日本は韓国に「賠償」など一度もしていません。そして、韓国が求める「真の謝罪」の意味とは……

#慰安婦問題 というタグのつけられた記事にどんなものがあるかなー?と思って眺めてみたが、同じ人が何度も慰安婦問題を書いているということを割り引いても、日本を批判する立場で書かれた記事が本当に少ないことに驚かされる。やはり潮目はとっくに変わってたんだなあ、と思わざるを得ない。

そんな中で、数少ない、日本批判の立場で書かれた記事を見つけた。

やはり、慰安婦問題はとても複雑で難しい問題なので、素人がこういう勘違いをしてしまうのも無理はないと思う。

まず第一に、日本は「賠償金」という名目のお金を支払ったことはない。1965年の日韓請求権協定で日本が韓国に対して支払ったお金の名目は「経済協力資金」である。賠償金ではない。

「なんだ、やっぱり日本は韓国に賠償してなかったのか!」と、早合点しないで。

そもそも欧米列強で過去に「旧植民地に対して賠償金を支払った国」は、ドイツも含めて1つもない。

大事なことなのでもう一度言います。欧米列強で過去に「旧植民地に対して賠償金を支払った国」は、ドイツも含めて1つもない。

なんなら、旧植民地に投資したお金や、旧植民地に置いてきた資産に相当する金額を支払え、とまで言ってきたのが欧米列強だ。

例えばオランダはインドネシア独立の際、独立を承認する代償として60億ドルを請求し、またオランダ人がインドネシアに所有してきた土地財産の保全、スマトラ油田の開発費用の弁済などをインドネシアに要求している。

つまり、日本が韓国に対して賠償する義務などなく、何ならソウル大学や韓国の鉄道、上下水道、ダム、、1995年に解体されてしまった朝鮮総督府など、日本が韓国に残してきた資産の代金を請求してもおかしくないわけだ。

とはいえ、日本も韓国との国交がなかったために支払えなかった軍人や徴用労働者に対する未払い賃金があったり、そもそもサンフランシスコ平和条約で朝鮮半島に残した資産の放棄をさせられたりしていたので、賠償金という名目ではお金は払えないけど、未払い賃金などの戦後補償と、あとは経済協力目的のお金を、まとめて渡すから、これ以上ゴチャゴチャ言わんでくれ、ということで、まあアメリカの圧力もあって国交回復を急がなければならない事情もあったので、日本が大幅に譲歩して、無償2億ドル有償3億ドルのお金が支払われたわけです。

ちなみに、この時は既に終戦から20年が経っていたにも関わらず、慰安婦問題なんてものは存在しませんでした。

そして韓国政府は、日本政府に代わって戦後補償はちゃんとやると約束したにも関わらず、実際には戦後補償には一切お金を使わず、ひたすら経済に邁進した結果「漢江の奇跡」を成し遂げたのです。

慰安婦問題は、戦後46年経ってから突如火を噴きました。かつて慰安婦だったと主張する老女が名乗り出て被害を訴え始めたのです。ことを荒立てたくない当時の日本政府は、問題の核心は曖昧にしたまま、適当に謝罪してお茶を濁してしまいました。

その4年後、終戦からは50年経った1995年には、当時の村山首相の肝いりで、アジア女性基金が作られて、これもまた、賠償という形ではないですが、民間から寄付金を募って被害者とされる女性たちに渡しました。しかし、韓国以外の国では概ね好意的に取られたものの、韓国だけは、挺対協(現・正義連)が老女たちに「お金を受け取るな」と圧力をかけたため、ほとんどの老女はお金を受け取れずにいました。

この「挺対協」というのは、正式には「韓国挺身隊問題対策協議会」という名前なのですが、2018年から「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」と名前を変えています。その前に「挺身隊」というのは何かというと、戦時中に国家動員法の下で労働に従事させられていた「女子勤労挺身隊」のことを指すわけですが、これが、どういうわけか、慰安婦のことだと誤解されたわけです。それで「韓国挺身隊問題対策協議会」と名乗ったのでしょうが、2014年に、慰安婦問題の火付け役となった朝日新聞が「慰安婦と挺身隊を混同していた」として記事を全面的に撤回し謝罪したため、名前を変えたのではないか、と私は睨んでいます。

さて、ここで「慰安婦問題の火付け役となった朝日新聞」と何の説明もなく書きましたが、これはどういうことかと言うと、慰安婦問題が顕在化する1991年の9年前、1982年に朝日新聞が吉田清治なる人物の虚言を基にしたスクープ記事を書いたのです。彼は日本軍人として済州島で大勢の女性を誘拐してむりやりトラックの荷台に乗せて誘拐し、彼女たちを慰安婦にした、という証言をし、朝日新聞はこれに何の疑いも持たずそのままスクープ記事として大きく取り上げたのですが、これを怪しいと思った秦郁彦教授は実際に済州島に調査に赴き、そのような事実はなかったということを突き止めます。また地元の済州新聞も1989年8月14日の記事で「そんな事実はない」という旨の記事を書いたのですが、当時はまだインターネットもなく、韓国に明るい日本人も少なかったので、その事実が日本で知られるようになったのはだいぶ後のこととなりました。また、当の吉田清治氏も、週刊新潮の取材に対し、証言が嘘だったことを1996年に認めています。

要するに、日本軍が朝鮮人女性を強制連行した、という話は、最初から真っ赤な嘘だったのです。

ていうか、そもそも当時の朝鮮は日本の一部です。すでに日韓併合から30年前後が過ぎていました。戦時中にあっても、朝鮮半島は比較的平和だったのです。日本軍は中国や東南アジアに出征しており、慰安所が作られたのも中国や東南アジアです。朝鮮半島に作られた慰安所はありません。つまり、わざわざ日本軍が朝鮮半島まで行って女性を拉致・誘拐して出征先である中国や東南アジアの慰安所まで連れていく、というのは、普通に考えれば現実的ではないことはすぐにわかると思います。

そして1991年に元慰安婦と名乗る女性たちが現れ、慰安婦問題が勃発するわけですが、彼女たちの証言が支離滅裂でお話にならない。言ってることがコロコロ変わるし、しかも既に判明している歴史的事実と照らし合わせても矛盾だらけ。もちろん昔のことなので記憶があいまいになっているという点を考慮する必要もありますが、それにしても信頼できる証言はほとんどなかったのです。

しかし、彼女たちが被害者であることは概ね事実なのだろう、として、当時の日本政府は謝罪したわけです。

ただ、謝罪はしたけれど、日本政府の責任を認めたわけではない。

だって、やってもいないことを認めるわけにはいかないから。

じゃあ、日本が何をして、何をしなかったのか、ちゃんと区別しましょう。

日本がしたこと。慰安所の設営、管理、慰安婦の管理、慰安所の利用。

日本がしてないこと。慰安婦の強制徴用、慰安婦に対する性的暴行、慰安婦の虐殺。

さて、1993年の、いわゆる「河野談話」をちゃんと読んでみましょう。

 今次調査の結果、長期に、かつ広範な地域にわたって慰安所が設置され、数多くの慰安婦が存在したことが認められた。慰安所は、当時の軍当局の要請により設営されたものであり、慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送については、旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した。慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。また、慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった。

はい、慰安婦の募集は、主に民間業者が行っていたのです。その中には、女性を騙したり、脅したりしてむりやり連れてくるような、悪徳業者も含まれていた、ということ。

だから、悪徳業者に(悪徳業者だとは知らなかったとはいえ)慰安婦集めを依頼してしまった日本軍にも道義的責任はあるよね、っていうのが日本政府のスタンス。また、官憲等も直接これに加担したこともあった、と言っているのは、警察官が悪徳業者と結託して慰安婦集めに一役買ったケースもあった、ということです。

つまり、河野談話とは、日本軍による強制連行を認めたものではない。

さて、話はだいぶ長くなったが、あやかさんの執筆記事に戻りましょうか。

しかしそもそも、多くの自民党党員や当時の安倍首相を取り巻く団体、そして保守層の多くの国民は慰安婦の存在そのものを否定している。慰安婦の強制連行と性暴力は、その語りづらい性質から被害者本人の証言が蔑ろにされやすく、”そのような事実はなかった”と言う人も多い。

あやかさん、嘘を書かないでください。

あなたが「歴史修正主義者」呼ばわりしている人たちの中に

「慰安婦の存在そのものを否定している」人など、誰一人いません。

さらに言えば、「強制連行がなかった」とも言ってません。

彼らが否定しているのは、「日本軍による強制連行」です。

強制連行は、ありました。でも、日本軍による強制連行はありませんでした。

じゃあ、強制連行をしたのは、誰か?

軍から依頼を受けた民間業者です。その多くは、朝鮮人でした。

何のことはない。朝鮮人が朝鮮人を誘拐して慰安婦にしただけのこと。

もちろん、そういう事情を知らなかったとはいえ、慰安所を利用した日本にも道義的責任はないとは言わないよ。

念のため言いますが、これは自民党や右翼の見解ではなく、日本政府の公式見解です。

あ、もちろん「朝鮮人女性を強制連行したのは朝鮮人」なんて、そこまで踏み込んだことを日本政府は言ってませんよ。でも、言ってないけど、そういうことでしょ。強制連行はあった。日本軍はそれに関与していない。じゃあ誰が強制連行したの?主として慰安婦の募集に当たった民間業者しかいないでしょ。他に誰がいるんだ?

その民間業者の全てが朝鮮人だったとは言わないよ。日本人の悪徳業者だっていなかったわけじゃないでしょ。でも、日本人の慰安婦でそうした被害を訴え出る人が絶無な現状を見る限り、圧倒的に朝鮮人が多かったんじゃないのかな。金大中事件や、北朝鮮の日本人拉致事件を見るに、人さらいは朝鮮の文化みたいだし。

さて、あやかさんは「日本人の慰安婦」という言葉に気付いたかどうかわからないけど、いわゆる慰安婦と呼ばれる人たちには、朝鮮人、韓国人だけではなく、日本人の女性も大勢いました。というか、一番多かったのが実は日本人女性。なのに、慰安婦問題に取り組んでいる人は、なぜか日本人慰安婦の存在を、まるで忘れたかのように無視しますよね。1995年の村山首相の肝いりで始められたアジア女性基金だって、日本人女性は支給対象外でしたし。

さて、もう一度、河野談話を見てみましょうか。

 なお、戦地に移送された慰安婦の出身地については、日本を別とすれば、朝鮮半島が大きな比重を占めていたが、当時の朝鮮半島は我が国の統治下にあり、その募集、移送、管理等も、甘言、強圧による等、総じて本人たちの意思に反して行われた。

さて、お判りでしょうか。「慰安婦の出身地は、日本を別とすれば、朝鮮半島が多かった」と言ってます。なぜ、日本を別とするのでしょう。もし仮に、日本を別としなかったらどうなるでしょう。これは小学生の国語の問題です。

「慰安婦の出身地は、日本がもっとも多く、次いで朝鮮半島が多かった」ということです。だって、日本人慰安婦が少なかったら、わざわざ「日本を別と」する必要ないでしょ。だから「朝鮮半島が大きな比重を占めていた」と言うためには「日本を別とする」必要があるから、そう言ったんですよ。

さて、ここまで書けば、あやかさんの言う「歴史修正主義者」が「主戦場」の公開中止を要求したのか、わかると思います。要するに、彼らは「慰安婦の存在を否定」なんかしていないからです。否定していないのに、あたかも否定しているかのような印象を与えるように切り取られて使われたら、それは「ふざけんな」となるのが当然でしょ。

そして、日本が謝罪していないというのも嘘です。

どんだけ謝罪しまくってるんでしょう。しかもここに載ってるので全てではないですからね。

これだけ謝罪してるのに、なぜ韓国は「日本は謝罪してない」というのか?

それはですね、韓国の言う「真の謝罪」というのは、日本軍が朝鮮人女性を強制連行し、むりやり性的行為に及び、最後は虐殺した、という嘘の歴史を認めろ、という意味なのです。

まず虐殺というのは事実すらないですし、むりやり性的行為をしたのかと言えばそれも嘘です。日本兵はちゃんとお金を払って行為に及んでいたわけで、お金を受け取っておきながら「むりやり」というのは通らないでしょう。せいぜい「本当は嫌だった(けど抵抗はしなかった、できなかった)」というところだと思います。でも、そんなことを言い出したら、好き好んで売春なんかやってる女性はそんなに多くはないわけで、それを性的暴行だと言ってしまったら、性を売って生計を立てている女性が困るのではないでしょうかね。そして、日本軍が強制連行に一切関与していないことは再三説明した通りです。

日本政府のお手盛り調査と違って、米政府の調査でも「日本軍による強制連行」や「性的暴行」などの証拠は一切出てこなかった。「証拠はないけど有罪」という主張はリベラルにあるまじき態度です。

まあ、ここまで書いても、あやかさんは読んでくれないかもしれませんが、きっと全部読んで理解してくれるものだと信じてます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?