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匿名か否かは関係ない。

女子プロレスラーの木村花さんという方が亡くなったそうだ。

死因は公表されていないが、ネットで誹謗中傷を受けて悩んでいたそうだ。

この話を聞いて私は12年前の麻生美由樹さんのことを思い出した。

知らない人は、ぜひ検索してほしい。

あるいは、昨年亡くなった元KARAのク・ハラさんのことを思い出した人もいるだろう。

まだ亡くなって半年しか経ってないらしい。もっと前のことだと思ってたが意外と最近だった。

それはともかく、またこの出来事に便乗して、匿名叩きをする人がいる。

茂木健一郎さん、匿名かどうかなんて関係ないです。実名アカウントでも誹謗中傷をする人は大勢います。facebookを見ればそれは一目瞭然でしょう。

さらに言えば、「インターネット実名制」の韓国では、日本以上に誹謗中傷を原因とした芸能人の自殺が多いことで知られています。このことからも、実名公開が誹謗中傷に対する抑止力になる、という考え方は根拠がないと言えます。

だいいち、茂木さんのような知名度を生かした仕事をしておられる方は別として、我々のような無名の庶民が本名を名乗ったところで、それが実名であるという保証はどこにあるのでしょう。私の本名が「さとうゆーすけ」なのか、それとも本当は違う名前なのか、誰も知らないでしょ?

逆に、知名度を生かす仕事をしておられながら、本名を名乗っておられない方も大勢いますよね。実例を挙げると、室井佑月さん、香山リカさん等。彼らは本名を公開していませんが、発言には一応責任を取っておられますよね(異論は認めるw)。

脳科学者よりもアイドルのほうがよっぽど賢いではないか。公式マークがついていても、ついていなくても、その発言が発信されることに違いなど何もないのです。

ところで、誹謗中傷と批判の境界線は曖昧です。

少し批判されただけで「誹謗中傷された」と言う人もいるし、あるいは、明らかに度を越えた誹謗中傷を行いながら「これは批判であって誹謗中傷ではない」という人もいます。

両者はたいてい、同じ人の口から出ます。

私も、他人に対する誹謗中傷は沢山してると思います。

時々「これはちょっと言い過ぎたかな」と思うこともあります。

しかし一方で「もっと強く言わないと伝わらないのかな」と思って、あえて強い言葉で非難することもあります。それは、見る人が見れば誹謗中傷と取られても仕方のない言葉を含んでる場合も多々あると思います。

ただ、一応自分の中で、これはやっちゃいけないと考えている基準みたいなものはあります。それを自分がちゃんと守れてるかどうかは別として。

まず第一に、攻撃的ではない人に対しては攻撃的な言動は取らない。攻撃的というのは、口調が荒いという意味ではありません。口調は穏やかでも攻撃的な人はたくさんいます。

次に、議論となってる問題と関係ないことで相手を責めない。例えば茂木健一郎さんを非難するときに「脱〇野郎は黙れ」とか言うのは反則だと思っています。

繰り返しになりますが、私はこれを完璧に守れている自信はないです。

ですが、声高に「誹謗中傷は良くない!」と主張しておられる方の中に、その主張と矛盾した言動をしておられる方は、かなり大勢いるんじゃないでしょうかね。

「匿名の他人」を声高に批判するよりも、他人が行っている誹謗中傷を他山の石とすることのほうが大事なんじゃないでしょうかね。だって、私もあなたも、みんな聖人君子ではないし、他人を断罪できるほど偉くないと思う。

木村花さんを中傷していた人たちを今になって非難している人たちがいるけど、今さら非難したってもう遅いんだよ。手遅れなんだよ。


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