゃけ、単にそれが流行りだから言ってるだけのようにしか思えません。「世界の大きな流れに乗れ」は論理的ではありません。戦前の日本では「バスに乗り遅れるな」というスローガンがよく使われたそうです。欧州でナチス党やファシスト党が台頭してヨーロッパ全土を飲み込みそうな勢いだったときに使われていた言葉です。そして、そのバスに乗ってしまった日本がその後どうなったかは、小学校で習ったはずです。つい数年前、中国が主導するAIIBに日本が不参加を決めた時、朝日新聞等が「バスに乗り遅れるな」と言い出したときは寒気がしました。「おまえ、その言葉の意味を知らんのか?」って思いました。日本を戦前に戻したがっているのは安倍じゃなくてリベラルメディアなんじゃないかって思いましたね。

日本人が「世界」という言葉を使うとき、その意味することはほぼ「欧米」とイコールです。そしてこれらの国は全てキリスト教国です。現在、まだキリスト教は信徒数世界1位ですが、近い将来、イスラム教徒の数に抜かれます。これは確実です。日本人が150年以上続けてきた「欧米の真似をすれば良い」という考え方はそろそろ改めないと不味いと思います。別にイスラム教国の真似をしろと言っているわけではありません。

欧米が常に正しいわけではありません。そもそも奴隷貿易や植民地拡張を始めたのも2度の世界大戦を始めたのも欧米ですからね。近年では移民を受け入れすぎたためにテロや犯罪の温床となり、その反動から極右が台頭し、ついには英国がEUを離脱してしまうなど、移民政策は大失敗に終わったと言って良いと思います。もっともEUは失敗と認めておらず、今後も移民政策を推進していく方針のようですが。

インドが世界GDPランキングで5位になりました。中国がTOP5入りしたのは2005年です。まだ20年も経ってません。ということは、インドもあと10年くらいで日本を抜くでしょう。英国はEUを離脱した後、TPP加盟やQUAD参加など、アジアへの関与を深めようとしています。まさに「脱欧入亜」です。それなのに、日本は未だに時代遅れな「脱亜入欧」を続けてる場合でしょうかね。

SDGsというのは「持続可能な開発目標」という意味ですが、昨今のジェンダー平等主義者のやり方は、あまりに急進的すぎてとても「持続可能」なように思えません。SDGsっていう言葉の意味をちゃんと分かって言ってるんでしょうかね。疑問に思います。多様性っていうなら、「お母さん食堂」というネーミングに価値を見出す人の価値観もちゃんと守った上で新しい価値観も共存できるようにしなければならないはずです。それなのに「おまえの価値観は古い!」っていう【新しさに訴える論証】を使って他人の価値観を否定するのは、明らかに間違ってます。


追記

八谷リナさんが興味深いデータを提供してくださいましたので、紹介しておきたいと思います。こういうのを見てしまうと、やはり改めて「ジェンダー平等界隈はわざと日本に都合の悪い数字だけを意図的にチェリーピッキングして世論を煽動しているんだな」と感じずにはいられません。私は、ジェンダー平等の理念に賛成反対以前の問題で、こういう「数字で嘘を付く人」が大嫌いだし、数字で嘘を付く人のことは信用できないんですよ。もしも彼らがジェンダー平等の理念をもっと広めたい、理解してほしいと本気で思っているのなら、せめて数字やデータに対しては誠実であってほしいと思います。

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